Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

付録C.4 上流設計ツール利用時のトラブルシューティング

上流設計ツールで作成したBPELファイルをインポートするときに表示されるメッセージについて,メッセージの詳細と解決方法を説明します。

ここで説明するメッセージの形式を次に示します。


 

メッセージテキスト

メッセージの説明
出力条件
メッセージの出力条件
対処方法
メッセージの対策および補足事項

 

メッセージテキスト
サービスプラットフォームが出力したメッセージテキストを示します。
[ ]で囲まれた部分はXPathで,{ }で囲まれた部分は値で表示されます。

メッセージの説明
メッセージテキストに対する補足説明を示します。

出力条件
メッセージが出力される条件を示します。

対処方法
メッセージが出力された場合の対処方法,または対処に関する補足事項を示します。
 

定義されるBPELの要素ごとに,出力されるメッセージを示します。

 

<この項の構成>
(1) プロセス
(2) パートナーリンク
(3) 変数・相関セット(変数)
(4) 変数・相関セット(相関セット)
(5) アクティビティ(receive)
(6) アクティビティ(reply)
(7) アクティビティ(assign)
(8) アクティビティ(invoke)
(9) アクティビティ(flow)
(10) アクティビティ(throw)
(11) アクティビティ(全般)
(12) ハンドラ(補償ハンドラ)
(13) ハンドラ(イベントハンドラ)
(14) ハンドラ(終了ハンドラ)
(15) ハンドラ(フォルトハンドラ)
(16) その他

(1) プロセス


 

要素[process]の属性targetNamespaceはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,常にシステム予約の固定値をtargetNamespace属性値として使用します。targetNamespace属性値を指定しても,BPELファイルのインポート時にシステム予約の固定値に置き換えられます。
出力条件
targetNamespace属性が定義されている場合
対処方法
ビジネスプロセスの実行には影響しません。特に対処の必要はありません。

 

要素[process]の属性enableInstanceCompensationはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,enableInstanceCompensation属性(インスタンス補正)はサポートしていません。そのため,常にenableInstanceCompensation属性に「no」を指定した場合と同じ動作になります。
なお,BPEL1.1の場合,enableInstanceCompensation属性のデフォルト値は「no」です。BPEL2.0の場合,enableInstanceCompensation属性は指定できません。
出力条件
enableInstanceCompensation属性が定義されている場合
対処方法
このメッセージが出力された場合,BPELファイルのenableInstanceCompensation属性の指定を確認し,次の観点で対処してください。
  • enableInstanceCompensation属性に「no」を指定している場合
    サービスプラットフォームと同じ動作になります。特に対処の必要はありません。
  • enableInstanceCompensation属性に「yes」を指定している場合
    BPELファイルのインポート時に,enableInstanceCompensation属性の指定は「no」に置き換えられます。そのため,インスタンス補正を前提にフローを設計している場合は,ビジネスプロセスの実行結果に差異が生じるおそれがあります。インポートしたビジネスプロセスをビジネスプロセスエディタで開いて,ビジネスプロセスが意図した内容に定義されているか見直してください。
インスタンス補正の内容はベンダーに依存します。インスタンス補正を前提にビジネスプロセスを作成した場合,実行時の互換性が保証できないことがあります。
そのため,上流設計の段階からenableInstanceCompensation属性は指定しないか,または「no」を指定して設計してください。

 

要素[process]の属性abstractProcessはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,abstractProcess属性はサポートしていません。サービスプラットフォームは,実行可能な実装レベルのビジネスプロセスを対象としています。そのため,常にabstractProcess属性に「no」を指定した場合と同じ動作になります。
なお,BPEL1.1の場合,abstractProcess属性のデフォルト値は「no」です。BPEL2.0の場合,abstractProcess属性は指定できません。
出力条件
abstractProcess属性が定義されている場合
対処方法
このメッセージが出力された場合,BPELファイルのabstractProcess属性の指定を確認し,次の観点で対処してください。
  • abstractProcess属性に「no」を指定している場合
    サービスプラットフォームと同じ動作になります。特に対処の必要はありません。
  • abstractProcess属性に「yes」を指定している場合
    実行不可能な抽象レベルのビジネスプロセスであるおそれがあります。インポートしたビジネスプロセスをビジネスプロセスエディタで開いて,ビジネスプロセス定義を見直してください。
     

