Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編

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3.3.1 設計情報として出力できる情報

設計情報として出力できる情報は,設計情報の出力ウィザードで選択できます。設計情報として出力できる情報を次の図に示します。

図3-3 設計情報として出力できる情報

[図データ]

タイトル
設計情報の出力ウィザードの[タイトル]に指定した文字列が出力されます。

作成日時
設計情報の出力を開始したときの日時が出力されます。「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」の形式で表示されます。

作成者
設計情報の出力ウィザードの[作成者]に作成者を指定した場合,指定した作成者が出力されます。「×× 作 成」の形式で表示されます。「××」は作成者を示します。
作成者を指定しなかった場合,作成者は出力されず,「作 成」だけが表示されます。

目次
出力情報の目次が出力されます。

リポジトリの概要情報
製品バージョン,およびリポジトリに存在するすべてのサービス部品の概要情報と各サービスの依存関係が出力されます。

ビジネスプロセスの定義情報
ビジネスプロセス定義画面でユーザが定義した情報がサービス部品単位で出力されます。ビジネスプロセスの定義情報には,ビジネスプロセス定義画面で定義したアクティビティの配置図も含まれます。

サービスアダプタの定義情報
サービスアダプタ定義画面でユーザが定義した情報がサービス部品単位で出力されます。

リポジトリ概要,ビジネスプロセス情報,サービスアダプタ情報に出力できる情報を次に説明します。また,ビジネスプロセス情報内に含まれるデータ変換の定義情報についても説明します。

<この項の構成>
(1) リポジトリ概要
(2) ビジネスプロセス情報
(3) サービスアダプタ情報
(4) データ変換の定義情報

(1) リポジトリ概要

リポジトリ概要を次の図に示します。

図3-4 リポジトリ概要

[図データ]

バージョン情報
Service Architectの製品バージョンが出力されます。

サービス一覧
設計情報の出力ウィザードで選択したサービス部品の概要情報が出力されます。

依存関係
設計情報の出力ウィザードで選択した各サービス部品の依存関係が出力されます。

(2) ビジネスプロセス情報

ビジネスプロセス情報は,スコープアクティビティおよび繰り返しアクティビティが定義されているかどうかによって,出力される情報が異なります。

ビジネスプロセス情報を次の図に示します。

図3-5 ビジネスプロセス情報

[図データ]

[図データ]

「×××」の共通情報
ビジネスプロセスを作成するときに設定する情報,サービス部品の依存関係,およびアクティビティの一覧が出力されます。「×××」にはビジネスプロセス名が表示されます。

「×××」のオペレーション情報
ビジネスプロセスのオペレーション一覧,およびオペレーションごとの通信モデルや電文の定義情報がオペレーションの詳細情報として出力されます。

「×××」の変数情報
ビジネスプロセスで定義されているすべてのグローバル変数の情報が出力されます。

「×××」の相関セット情報
ビジネスプロセスで定義されているすべての相関セットの情報が出力されます。

「×××」のユーザ定義受付情報
ビジネスプロセスで定義されているユーザ定義受付の一覧,および各ユーザ定義受付の詳細情報が出力されます。

ビジネスプロセス内のアクティビティ情報
キャンバス上に配置した各アクティビティの情報が出力されます。

□□□内のアクティビティ情報
スコープアクティビティまたは繰り返しアクティビティの情報が繰り返し出力されます。「△△△」には「スコープ」または「繰り返し」が,「□□□」にはスコープアクティビティ名または繰り返しアクティビティ名が表示されます。

(3) サービスアダプタ情報

サービスアダプタ情報を次の図に示します。

図3-6 サービスアダプタ情報

[図データ]

「×××」の共通情報
サービス部品制御情報,および呼出し元サービスが出力されます。「×××」にはサービス名が表示されます。

「×××」のオペレーション情報
サービスアダプタのオペレーション一覧,およびオペレーションごとの通信モデルや電文の定義情報がオペレーションの詳細情報として出力されます。

