Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド

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付録J.1 ファイルディスクリプタ数の見積もり

HCSCサーバを利用したシステムで使用するファイルディスクリプタ数は,次に示す計算式で最大値を見積もります。

 
ファイルディスクリプタ数の最大値= (A+A'+B+C)×1.25
 

計算式の各項目の説明を次に示します。

A:HCSCサーバ(J2EEサーバ)が使用するファイルディスクリプタ数
Aは次の式で算出します。
J2EEサーバのファイルディスクリプタ数+39
注※
J2EEサーバが使用するファイルディスクリプタ数は,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「5.2.1 J2EEサーバが使用するリソースの見積もり」に記載されているファイルディスクリプタ数の計算式(以降,「J2EEサーバの計算式」と記載)を参照して見積もってください。なお,計算式に必要な情報は表J-1の列「計算式(A)でJ2EEサーバの計算式に使用する値」の値を参照してください。

A':Σ(HCSCサーバ(J2EEサーバ)の設定内容に依存して増加するファイルディスクリプタ数)
A'は次の式で算出します。
a+b+c
a〜cの詳細を次に示します。
a:HCSCサーバで出力するログの種類(電文トレース,リクエストトレース)×2
b:カスタムファンクションを使う場合,使用するjarファイル数
c:値置換えファンクションを使う場合,使用するcsvファイル数

B:Σ(HCSCコンポーネントが起動だけに使用するファイルディスクリプタ数)
Bには,表J-1を参照して使用するHCSCコンポーネントの列「計算式(B)」の値を割り当ててください。
Bの値は,J2EEサーバの計算式のIとLを含める値を合わせたものに相当します。J2EEサーバまたはHCSCサーバのファイルディスクリプタ数を見積もる際に使用してください。

C:Σ(HCSCコンポーネントがリクエストで使用するファイルディスクリプタ数)
Cには,表J-1を参照して使用するHCSCコンポーネントの列「計算式(C)」の値を割り当ててください。

表J-1 各HCSCコンポーネントが使用するファイルディスクリプタ数

HCSCコンポーネントの種類 計算式(A)でJ2EEサーバの計算式に使用する値 計算式(B) 計算式(C)
ビジネスプロセス 4+(3×ビジネスプロセス数) 0
標準受付 SOAP J2EEサーバの計算式C:
HCSCサーバランタイム定義ファイルの次に示すプロパティの指定値を合計して割り当ててください。
  • request-soap.instance.maximumプロパティ
  • request-soap1_2.instance.maximumプロパティ
3 0
EJB J2EEサーバの計算式B:
HCSCサーバランタイム定義ファイルのrequest-ejb.instance.maximumプロパティの指定値を割り当ててください。
1 0
ユーザ定義受付 SOAP受付 J2EEサーバの計算式C:
ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルのuser-defined-reception-soap.threads.maximumプロパティの指定値を割り当ててください。
1×受付数 全受付の次の算出結果の合計値。
 
添付ファイル数×最大同時実行数
 

最大同時実行数:
ユーザ定義受付ランタイム定義ファイルのuser-defined-reception-soap.threads.maximumプロパティの指定値
TP1/RPC受付 J2EEサーバの計算式H:
式の「各MDB(サービス)のMessage-driven Bean属性ファイルの<pooled-instance><maximum>に指定した値」には,TP1/RPC受付定義ファイルのurecp-tp1rpc.pooled-instance.maximumプロパティの合計値を割り当ててください。
6×受付数 0
FTP受付 3×受付数 全受付の,FTP受付定義ファイルのurecp-ftp.pooled-instance.maximumプロパティの指定値の合計値。
HTTP受付 J2EEサーバの計算式C:
HTTP受付定義ファイルのurecp-http.pooled-instance.maximumプロパティの指定値を割り当ててください。
4×受付数 全受付の以下算出結果の合計値。
 