(2) パートナーリンク


 

要素[partnerLinks]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

サービスプラットフォームでは,partnerLinks属性はサポートしていません。BPELファイルのインポートでは,ビジネスプロセスと外部サービスの関係を表すpartnerLinks要素は取り込みません。
出力条件
partnerLinks要素が定義されている場合
対処方法
ビジネスプロセスの実行には影響しません。特に対処の必要はありません。
サービスプラットフォームでは,BPELファイルのパートナーリンク情報はユーザ定義受付およびサービスアダプタに相当します。
必要に応じて,BPELファイルとセットになったWSDLファイルからユーザ定義受付やサービスアダプタを作成してください。
次に示すメッセージの対処方法も合わせて参照してください。
 

(3) 変数・相関セット(変数)


 

変数{変数名}はstring型に置き換えました。変数の種別をXMLに変更し、電文フォーマットを登録してください。

BPELファイルのインポートでは,構造を持ったメッセージは変数として取り込みません。
上流設計ツールではメッセージ(変数)の名前だけを指定し,詳細設計に入ってからメッセージの構造を定義してください。
出力条件
variable要素のmessageType属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタで変数の種別をXMLに変更し,スキーマファイルを指定してください。

 

変数{変数名}の型{変更前の変数の型}は名前空間"http://www.w3.org/2001/XMLSchema"に属している必要があります。{変更後の変数の型}型として反映されますが、問題ないか確認してください。

XMLスキーマの名前空間で定義されていない型が変数に指定されています。互換性があると推測される型に置き換えて,変数を取り込みました。
出力条件
XMLスキーマの名前空間で定義されていない型が変数に指定されている場合
対処方法
置き換えられた変数の型がビジネスプロセスに影響ないか確認してください。必要に応じて,BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタで変数の型を見直してください。
 

(4) 変数・相関セット(相関セット)


 

要素[correlationSets]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

BPELファイルのインポートでは,相関セットを定義したcorrelationSets要素は取り込みません。
上流設計ツールでは相関セットを定義しないでください。
出力条件
correlationSets要素が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタで相関セットを定義し直してください。
 

(5) アクティビティ(receive)


 

要素[receive]の属性partnerLinkはサポートしていないため反映されません。

BPELファイルのインポートでは,partnerLink属性は取り込みません。
出力条件
partnerLink属性が定義されている場合
対処方法
標準受付を使う範囲では特に気にする必要はありません。
receive要素のpartnerLink属性はサービスプラットフォームではユーザ定義受付に相当します。
必要に応じて,BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスのWSDLファイルからユーザ定義受付を作成してください。

 

要素[receive]の属性portTypeはサポートしていないため反映されません。

BPELファイルのインポートでは,portType属性は取り込みません。
出力条件
portType属性が定義されている場合
対処方法
portType属性はBPELファイルとWSDLファイルの可読性のために指定する属性です。ビジネスプロセスの実行には影響しません。特に対処の必要はありません。

 

アクティビティ[receive]のオペレーション名は重複しているため{オペレーション名}に置き換えました。

異なるportType属性値を持つ複数のreceive要素に,同じオペレーション名が指定されています。重複しないように,BPELファイルのインポート時にオペレーション名を置き換えて取り込みました。
出力条件
異なるportType属性値を持つ複数のreceive要素に同じオペレーション名が指定されている場合
対処方法
ビジネスプロセスの実行には影響しません。特に対処の必要はありません。ただし,ビジネスプロセスのWSDLと一致しなくなるおそれがあるため,必要に応じてビジネスプロセスエディタでオペレーション名を変更してください。

 

receiveアクティビティ[receive]はportTypeとoperationが同一のものが既に存在するため、無操作アクティビティに置き換えました。

同じportType属性値を持つ複数のreceive要素に,同じオペレーション名が指定されています。BPELファイルのインポート時に,2つ目以降のreceive要素を無操作アクティビティに置き換えて取り込みました。
出力条件
同じportType属性値を持つ複数のreceive要素に同じオペレーション名が指定されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,無操作アクティビティを適切な受付アクティビティとして再定義してください。

 

