Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

付録A.5 カスタム受付の運用

ここでは,カスタム受付の運用について説明します。

カスタム受付の運用の流れを次の図に示します。

図A-5 カスタム受付の運用の流れ

[図データ]

次に,カスタム受付の運用の流れに合わせてそれぞれの内容を説明します。

<この項の構成>
(1) リポジトリのインポート
(2) カスタム受付の配備
(3) カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルの取得
(4) カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルの定義情報の設定
(5) カスタム受付の開始
(6) カスタム受付の情報の確認
(7) カスタム受付の停止
(8) 配備済みのカスタム受付の削除
(9) リポジトリの再インポート

(1) リポジトリのインポート

開発環境で作成したカスタム受付を運用環境で使用する場合,ZIPファイル形式で保存されたリポジトリ情報をリポジトリにインポートします。インポートする方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「4.3 リポジトリのインポート」を参照してください。

リポジトリにインポートするには,cscrepctlコマンドを実行します。詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscrepctl(インポート/エクスポート)」を参照してください。

(2) カスタム受付の配備

カスタム受付を配備するには,運用環境でcsccompodeployコマンドを実行します。詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「csccompodeploy(HCSCコンポーネントの配備)」を参照してください。

カスタム受付を実行環境に配備する場合の前提条件,および配備方法は,ユーザ定義受付を配備する方法と同じです。詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「3.1.14 ユーザ定義受付を配備する」を参照してください。

(3) カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルの取得

カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルを取得するときの前提条件,および取得方法について説明します。

(a) 前提条件

カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルを取得するには,HCSCサーバが起動状態である必要があります。

HCSCサーバの状態の確認方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「5.3.15 HCSCサーバの情報を確認する」を参照してください。

(b) 取得方法

カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルを取得するには,運用環境でcsccompoconfigコマンドを実行します。

詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「csccompoconfig(HCSCコンポーネントの定義)」を参照してください。

csccompoconfigコマンドの実行形式を次に示します。

 
csccompoconfig -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -operation get -csc <HCSCサーバ名> -name <カスタム受付の受付ID>
 

(4) カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルの定義情報の設定

カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルの定義情報を設定するときの前提条件,および設定方法について説明します。

(a) 前提条件

カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルの定義情報を設定するには,HCSCサーバが起動状態である必要があります。

HCSCサーバの状態の確認方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「5.3.15 HCSCサーバの情報を確認する」を参照してください。

(b) 設定方法

カスタム受付のアプリケーション統合属性ファイルの定義情報を設定するには,運用環境でcsccompoconfigコマンドを実行します。

詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「csccompoconfig(HCSCコンポーネントの定義)」を参照してください。

csccompoconfigコマンドの実行形式を次に示します。

HCSCサーバに配備されているカスタム受付に定義情報を設定する場合
HCSCサーバ名,およびカスタム受付の受付IDを指定して実行します。
指定したHCSCサーバ上のカスタム受付に,アプリケーション統合属性ファイルで指定した定義情報が設定されます。
 
csccompoconfig -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -operation set -propfile <アプリケーション統合属性ファイル> -csc <HCSCサーバ名> -name <カスタム受付の受付ID>
 

クラスタ内のHCSCサーバに配備されているカスタム受付に定義情報を設定する場合
クラスタ名,およびカスタム受付の受付IDを指定して実行します。
指定したクラスタに配備されているカスタム受付に,アプリケーション統合属性ファイルで指定した定義情報が設定されます。
 
csccompoconfig -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -operation set -propfile <アプリケーション統合属性ファイル> -cluster <クラスタ名> -name <カスタム受付の受付ID>
 

(5) カスタム受付の開始

カスタム受付を開始するときの前提条件,および開始方法について説明します。

(a) 前提条件

カスタム受付を開始するには,次の条件を満たしている必要があります。

HCSCサーバの状態の確認方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「5.3.15 HCSCサーバの情報を確認する」を参照してください。

(b) 開始方法(画面の場合)

運用環境の画面を利用してカスタム受付を開始する手順を次に示します。

  1. ツリービュー上で,開始するユーザ定義受付(カスタム受付)をダブルクリックします。
    ダブルクリックしたカスタム受付の情報がエディタエリアの稼働運用ページに表示されます。
    カスタム受付の稼働運用ページの内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「4.4 稼働運用ページ」のユーザ定義受付稼働運用に関する説明を参照してください。
  2. 稼働運用ページに表示された内容を確認し,[開始]ボタンをクリックします。
    カスタム受付の開始を確認するダイアログが表示されます。
  3. ダイアログに表示された内容を確認し,[OK]ボタンをクリックします。
    カスタム受付の開始処理が開始されます。開始処理中のログはコンソールビューに出力されます。
    [キャンセル]ボタンをクリックした場合は,開始処理を実行しないで稼働運用ページに戻ります。
    カスタム受付の開始処理が完了すると,実行結果を示すダイアログが表示されます。
  4. 実行結果を示すダイアログを確認します。
    • 開始処理が成功した場合
      [OK]ボタンをクリックして,稼働運用ページに戻ります。
      稼働運用ページでは,カスタム受付の稼働状態が「開始状態」になります。また,[開始]ボタンが非活性化し,[停止]ボタンが活性化します。
    • 開始処理が失敗した場合
      ダイアログにエラーの内容が表示されます。詳細情報に表示されるメッセージIDを参照して対処してください。
(c) 開始方法(コマンドの場合)

