Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

2.3.3 HCSCサーバランタイム定義ファイルを設定する

HCSCサーバの起動時に必要なランタイム情報は,HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義します。

<この項の構成>
(1) HCSCサーバランタイム定義ファイルの作成
(2) 設定できるプロパティ

(1) HCSCサーバランタイム定義ファイルの作成

HCSCサーバのランタイム定義は,HCSCサーバランタイム定義ファイルとして,次に示すディレクトリに格納されているサンプルファイルを利用して作成します。このファイルは,J2SEのプロパティファイル形式で作成します。

<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\config\manager\templates\cscsvconfig.properties

このファイルはHCSCサーバの定義情報を設定するときに使用します。HCSCサーバの定義については「3.1.4 HCSCサーバの定義情報を設定する」を参照してください。

(2) 設定できるプロパティ

HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義するプロパティを次に示します。

表2-8 HCSCサーバランタイム定義ファイルに定義するプロパティ

分類 プロパティ名 内容 指定可否
データベースを使用してReliable Messagingを使用しない場合 データベースとReliable Messagingの両方を使用する場合 データベースとReliable Messagingの両方を使用しない場合
ログトレース methodtrace-filepath メソッドトレース・例外ログ出力先パス
requesttrace-filepath リクエストトレース出力先パス
telegramtrace-filepath ユーザ電文トレース出力先パス
methodtrace-filenum メソッドトレースの最大面数
requesttrace-filenum リクエストトレースの最大面数
telegramtrace-filenum ユーザ電文トレースの最大面数
methodtrace-filesize メソッドトレースファイル1面当たりの最大サイズ
requesttrace-filesize リクエストトレースファイル1面当たりの最大サイズ
telegramtrace-filesize ユーザ電文トレースファイル1面当たりの最大サイズ
telegramtrace-trigger ユーザ電文トレースの出力契機
telegramtrace-component-type-filepath ユーザ電文トレースのコンポーネント種別設定ファイルのパス
telegramtrace-component-id-filepath ユーザ電文トレースのコンポーネントID設定ファイルのパス
methodtrace-level メソッドトレースの出力レベル
requesttrace リクエストトレースの採取の有無
telegramtrace ユーザ電文トレースの採取の有無
bptrace-level ビジネスプロセス基盤のメソッドトレースの出力レベル
bptrace-filenum ビジネスプロセス基盤のメソッドトレースの面数
bptrace-filesize ビジネスプロセス基盤のメソッドトレースのサイズ
bpexptrace-filenum ビジネスプロセス基盤の例外ログの面数
bpexptrace-filesize ビジネスプロセス基盤の例外ログファイルのサイズ
cscexptrace-filenum メッセージング基盤の例外ログの面数
cscexptrace-filesize メッセージング基盤の例外ログファイルのサイズ
標準受付関連 request-ejb.instance.minimum 標準の同期受付(SessionBean)のインスタンス最小数
request-ejb.instance.maximum 標準の同期受付(SessionBean)のインスタンス最大数
request-ejb.ctm CTM連携の使用有無
request-ejb.parallel.count CTMがアプリケーションを呼び出すために用意するスレッド数
request-ejb.optional.name 標準の同期受付(SessionBean)の別名
request-soap.instance.minimum 標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の最小同時実行数
request-soap.instance.maximum 標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の最大同時実行数
request-soap.exclusive.threads 標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の占有スレッド数
request-soap.queue-size 標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.1)の実行待ちキューのサイズ
request-soap1_2.instance.minimum 標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の最小同時実行数
request-soap1_2.instance.maximum 標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の最大同時実行数
request-soap1_2.exclusive.threads 標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の占有スレッド数
request-soap1_2.queue-size 標準の同期受付(Webサービス・SOAP1.2)の実行待ちキューのサイズ
request-jms.instance.maximum 標準の非同期受付(MDB(WS-R))のインスタンス最大数 × ×
request-jms.rollback-count 標準の非同期受付(MDB(WS-R))のロールバック警告メッセージ出力回数 × ×