要素[receive]の属性[createInstance]に指定されている値"no"を"yes"に置き換えました。

BPELファイルのインポートでは,receive要素のcreateInstance属性は常に「yes」として取り込みます。
出力条件
  • createInstance属性が指定されていない場合
  • createInstance属性に「no」が指定されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,受付アクティビティのインスタンス生成を指定し直してください。

 

要素[correlations]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

BPELファイルのインポートでは,相関セットを指定したcorrelations要素は取り込みません。上流設計ツールでは相関セットを指定しないでください。
出力条件
correlations要素が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタで相関セットを指定してください。
 

(6) アクティビティ(reply)


 

要素[reply]の属性partnerLinkはサポートしていないため反映されません。

BPELファイルのインポートでは,partnerLink属性は取り込みません。
出力条件
partnerLink属性が定義されている場合
対処方法
サービスプラットフォームでは,reply要素のpartnerLink属性はユーザ定義受付に相当します。
必要であれば,BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスのWSDLファイルからユーザ定義受付を作成してください。

 

要素[reply]の属性portTypeはサポートしていないため反映されません。

BPELファイルのインポートでは,portType属性は取り込みません。
出力条件
portType属性が定義されている場合
対処方法
portType属性はBPELファイルとWSDLファイルの可読性のために指定する属性です。ビジネスプロセスの実行には影響しません。特に対処の必要はありません。

 

要素[reply]の属性faultNameに指定されている値{名前空間}:{ローカル名}を{ローカル名}に置き換えました。

サービスプラットフォームでは,デフォルトではフォルトの名前空間をサポートしていません。
BPELファイルにフォルトの名前空間が指定されている場合は,ローカル名だけ取り込みます。
出力条件
faultName属性値に名前空間指定がある場合
対処方法
標準受付を使用する場合,フォルト電文はローカル名だけ保持します。
ユーザ定義受付を使用する場合,フォルト電文は名前空間とローカル名の両方を保持します。
必要に応じて,フォルト電文がビジネスプロセスのインターフェースに従うように,ビジネスプロセスのWSDLファイルからユーザ定義受付を作成してください。

 

アクティビティ[reply]のオペレーション名は重複しているため{オペレーション名}に置き換えました。

異なるportType属性値を持つ複数のreply要素に,同じオペレーション名が指定されています。重複しないように,BPELファイルのインポート時にオペレーション名を置き換えて取り込みました。
出力条件
異なるportType属性値を持つ複数のreply要素に同じオペレーション名が指定されている場合
対処方法
ビジネスプロセスの実行には影響しません。特に対処の必要はありません。ただし,ビジネスプロセスのWSDLと一致しなくなるおそれがあるため,必要に応じてビジネスプロセスエディタでオペレーション名を変更してください。

 

要素[correlations]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

BPELファイルのインポートでは,相関セットを指定したcorrelations要素は取り込みません。上流設計ツールでは相関セットを指定しないでください。
出力条件
correlations要素が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタで相関セットを指定してください。
 

(7) アクティビティ(assign)


 

要素[assign/copy/from]の属性partはサポートしていないため反映されません。

BPELファイルのインポートでは,part属性は取り込みません。
上流設計ツールではメッセージ(変数)の名前だけを指定し,詳細設計に入ってからメッセージの構造を定義してください。
出力条件
part属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでメッセージの構造定義および部分指定をしてください。

 

要素[assign/copy/to]の属性partはサポートしていないため反映されません。

BPELファイルのインポートでは,part属性は取り込みません。
上流設計ツールではメッセージ(変数)の名前だけを指定し,詳細設計に入ってからメッセージの構造を定義してください。
出力条件
part属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでメッセージの構造定義および部分指定をしてください。

 

assignアクティビティ[assign]のcopy要素は、copy/fromに定義されている属性がサポートしていない形式であるため反映されません。

assignアクティビティのcopy要素を取り込む場合,copy/from要素の属性が取り込み可能な組み合わせに定義されている必要があります。
取り込み可能な組み合わせについては,「付録E 上流設計ツールとの連携で使用するBPELのサポート範囲」を参照してください。
出力条件
copy/from要素の属性が取り込みできない組み合わせで定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,assignアクティビティの代入設定を定義し直してください。