「×××」の固有情報
開発環境の画面でサービスアダプタを定義したときに設定した情報が,サービス種別ごとに出力されます。「△△△」にはサービス種別が表示されます。固有情報を参照するときに注意する点を,サービス種別ごとに次に示します。
Webサービスの場合
  • ベーシック認証を使用する場合,どのようなパスワードが設定されていても「****」が表示されます。
  • クライアント定義ファイルにXMLで使用できない文字が存在する場合,クライアント定義ファイルは正しく出力されません。
SessionBeanの場合
クライアント定義ファイルにXMLで使用できない文字が存在する場合,クライアント定義ファイルは正しく出力されません。
MDB(WS-R)の場合
ベーシック認証を使用する場合,どのようなパスワードが設定されていても「****」が表示されます。
MDB(DBキュー)の場合
固有情報は出力されません。
汎用カスタムアダプタの場合
独自定義ファイルがXML形式でない場合,独自定義ファイルは正しく出力されません。
そのほかのサービスアダプタの場合
汎用カスタムアダプタの場合と同じです。DBアダプタ,TP1アダプタ,ファイルアダプタ,Object Accessアダプタ,Message Queueアダプタ,FTPアダプタ,ファイル操作アダプタ,メールアダプタ,HTTPアダプタ,コマンドアダプタ,またはSFTPアダプタが該当します。

(4) データ変換の定義情報

ビジネスプロセスまたはサービスアダプタでデータ変換を定義した場合,データ変換の対応表が出力されます。データ変換の対応表を次の図に示します。

図3-7 データ変換の対応表

[図データ]

変換先
変換先スキーマに含まれる各ノードが出力されます。

代入値
変換先ノードに代入する値が出力されます。1つまたは複数の関数(ファンクション)や変換元ノードが出力されます。

関数詳細
「代入値」に出力された関数(ファンクション)に詳細情報がある場合,その詳細情報が出力されます。「代入値」に出力された関数(ファンクション)に複数の詳細情報がある場合は,複数の詳細情報が出力されます。

依存対象
「代入値」が依存するくり返しファンクションが出力されます。

「代入値」および「関数詳細」に出力される情報をファンクションごとに次の表に示します。

表3-5 「代入値」および「関数詳細」に出力される情報

項番 ファンクション名 代入値の出力形式 関数詳細の出力形式
1 文字列連結 <ファンクション名>(<連結する対象>, …) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=文字列連結 (concat)
2 部分文字列取得 <ファンクション名>(<分割する対象>) 「・<ファンクション名>」のあとに次のどれかが出力されます。
  • ファンクションタイプ=部分文字列取得 (substr), 取得方法=先頭からの範囲指定, 開始位置=<開始位置>, <文字数=文字数 | 開始位置から末尾までを取得>
  • ファンクションタイプ=部分文字列取得 (substr), 取得方法=末尾からの範囲指定, 開始位置=<開始位置>,<文字数=文字数 | 開始位置から先頭までを取得>
  • ファンクションタイプ=部分文字列取得 (substr), 取得方法=分割文字列指定, 分割文字列='<分割に利用する文字列>', 取得部位=<前 | 後>
3 文字数取得 <ファンクション名>(<文字数を取得する対象>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=文字数取得 (length)
4 文字列調査 <ファンクション名>(<特定の文字列が含まれているかどうかを調査する対象>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=文字列調査 (contain), 調査種別=<指定文字列を含む | 指定文字列から開始>, 調査文字列='<調査文字列>'
5 空白除去 <ファンクション名>(<空白を除去する対象>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=空白除去 (trim)
6 数値フォーマット変換 <ファンクション名>(<フォーマットしたい数値>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=数値フォーマット変換 (format), パターン='<フォーマットパターン>', 記号の変更=<なし | (小数点文字='<小数点文字>', 桁区切り文字='<桁区切り文字>')>
7 数値演算 <ファンクション名>(<1つ目の演算の対象>, '<+ | - | * | / | %>', <2つ目の演算の対象>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=数値演算 (calc)
8 端数処理 <ファンクション名>(<端数処理を行う対象>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=端数処理 (round), 端数処理種別=<四捨五入 | 切り捨て | 切り上げ>
9 総和 <ファンクション名>(<総和を取る対象>, …) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=総和 (sum)
10 否定演算 <ファンクション名>(<否定演算の対象>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=否定演算 (not)
11 論理演算 <ファンクション名>(<1つ目の演算の対象>, <2つ目の演算の対象>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=論理演算 (bitop), 演算=<論理積 (AND)|論理和 (OR)|排他的論理和 (XOR)>
12 シフト演算 <ファンクション名>(<シフト演算の対象>)

