Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド

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4.1 リポジトリの概要

リポジトリとは,開発環境と運用環境の間で共有する情報を格納するディレクトリのことをいいます。

運用環境で作成したシステム構成情報を開発環境で使用したり,開発環境で作成した定義情報を運用環境で使用したりします。

<この節の構成>
(1) リポジトリの情報
(2) リポジトリとして使用するディレクトリ
(3) リポジトリの排他
(4) 注意事項

(1) リポジトリの情報

リポジトリで共有する情報をリポジトリ情報といい,次のものがあります。

(2) リポジトリとして使用するディレクトリ

リポジトリは,Service Platformをインストールすると,標準で次のディレクトリに設定されます。

 
<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\repository
 

リポジトリとして設定するディレクトリは変更することもできます。変更する場合は,HCSC-Manager定義ファイルで変更します。変更方法については,「2.4.1 運用環境をカスタマイズする」を参照してください。

なお,1台のマシンに複数の運用・実行環境を構築(環境変数CSCMNG_HOMEを設定)している場合は,次のルートディレクトリにリポジトリが設定されます。

 
%CSCMNG_HOME%\repository
 

開発環境と運用環境で情報を共有するためには,リポジトリの情報をZIPファイル形式で媒体にエクスポート(保存)し,そのZIPファイル形式で保存された情報を別環境のリポジトリにインポート(読み込み)します。リポジトリのインポートとエクスポートを次の図に示します。

図4-1 リポジトリのエクスポートとインポート

[図データ]

このうち,運用環境のリポジトリ情報の保存については「4.2 リポジトリのエクスポート」を参照してください。運用環境へのリポジトリ情報の展開については「4.3 リポジトリのインポート」を参照してください。また,開発環境のリポジトリ情報の保存と,開発環境へのリポジトリ情報の展開については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「3.2 リポジトリの管理」を参照してください。

注意
バージョン07-60以降では,開発環境と運用環境で1つのリポジトリを共有できません。旧バージョンでリポジトリを共有していた場合,開発環境と運用環境で別々のリポジトリを用意して,移行してください。移行手順については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「付録A.3 旧バージョンで開発環境と運用環境のリポジトリを共有していた場合の移行手順」を参照してください。

(3) リポジトリの排他

リポジトリの更新を伴う操作中は,リポジトリがロックされた状態になり,操作できない場合があります。ロックの種類には,排他ロックおよび共有ロックがあり,操作中は次の制限があります。

ロックの種類と対象になる操作を次の表に示します。

表4-1 ロックの種類と対象になる操作

ロックの種類 対象となる操作 説明
排他ロック 更新系コマンドでの操作 次のコマンドが対象となります。
  • csccompodeployコマンド
  • csccompoundeployコマンド
  • cscpasswdコマンド
  • cscrepctlコマンド
  • cscsvcctlコマンド
  • cscsvsetupコマンド
  • cscsvunsetupコマンド
共有ロック 参照系コマンドでの操作 次のコマンドが対象となります。
  • cscpideleteコマンド
  • cscpireexecコマンド
  • cscpiselectコマンド
  • cscrepdiffコマンド
  • cscreplsコマンド
  • cscstatusコマンド
  • cscsvclsコマンド
  • cscsvconfigコマンド
  • cscutilコマンド
  • cscresinfoコマンド
運用環境の画面での操作

(凡例)
−:該当しません。

(4) 注意事項