 

assignアクティビティ[assign]のto要素は、copy/toに定義されている属性がサポートしていない形式であるため反映されません。

assignアクティビティのto要素を取り込む場合,copy/to要素の属性が取り込み可能な組み合わせに定義されている必要があります。
取り込み可能な組み合わせについては,「付録E 上流設計ツールとの連携で使用するBPELのサポート範囲」を参照してください。
出力条件
copy/to要素の属性が取り込みできない組み合わせで定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,assignアクティビティの代入設定を定義し直してください。
 

(8) アクティビティ(invoke)


 

要素[invoke]の属性partnerLinkはサポートしていないため反映されません。

BPELファイルのインポートでは,partnerLink属性は取り込みません。
出力条件
partnerLink属性が定義されている場合
対処方法
サービスプラットフォームでは,invoke要素のpartnerLink属性はサービスアダプタに相当します。
すでにpartnerLink属性に対応するサービスアダプタを作成している場合は,特に対処の必要はありません。

 

リポジトリ内に該当するサービスまたはオペレーションが存在しないため、invokeアクティビティ[invoke]のportTypeに指定されているサービス名{サービス名}は反映されません。

portType属性およびoperation属性に対応するサービスアダプタがリポジトリにない場合,portType属性は取り込みません。
出力条件
  • portType属性に対応するサービスアダプタがリポジトリに存在しない場合
  • portType属性に対応するサービスアダプタがoperation属性に対応するオペレーションを持たない場合
対処方法
対応するサービスアダプタを作成し,呼出アクティビティのサービス名を再設定してください。

 

リポジトリ内に該当するサービスまたはオペレーションが存在しないため、invokeアクティビティ[invoke]のoperationに指定されているオペレーション名{オペレーション名}は反映されません。

portType属性およびoperation属性に対応するサービスアダプタがリポジトリにない場合,operation属性は取り込みません。
出力条件
  • portType属性に対応するサービスアダプタがリポジトリに存在しない場合
  • portType属性に対応するサービスアダプタがoperation属性に対応するオペレーションを持たない場合
対処方法
対応するサービスアダプタを作成し,呼出アクティビティのオペレーション名を再設定してください。

 

invokeアクティビティ[invoke]に指定されている属性inputVariableの値{変数名}はリポジトリ内に対応するオペレーション{オペレーション名}が存在しないため反映されません。

portType属性およびoperation属性に対応するサービスアダプタがリポジトリにない場合,inputVariable属性は取り込みません。
出力条件
  • portType属性に対応するサービスアダプタがリポジトリに存在しない場合
  • portType属性に対応するサービスアダプタがoperation属性に対応するオペレーションを持たない場合
対処方法
対応するサービスアダプタを作成し,呼出アクティビティの要求電文用割当変数を再設定してください。

 

invokeアクティビティ[invoke]に指定されている属性outputVariableの値{変数名}はリポジトリ内に対応するオペレーション{オペレーション名}が存在しないため反映されません。

portType属性およびoperation属性に対応するサービスアダプタがリポジトリにない場合,outputVariable属性は取り込みません。
出力条件
  • portType属性に対応するサービスアダプタがリポジトリに存在しない場合
  • portType属性に対応するサービスアダプタがoperation属性に対応するオペレーションを持たない場合
対処方法
対応するサービスアダプタを作成し,呼出アクティビティの応答電文用割当変数を再設定してください。

 

invokeアクティビティ[invoke]に指定されている属性outputVariableの値{変数名}はリポジトリ内のサービス{サービス名}のオペレーション{オペレーション名}が非同期のため反映されません。

呼び出し先サービスのオペレーションの通信方法が非同期の場合,応答電文は必要ないため,outputVariable属性は取り込みません。
出力条件
呼び出し先サービスのオペレーションの通信方法が非同期で,outputVariable属性が定義されている場合
対処方法
入力に使用したBPELファイルとWSDLファイルの整合性が取れていないおそれがあります。オペレーションの通信方法が非同期で問題ないか確認してください。

 

要素[invoke/catch]の属性faultNameはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,faultName属性を使用したフォルトの捕捉はサポートしていません。
出力条件
faultName属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでフォルトの捕捉を再設定してください。

 

要素[invoke/catch]の属性faultMessageTypeはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,faultMessageType属性を使用したフォルトの捕捉はサポートしていません。
出力条件
faultMessageType属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでフォルトの捕捉を再設定してください。

 

要素[invoke/catch]の属性faultElementはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,faultElement属性を使用したフォルトの捕捉はサポートしていません。
出力条件
faultElement属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでフォルトの捕捉を再設定してください。