receptionstop-monitor-timer 受付キュー監視のタイムアウト時間 × ×
csc-receptionstop-timeout 受付終了待ちの通信タイムアウト時間
サービスアダプタ関連 soapfault-targetnamespace-filepath SOAP Faultをユーザ定義例外として扱うかどうか
soapfault-handling-mode SOAP Faultを含む電文を受信したときのFault判別処理の動作モードの選択
oa-adapter-character-code Object Accessアダプタがサービス部品と送受信する電文の文字コード
データ変換関連 formatdef-maxcache-num フォーマット定義をキャッシュできる数
transformdef-maxcache-num データ変換定義をキャッシュできる数
xmltelegram-maxcache-num XML電文をキャッシュできる数
telegram-validation 電文フォーマットに対して,送受信する電文が適切かを検証するかどうか
xmltelegram-namespace-complement XML電文内の属性値に指定された名前空間接頭辞に対応した名前空間宣言を補完するかどうか
telegram-undefined-character-code バイナリデータの文字コード変換処理で,未定義の文字コードが検出された場合に処理を継続するかどうか
telegram-notfound-soapheader 受付定義ファイル,サービスアダプタ定義ファイル,またはビジネスプロセス定義ファイルに対して,送受信する電文に指定されたヘッダが存在しない場合に処理を継続するかどうか
validation-activity 検証アクティビティで,メッセージ型変数(XML)を検証するかどうか
transform-binary-error-check バイナリデータ変換時にエラーチェックをするかどうか
code-table-root-path コード変換テーブル格納パスのルートパスの絶対パス
ビジネスプロセス関連 syserr-to-fault-convert データ変換アクティビティ,代入アクティビティ,分岐アクティビティでシステム例外が発生した場合に,汎用フォルトを発生させるかどうか
validate-fault-compatible 検証フォルトで送られるフォルト電文のフォーマットを09-00以前まで使用していたフォーマットとするかどうか
bp-reply-after-min-thread-pool-size 応答アクティビティ後のアクティビティを実行するために使用するスレッドの最小数
bp-reply-after-max-thread-pool-size 応答アクティビティ後のアクティビティを実行するために使用するスレッドの最大数
bp-reply-after-thread-pool-keep-alive 応答アクティビティ後のアクティビティを実行するために使用するスレッドの保持時間
J2EE関連 j2ee-stopapp-timeout J2EEアプリケーション停止時の監視時間
startcsc-timeout J2EEサーバ起動時の監視時間
stopcsc-timeout J2EEサーバ停止時の監視時間
コマンドの通信のタイムアウト時間の監視 csc-command-timeout コマンドの通信タイムアウト時間
csc-precache-timeout 事前キャッシュ処理のためのビジネスプロセスへのEJB通信のタイムアウト
Cookie情報の引き継ぎ cookie-parsing Cookieを引き継ぐかどうか
フォルダ関連 work-folder 作業フォルダルートの絶対パス
common-folder-<共通フォルダ定義名> 共通フォルダの絶対パス
DBアダプタ関連 dba-separate-transaction ビジネスプロセスとは別にDBアダプタのトランザクションを開始するかどうか
コンポーネント共通UOC関連 common-uoc-prop-path コンポーネント共通UOC用プロパティファイル格納フォルダ
HCSCサーバ関連 short-processid-servername プロセスインスタンスの識別子で使用するHCSCサーバ名の識別子
short-processid プロセスインスタンスの識別子を短縮するかどうか
インスタンスのプール xml-pooled-instance-minimum XML処理に使用するクラスのインスタンスプールの最小数
xml-pooled-instance-maximum XML処理に使用するクラスのインスタンスプールの最大数
カスタム受付関連 request-id-separate-key リクエストIDの分割キー変更
ファイルイベント連携関連 fileevent-reception.monitored-file.enabled ファイル監視機能を有効にするかどうか
fileevent-reception.monitored-folder 監視フォルダのパス
fileevent-reception.monitor-interval ファイル監視の間隔
fileevent-reception.monitor-starting.delay ファイル監視の待ち時間

(凡例)
○:指定できます。
×:指定できません。

注※
07-60以降でtelegram-validationプロパティを「ON」にすると,電文フォーマットに対して送受信する電文が適切かどうかを検証します。次の場合は,今までサービス呼び出しに成功していた電文がサービスアダプタでエラーになることがあるため,注意してください。
  • 07-50以前から07-60以降にバージョンアップしたあと,telegram-validationプロパティに「ON」を設定した場合
  • 07-60以降でtelegram-validationプロパティを「OFF」から「ON」に設定し直した場合
07-50以前の場合,または07-60以降でtelegram-validationプロパティに「OFF」を設定した場合は,電文フォーマットに対して,送受信する電文が適切かどうかを検証しません。

HCSCサーバランタイム定義ファイルの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。