シフト方向が「左」の場合
・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=シフト演算 (shift), シフト量=<シフト量> ビット, 出力サイズ=<出力サイズ> ビット, シフト方向=左

シフト方向が「右」の場合
・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=シフト演算 (shift), シフト量=<シフト量> ビット, 出力サイズ=<出力サイズ> ビット, シフト方向=右, シフト種別=<算術シフト|論理シフト>
13 ノード数取得 <ファンクション名>(<ノード数を取得したいノード>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=ノード数取得 (count)
14 ノード名取得 <ファンクション名>(<ノード名を取得したいノード>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=ノード名取得 (name)
15 ノード調査 <ファンクション名>(<存在を確認したいノード>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=ノード調査 (exist)
16 くり返し <ファンクション名>(<ループの基準となるパス>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=くり返し (loop)

[図データ]ソート条件
<無 | キー=<キーとなるノード>, 順序=<昇順 | 降順>, 言語=<自動 | 日本語 | 英語>, タイプ=<テキスト | 数値>, 優先順位=<大文字 | 小文字>>

[図データ]連携パス
<無 | <連携パスのパス>>
17 選択 <ファンクション名>([<条件値>]=>[<出力値>], …, [どの条件にも合致しない場合]=>[<出力値>])
[<出力値>]には次のどれかが出力されます。
  • ノードを出力しない
  • 空ノード
  • <出力される値>
  • 値を出力する
・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=選択 (choose)
18 定数 <ファンクション名>(<文字列:'<値>' | 数値: '<値>' | 論理値:<真 | 偽>| 特殊ノード:<ノード出力なし | 空ノード>>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=定数 (const)
19 値置換え <ファンクション名>(<置換対象のノード>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=値置換え (replace), 変換テーブル ID='<変換テーブルID>', パスプロパティ='csc.dt.valueTable.<変換テーブルID>', コードプロパティ='csc.dt.encodeType.<変換テーブルID>', 検索キー列指定=<左列 | 右列>, 検索失敗時の動作=<デフォルト値を代入, 値= '<値>' | 変換エラー>
20 基数変換 <ファンクション名>(<基数変換の対象>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=基数変換 (radix), 入力基数=<16進数|10進数|2進数>, 出力基数=<16進数|10進数|2進数>
21 カスタム <ファンクション名>(<引数の入力値>, …)

引数がない場合は,丸括弧の中には何も表示されません。

引数がない場合
・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=カスタム (custom), jar ファイル='<jarファイル名>', クラス='<クラス名>', メソッド='<メソッド名>', 戻り値の型='<戻り値の型名>', メソッドの説明='<メソッドの説明>'

引数がある場合
・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=カスタム (custom), jar ファイル='<jar ファイル名>', クラス='<クラス名>', メソッド='<メソッド名>', 戻り値の型='<戻り値の型名>', 引数の型='<引数の型名>', メソッドの説明='<メソッドの説明>'

引数がある場合は,上記形式で表示される情報の直下に引数名と引数の説明が一覧表で表示されます。
22 XPath <ファンクション名>(<XPath式>) ・<ファンクション名>
ファンクションタイプ=XPath (xpath)