 

要素[correlations]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

BPELファイルのインポートでは,相関セットを指定したcorrelations要素は取り込みません。
上流設計ツールでは相関セットを指定しないでください。
出力条件
correlations要素が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタで相関セットを指定してください。
 

(9) アクティビティ(flow)


 

要素[flow/links]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

BPELファイルのインポートでは,リンクを指定したlinks要素は取り込みません。
上流設計ツールではリンクを指定しないでください。
出力条件
links要素が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでリンクを指定してください。
 

(10) アクティビティ(throw)


 

要素[throw]の属性faultNameはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,faultName属性を使用したフォルトの送出をサポートしていません。
出力条件
faultName属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでフォルトの送出を設定してください。
 

(11) アクティビティ(全般)


 

アクティビティ[someElement]の名称は重複しているため{新しい名称}に置き換えました。

サービスプラットフォームでは,アクティビティの名前(name属性)を重複して指定できません。
BPELファイルのインポート時にアクティビティの名前が重複している場合,アクティビティの名前の末尾に数値を追加して取り込みます。数値は1から順番に指定されます。
出力条件
アクティビティの名前(name属性)が重複している場合
対処方法
アクティビティの名前は運用環境の実行履歴や実行環境のログ出力に使用されます。必要に応じて,アクティビティの名前を変更してください。

 

要素[someElement]はサポートしていないため無操作アクティビティに置き換えました。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

サービスプラットフォームでは,[someElement]で表されるアクティビティはサポートしていません。
BPELファイルのインポート時に,[someElement]を無操作アクティビティに置き換えて取り込みました。
出力条件
サポートしていないアクティビティが定義されている場合
対処方法
サービスプラットフォームがサポートするアクティビティに,処理を置き換えてください。
 

(12) ハンドラ(補償ハンドラ)


 

要素[compensationHandler]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

サービスプラットフォームでは,compensationHandler要素はサポートしていません。
出力条件
compensationHandler要素が定義されている場合
対処方法
サービスプラットフォームがサポートするアクティビティに,処理を置き換えてください。
 

(13) ハンドラ(イベントハンドラ)


 

要素[eventHandler]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

サービスプラットフォームでは,eventHandler要素はサポートしていません。
出力条件
eventHandler要素が定義されている場合
対処方法
サービスプラットフォームがサポートするアクティビティに,処理を置き換えてください。
 

(14) ハンドラ(終了ハンドラ)


 

要素[terminationHandler]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

サービスプラットフォームでは,terminationHandler要素はサポートしていません。
出力条件
terminationHandler要素が定義されている場合
対処方法
サービスプラットフォームがサポートするアクティビティに,処理を置き換えてください。
 

(15) ハンドラ(フォルトハンドラ)


 

faultHandlers[faultHandlers]はcatch/catchAllが定義されていないため、反映されません。

catchまたはcatchAllが1つ以上定義されていないフォルトハンドラは取り込みません。
出力条件
faultHandler要素にcatch要素またはcatchAll要素が1つ以上定義されていない場合
対処方法
ビジネスプロセスの実行には影響しません。特に対処の必要はありません。

 

要素[faultHandlers/catch]の属性faultNameはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,faultName属性を使用したフォルトの捕捉はサポートしていません。
出力条件
faultName属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでフォルトの捕捉を再設定してください。

 

要素[faultHandlers/catch]の属性faultMessageTypeはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,faultMessageType属性を使用したフォルトの捕捉はサポートしていません。
出力条件
faultMessageType属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでフォルトの捕捉を再設定してください。

 

要素[faultHandlers/catch]の属性faultElementはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,faultElement属性を使用したフォルトの捕捉はサポートしていません。
出力条件
faultElement属性が定義されている場合
対処方法
BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでフォルトの捕捉を再設定してください。
 

(16) その他


 

