Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 解説
FTP受付では,実行環境に依存する設定を次の2つの方法で定義できます。
図8-53 FTP受付の実行環境に依存する設定の定義
FTP受付で実行環境に依存する定義を設定する場合,FTP受付コンフィグファイルを使用します。
FTP受付コンフィグファイルには,FTP受付ごとに設定する個別定義ファイルと,すべてのFTP受付に対して設定する共通定義ファイルがあります。両方に同じプロパティを設定した場合,個別定義ファイルの設定が有効になります。
詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「FTP受付コンフィグファイル」を参照してください。
ここでは,FTP受付で使用する,次の実行環境定義ファイルについて説明します。
FTP受付では実行を許可するユーザを制限できます。実行ユーザを制限する方法は次の3つです。
製品固定パスの定義はFTP受付コンフィグファイルで,urecp-ftp.permission-def.filepathプロパティを定義していないすべてのFTP受付に対して適用されます。実行ユーザの制限の組み合わせを次の表に示します。なお,表中の1.〜3.は上記の実行ユーザを制限する方法と対応しています。
表8-34 実行ユーザの制限の組み合わせ
実行ユーザを制限する方法 | 実行ユーザの制限 | ||
---|---|---|---|
1. | 2. | 3. | |
ユーザ情報なし | − | − | 実行を拒否します。 |
ユーザ情報あり | 拒否 | − | 実行を拒否します。 |
ユーザ情報あり | 設定なし※1 | 拒否 | 実行を拒否します。 |
ユーザ情報あり | 設定なし※1 | 設定なし※2 | 実行を許可します。 |
ユーザ情報あり | 設定なし※1 | 許可 | 実行を許可します。 |
ユーザ情報あり | 許可 | − | 実行を許可します。 |
FTPインバウンドアダプタのユーザ認証情報の詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「5.4.12 FTPインバウンドアダプタのユーザ情報を確認・変更する」を参照してください。
FTP実行許可リスト定義ファイルの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「FTP実行許可リスト定義ファイル」を参照してください。
FTP受付では,転送前,転送後,リストコマンド実行前,またはリストコマンド実行後に実行を許可するコマンドを制限できます。コマンドを制限する方法は次の2つです。
製品固定パスの定義はFTP受付コンフィグファイルで,urecp-ftp.ftp-command-allow.filepathプロパティを設定していないすべてのFTP受付に対して適用されます。コマンドの制限の組み合わせを次の表に示します。なお,表中の1.〜2.は上記のコマンドを制御する方法と対応しています。
表8-35 コマンドを制御の組み合わせ(FTP受付の場合)
実行を許可するコマンドを制限する方法 | 実行ユーザの制限 | |
---|---|---|
1. | 2. | |
拒否 | − | 実行を拒否します。 |
設定なし※1 | 拒否 | 実行を拒否します。 |
設定なし※1 | 設定なし※2 | 実行を拒否します。 |
設定なし※1 | 許可 | 実行を許可します。 |
許可 | − | 実行を許可します。 |
FTPコマンド許可リスト定義ファイルの詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「FTPコマンド許可リスト定義ファイル」を参照してください。
FTPクライアントからLISTコマンドまたはNLSTコマンドを実行するとき,コマンドのオプションを指定できます。リストコマンドの<オプション>は,GETINFOオペレーションの要求電文の<getinfo-option>に設定されます。リストコマンドの<パス>は,GETINFOオペレーションの要求電文の<getinfo-path>に設定されます。
リストコマンドの<オプション>と<パス>を適切に扱うためには,リストコマンドのオプションを実行環境の定義ファイルに設定しておく必要があります。リストコマンドオプションの定義方法は次の2つです。
製品固定パスの定義はFTP受付コンフィグファイルで,urecp-ftp.list-command-option.filepathプロパティを設定していないすべてのFTP受付に対して適用されます。コマンドオプション指定の組み合わせを次の表に示します。なお,表中の1.〜2.は上記のリストコマンドオプションの定義方法と対応しています。
表8-36 コマンドオプション指定の組み合わせ
リストコマンドオプションの定義方法 | <getinfo-option> | <getinfo-path> | |
---|---|---|---|
1. | 2. | ||
設定あり | − | LISTコマンドまたはNLSTコマンドの直後の1.で設定された<オプション文字列>が使用されます。 <オプション文字列>が一致しない場合は<getinfo-option>は出現しません。 |
LISTコマンドまたはNLSTコマンドの直後の<getinfo-option>の値を除いた文字列が<パス>として使用されます。 |
設定なし※1 | 設定あり | LISTコマンドまたはNLSTコマンドの直後の2.で設定された<オプション文字列>が使用されます。 <オプション文字列>が一致しない場合は<getinfo-option>は出現しません。 |
LISTコマンドまたはNLSTコマンドの直後の<getinfo-option>の値を除いた文字列が<パス>として使用されます。 |
設定なし※1 | 設定なし※2 | <getinfo-option>は出現しません。 | LISTコマンドまたはNLSTコマンドの直後の文字列が<パス>として使用されます。 |
リストコマンドオプション定義ファイルの詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「リストコマンドオプション定義ファイル」を参照してください。
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