(受信ファイル数+送信ファイル数)×インスタンス最大数
 

インスタンス最大数:
HTTP受付定義ファイルのurecp-http.pooled-instance.maximumプロパティの指定値
Message Queue受付 4×受付数 0
 
MQリソースアダプタのファイルディスクリプタ数計算で,各サービスのプールインスタンス数が必要な場合は,Message Queue受付定義ファイルのpooled-instance.maximumプロパティの指定値を割り当ててください。
ファイルイベント受付 8×受付数 全受付の以下算出結果の合計値。
  • 更新完了通知ファイルを監視する場合
    2(更新完了通知ファイル+排他管理)×最大スレッド数
  • 取得対象ファイルを監視する場合
    2(取得対象ファイル+排他管理)×最大スレッド数

最大スレッド数:
ファイルイベント受付定義ファイルのurecp-fileevent.thread-pool.maximumプロパティの指定値
カスタム受付
(ユーザ定義部分は含まない)
2×受付数 0
サービスアダプタ SOAPアダプタ 3×アダプタ数 全アダプタの以下算出結果の合計値。
 
(添付ファイル数+1)×各アダプタの最大インスタンス数
SessionBeanアダプタ 4×アダプタ数 各アダプタの最大インスタンス数の合計値。
DBアダプタ 6×アダプタ数 0
TP1アダプタ 10×アダプタ数+TP1アダプタ通信構成定義ファイルの<con_pool_num>の指定値×2 全アダプタの最大インスタンス数の合計値。
ファイルアダプタ 6×アダプタ数 全アダプタの最大インスタンス数の合計値。
Message Queueアダプタ 10×アダプタ数 次のプロパティの指定値の中で最も小さい値。
  • 全アダプタの最大インスタンス数の合計
  • MQリソースアダプタのアプリケーション統合属性ファイルの//hitachi-connector-property/resourceadapter/property[./property-name=' MaxTPoolSize'] ../property-value
  • MQリソースアダプタのアプリケーション統合属性ファイルの//hitachi-connector-property/resourceadapter/config-property[./config-property-name='maxConnections'] ../config-property-value
FTPアダプタ 13×アダプタ数 3×全アダプタの最大インスタンス数の合計値。
ファイル操作アダプタ 8×アダプタ数 2×全アダプタの最大インスタンス数の合計値。
メールアダプタ 10×アダプタ数
  • 添付ファイルおよび本文に挿入するテキストファイルを使用する場合
    (添付ファイル数+本文ファイル数)×全アダプタの最大インスタンス数の合計値。
  • 上記以外の場合
    0
HTTPアダプタ
  • OAuth 2.0を使わない場合
    9×アダプタ数
  • OAuth 2.0を使う場合
    10×アダプタ数
全アダプタの以下算出結果の合計値。
 
(送信添付ファイル数+受信添付ファイル数+1)×各アダプタの最大インスタンス数
 
OAuth 2.0を使う場合は,この合計値に秘密鍵ファイル数を加算する。
コマンドアダプタ
(ユーザ定義部分は含まない)
13×アダプタ数 0
SFTPアダプタ
  • パスワード認証と公開鍵認証のどちらかを設定した場合
    12×アダプタ数
  • パスワード認証と公開鍵認証の両方を設定した場合
    13×アダプタ数

  • ホスト認証を実施する場合
    3×全アダプタの最大インスタンス数の合計
  • 公開鍵認証を実施する場合
    2×全アダプタの最大インスタンス数の合計+秘密鍵ファイル数
汎用カスタムアダプタ
(ユーザ定義部分は含まない)
2×アダプタ数 0
リソースアダプタ FTPインバウンドアダプタ 26 2×最大同時接続数
 

最大同時接続数:
FTPインバウンドアダプタの属性ファイルのserver_maxLoginsの指定値
TP1インバウンドアダプタ J2EEサーバの計算式Hで見積もってください。

(凡例)
−:該当なし