要素[someElement]の属性suppressJoinFailureに指定されている値noをyesに置き換えました。

サービスプラットフォームでは,suppressJoinFailure属性はサポートしていません。そのため,常にbpws:joinFailureフォルトは抑止され,suppressJoinFailure属性に「yes」を指定した場合と同じ動作になります。
なお,BPEL1.1およびBPEL2.0の場合,suppressJoinFailure属性のデフォルト値は「no」です。
出力条件
  • suppressJoinFailure属性が指定されていない場合
  • suppressJoinFailure属性に「no」が指定されている場合
対処方法
BPELファイルのインポート時に,suppressJoinFailure属性の指定は「yes」に置き換えられます。そのため,ビジネスプロセスの実行結果に差異が生じるおそれがあります。BPELファイルをビジネスプロセスエディタで開いて,ビジネスプロセスが意図した内容に定義されているか見直してください。
suppressJoinFailure属性の値によって,ビジネスプロセスの動作が異なります。
サービスプラットフォームでは,常にsuppressJoinFailure属性が「yes」として動作するため,アクティビティのjoinCondition が満たされない場合,ビジネスプロセスは直ちに再開できない中断状態になります。
suppressJoinFailure属性が「no」として動作する環境では,joinConditionが満たされない場合,bpws:joinFailureフォルトがスローされても,ビジネスプロセス定義に従って処理を続行します。
suppressJoinFailure属性の指定とbpws:joinFailureの関係を次の図に示します。

図C-4 suppressJoinFailure属性の指定とbpws:joinFailureの関係

[図データ]
suppressJoinFailure属性が"no"の場合:
(1)のjoinFailureが発生したときは,joinFailureが上位のスコープに伝播されます。この例では,スコープY→スコープX→プロセスの順に伝播しますが,スコープXのFaultHandlerでjoinFailureのエラー処理が行われ,処理が継続されます。
(2)のjoinFailureが発生したときは,プロセスの上位に伝播しようとしますが,joinFailureを捕捉するものがないため,ビジネスプロセスが停止します。このとき,ビジネスプロセスは再開可能な中断状態になります。
suppressJoinFailure属性が"yes"の場合:
(1)のjoinFailureが発生したときは,joinFailureの伝播が抑止され,ビジネスプロセスは再開不能な中断状態になります。
(2)のjoinFailureが発生したときも,joinFailureの伝播が抑止され,ビジネスプロセスは再開不能な中断状態になります。

 

要素[someElement]の属性queryLanguageはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,queryLanguage属性はサポートしていません。クエリ言語として常にXPath1.0を使用します。サービスプラットフォームのXPath1.0は,一部独自の拡張があります。
なお,BPEL1.1およびBPEL2.0の場合,クエリのデフォルト値はXPath1.0です。
出力条件
queryLanguage属性が定義されている場合
対処方法
上流設計ツールでクエリを使用していない場合は,特に対処の必要はありません。
XPath1.0以外のクエリ言語を使用している場合は,BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタでクエリの指定を修正してください。

 

要素[someElement]の属性expressionLanguageはサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,expressionLanguage属性はサポートしていません。式言語として常にXPath1.0を使用します。サービスプラットフォームのXPath1.0は,一部独自の拡張があります。
なお,BPEL1.1およびBPEL2.0の場合,式のデフォルト値はXPath1.0です。
出力条件
expressionLanguage属性が定義されている場合
対処方法
上流設計ツールで式を使用していない場合は,特に対処の必要はありません。
XPath1.0以外の式を使用している場合は,BPELファイルをインポートしたあとに,ビジネスプロセスエディタで式の指定を修正してください。

 

要素[someElement]にアクティビティが定義されていないため、無操作アクティビティを追加しました。

子要素を持つことができるBPEL要素(whileアクティビティなど)に子要素が1つ以上定義されていない場合,BPELファイルのインポート時に,無操作アクティビティを子要素として追加します。
出力条件
[someElement]のactivity要素が子要素を持たない場合
対処方法
ビジネスプロセスの実行には影響しません。特に対処の必要はありません。

 

要素[someElement]はサポートしていないため反映されません。また配下に属性や要素が存在する場合は、それらも反映されません。

サービスプラットフォームでは,[someElement]で表されるBPEL要素はサポートしていません。
出力条件
サポートしていない要素が定義されている場合
対処方法
サービスプラットフォームがサポートする機能に,処理を置き換えてください。

 

要素[someElement]の属性[someAttribute]はサポートしていないため反映されません。

サービスプラットフォームでは,[someAttribute]で表されるBPEL属性はサポートしていません。
出力条件
サポートしていない属性が定義されている場合
対処方法
サービスプラットフォームがサポートする機能に,処理を置き換えてください。