Cosminexus V9 アプリケーションサーバ Webサービス開発ガイド
SOAPアプリケーション開発支援機能/SOAP通信基盤,JAX-WS機能,およびJAX-RS機能は,Application Serverのインストール時に同時にインストールされます。
ここでは,旧バージョンがインストールされているマシンに対して,バージョンアップインストールする場合の手順および注意事項について説明します。
Application Serverをバージョンアップインストールする場合,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「10.3 アプリケーションサーバの移行の手順(更新インストールの場合)」またはマニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 互換編」の「3.9.2 アプリケーションサーバの移行の手順」に記載されている移行手順に従ってインストールしてください。
バージョンアップインストールすると,SOAPアプリケーション開発支援機能およびSOAP通信基盤を利用するように設定されます。
Webサービス(またはSOAPアプリケーション)を移行する場合,あらかじめJ2EEサーバにデプロイされているWebサービス(またはSOAPアプリケーション)をアンデプロイしてください。
SOAPアプリケーション開発支援機能/SOAP通信基盤,JAX-WSエンジン,およびJAX-RSエンジンの切り替えは,J2EEサーバ用オプション定義ファイルで定義します。ここでは,J2EEサーバ用オプション定義ファイルの指定内容,および指定方法について説明します。
J2EEサーバ用オプション定義ファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.3 usrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)」を参照してください。
... #add.class.path=<cosminexus.home>\c4web\lib\hitsaaj.jar add.class.path=<cosminexus.home>\jaxws\lib\cjjaxws.jar add.class.path=<cosminexus.home>\jaxrs\lib\cjjaxrs.jar ... |
... add.class.path=<cosminexus.home>\c4web\lib\hitsaaj.jar #add.class.path=<cosminexus.home>\jaxws\lib\cjjaxws.jar ... |
J2EEサーバ用オプション定義ファイルの編集方法を説明します。
ここで説明するどの方法でも,J2EEサーバ用オプション定義ファイルを編集(保存)したあとに,J2EEサーバを再起動してください。J2EEサーバを再起動しない場合は,編集内容が反映されません。
直接編集する場合,次の場所に格納されたJ2EEサーバ用オプション定義ファイルをテキストエディタで開き,内容を変更します。
<Application Serverのインストールディレクトリ>/CC/server/usrconf/ejb/<J2EEサーバ名>/usrconf.cfg
Management Serverの運用管理ポータルを利用する場合,[J2EEコンテナの設定]画面の「拡張パラメタ」で設定します。
JAX-WSエンジンおよびJAX-RSエンジンを利用する場合の設定例を次に示します。
図A-1 運用管理ポータルによるJAX-WSエンジンおよびJAX-RSエンジンの設定例
SOAPアプリケーション開発支援機能およびSOAP通信基盤を利用する場合の設定例を次に示します。
図A-2 運用管理ポータルによるSOAPアプリケーション開発支援機能/SOAP通信基盤の設定例
運用管理ポータルの[J2EEコンテナの設定]画面については,マニュアル「アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「10.9.2 J2EEコンテナの設定」を参照してください。
Smart Composer機能を利用する場合は,簡易構築定義ファイルに,J2EEの拡張パラメタとして追加します。Smart Composer機能については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」を参照してください。簡易構築定義ファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4. Smart Composer機能で使用するファイル」を参照してください。
JAX-WSエンジンおよびJAX-RSエンジンを利用する場合の設定例を次に示します。
<param> <param-name>add.class.path</param-name> <param-value><cosminexus.home>\jaxws\lib\cjjaxws.jar</param-value> </param> <param> <param-name>add.class.path</param-name> <param-value><cosminexus.home>\jaxrs\lib\cjjaxrs.jar</param-value> </param> |
SOAPアプリケーション開発支援機能およびSOAP通信基盤を利用する場合の設定例を次に示します。
<param> <param-name>add.class.path</param-name> <param-value><cosminexus.home>\c4web\lib\hitsaaj.jar</param-value> </param> |
Application Serverを08-00〜08-70から09-00以降にバージョンアップインストールする場合の注意事項を説明します。
SSL接続におけるホスト名検証(Hostname Verification)は08-00〜08-70と09-00以降とで動作が異なります。
cjwsimportコマンドを実行すると,WSDLのフォルトは,JAX-WS 2.2仕様に従ってJava型にマッピングされます。このとき,ラッパ例外クラスが生成される条件は,08-00〜08-70と09-00以降とで異なります。
javax.activation.DataHandlerオブジェクトは,08-00〜08-70と09-00以降とで動作が異なります。
javax.xml.transform.Sourceオブジェクトは,08-00〜08-70と09-00以降とで動作が異なります。
次の条件がすべて重なった状態でcjaptコマンドを使用した場合,08-00〜08-70と09-00以降とで動作が異なります。
実装例を次に示します。
親のWebサービス実装クラス
@WebService
@SOAPBinding(style=SOAPBinding.Style.DOCUMENT, use=SOAPBinding.Use.LITERAL,
parameterStyle=SOAPBinding.ParameterStyle.WRAPPED)
public class AddNumbersParentImpl {
・・・
@WebMethod
public int addNumbers1(int number1, int number2) {
・・・
}
public int addNumbers2(int number1, int number2) {
・・・
}
}
|
子のWebサービス実装クラス
@WebService
@SOAPBinding(style=SOAPBinding.Style.DOCUMENT, use=SOAPBinding.Use.LITERAL,
parameterStyle=SOAPBinding.ParameterStyle.WRAPPED)
public class AddNumbersChildImpl extends AddNumbersParentImpl {
・・・
@WebMethod(exclude=true)
public int addNumbers1(int number1, int number2) {
・・・
}
}
|
アドレッシング機能を使用していて,次の条件がすべて重なった場合,サービス側ランタイムの動作が08-50〜08-70と09-00以降とで異なります。
1048576バイト以上のサイズのMIMEボディを含むMIME Multipart/Related構造のSOAPメッセージを受信した場合,JAX-WSエンジンの動作が08-00〜08-70と09-00以降とで異なります。
詳細については,「10.24 MIME Multipart/Related構造のSOAPメッセージの受信」を参照してください。
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