カスタム受付を開始するには,運用環境でcsccompostartコマンドを実行します。

詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「csccompostart(HCSCコンポーネントの開始)」を参照してください。

csccompostartコマンドの実行形式を次に示します。

クラスタ内のすべてのHCSCサーバに配備されているカスタム受付を一括して開始する場合(クラスタ単位)
クラスタ名と-allオプションを指定して実行します。
-clusterオプションで指定したクラスタ内のすべてのHCSCサーバに配備されているカスタム受付が一括して開始されます(開始されていないサービスアダプタおよびビジネスプロセスも同時にすべて開始されます)。
 
csccompostart -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -cluster <クラスタ名> -all
 

HCSCサーバに配備されているカスタム受付を一括して開始する場合(HCSCサーバ単位)
HCSCサーバ名と-allオプションを指定して実行します。
-cscオプションで指定したHCSCサーバに配備されているカスタム受付が開始されます(開始されていないサービスアダプタおよびビジネスプロセスも同時にすべて開始されます)。
 
csccompostart -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -all
 

クラスタ内のすべてのHCSCサーバに配備されている特定のカスタム受付を開始する場合
クラスタ名とカスタム受付の受付IDを指定して実行します。
 
csccompostart -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -cluster <クラスタ名> -name <カスタム受付の受付ID>
 

HCSCサーバに配備されている特定のカスタム受付を開始する場合
HCSCサーバ名とカスタム受付の受付IDを指定して実行します。
 
csccompostart -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -name <カスタム受付の受付ID>
 

(6) カスタム受付の情報の確認

カスタム受付の情報を参照するには,cscsvclsコマンドを実行します。詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscsvcls(サービス情報の表示)」を参照してください。

cscsvclsコマンドを実行すると,開発環境または運用環境に設定されている定義ファイルのファイル名とその状態を確認できます。確認する方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「3.1.7 サービス情報を確認する」を参照してください。

(7) カスタム受付の停止

カスタム受付を停止するときの前提条件,および停止方法について説明します。

(a) 前提条件

カスタム受付を停止するには,次の条件を満たしている必要があります。

(b) 停止方法

カスタム受付を停止するには,運用環境でcsccompostopコマンドを実行します。

詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「csccompostop(HCSCコンポーネントの停止)」を参照してください。

csccompostopコマンドの実行形式を次に示します。

クラスタ内のすべてのHCSCサーバに配備されているカスタム受付を一括して停止する場合(クラスタ単位)
クラスタ名と-allオプションを指定して実行します。
-clusterオプションで指定したクラスタ内のすべてのHCSCサーバに配備されているカスタム受付が一括して停止されます(停止されていないサービスアダプタおよびビジネスプロセスも同時にすべて停止されます)。
 
csccompostop -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -cluster <クラスタ名> -all
 

HCSCサーバに配備されているカスタム受付を一括して停止する場合(HCSCサーバ単位)
HCSCサーバ名と-allオプションを指定して実行します。
-cscオプションで指定したHCSCサーバに配備されているカスタム受付が停止されます(停止されていないサービスアダプタおよびビジネスプロセスも同時にすべて停止されます)。
 
csccompostop -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -all
 

クラスタ内のすべてのHCSCサーバに配備されている特定のカスタム受付を停止する場合
クラスタ名とカスタム受付の受付IDを指定して実行します。
 
csccompostop -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -cluster <クラスタ名> -name <カスタム受付の受付ID>
 

HCSCサーバに配備されている特定のカスタム受付を停止する場合
HCSCサーバ名とカスタム受付の受付IDを指定して実行します。
 
csccompostop -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -name <カスタム受付の受付ID>
 

なお,csccompostopコマンドの停止処理では,CSCが保持するカスタム受付の状態を「停止状態」に更新してからカスタム受付のアプリケーションを停止します。カスタム受付の停止処理中にリクエストを受信した場合,CSCが保持するカスタム受付と,カスタム受付のアプリケーションが両方とも起動していれば,リクエストは正常に受け付けられます。

(8) 配備済みのカスタム受付の削除

実行環境に配備済みのカスタム受付を削除するには,運用環境でcsccompoundeployコマンドを実行します。詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「csccompoundeploy(配備済みのHCSCコンポーネントの削除)」を参照してください。

配備済みのカスタム受付を削除する場合の前提条件,および削除方法は,ユーザ定義受付を削除する方法と同じです。削除する方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「3.3.3 ユーザ定義受付を削除する」を参照してください。

(9) リポジトリの再インポート

運用環境にリポジトリをインポートしたあとに,開発環境でカスタム受付の定義を編集した場合,次の手順でリポジトリを再インポートします。

  1. リポジトリのエクスポート
    編集後の定義を保存したリポジトリをエクスポートします。
    リポジトリのエクスポートは開発環境で実行します。
    リポジトリのエクスポートの詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「3.2.2 リポジトリをエクスポートする」を参照してください。
  2. リポジトリのインポート
    開発環境でエクスポートしたリポジトリを運用環境にインポートします。
    リポジトリのインポートの詳細は,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「4.3 リポジトリのインポート」を参照してください。