Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編
サービスプラットフォームでは,ユーザが任意の受付を作成できるようにカスタム受付フレームワークを提供しています。このカスタム受付フレームワーク上でユーザが作成したJ2EEアプリケーションを動作させることで,任意のプロトコルに対応した受付を開発できます。
カスタム受付は,開発者が作成する受付処理と,カスタム受付フレームワークから構成されるJ2EEアプリケーションです。
開発者が作成する受付処理の内容と,カスタム受付フレームワークで実行される処理の内容を次に示します。
カスタム受付フレームワークは,カスタム受付を開発および動作させるためのフレームワークです。カスタム受付フレームワークでは,カスタム受付を作成するためのAPIを提供しています。APIの詳細は,「付録A.3 カスタム受付フレームワークのAPI」を参照してください。
カスタム受付フレームワークは,開発者が作成したカスタム受付を,サービスプラットフォームの実行環境で受付として動作させるための仕組みを提供しています。カスタム受付がサービス部品呼び出し要求を受けるときの,カスタム受付フレームワークの動作の流れを次の図に示します。
図A-1 カスタム受付フレームワークの動作の流れ
カスタム受付では,カスタム受付フレームワークで要求電文および応答電文のデータ変換をします。ただし,通信モデルが非同期の場合は,応答電文のデータ変換をしません。この場合,受付処理にnullを返します。
受付処理から受け取った要求電文は,HCSCメッセージ配送制御を呼び出す前に,カスタム受付フレームワークによってデータ変換されます。ビジネスプロセスには,データ変換によって変換された要求電文が,HCSCメッセージ配送制御を経由して渡されます。ビジネスプロセスから返ってきた応答電文は,受付処理に返る前に,カスタム受付フレームワークによってデータ変換されます。サービスリクエスタには,データ変換によって変換された応答電文が,受付処理を経由して返されます。
カスタム受付でのデータの流れとデータ変換の関係を次に示します。
図A-2 カスタム受付でのデータの流れとデータ変換の関係
要求電文および応答電文のデータ変換時の形式の組み合わせを次に示します。
ビジネスプロセスを呼び出したときに,カスタム受付フレームワークが実行できる要求電文のデータ変換の形式を次の表に示します。
表A-1 カスタム受付フレームワークが実行できる要求電文のデータ変換の形式
要求電文の形式 | データ変換の可否 | |
---|---|---|
受付電文フォーマット | サービス部品電文フォーマット | |
バイナリ | −(指定なし) | ○ |
バイナリ | ○ | |
XML | ○ | |
XML | −(指定なし) | ○ |
バイナリ | ○ | |
XML | ○ |
ビジネスプロセスのオペレーションを呼び出したときに,カスタム受付フレームワークが実行できる応答電文のデータ変換の形式を次の表に示します。
表A-2 カスタム受付フレームワークが実行できる応答電文のデータ変換の形式
応答電文の形式 | データ変換の可否 | |
---|---|---|
サービス部品電文フォーマット | 受付電文フォーマット | |
バイナリ | −(指定なし) | ○ |
バイナリ | ○ | |
XML | ○ | |
XML | −(指定なし) | ○ |
バイナリ | ○ | |
XML | ○ |
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