トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker ユーザーズガイド

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4.2.2 トランザクション決着指示待ち時間監視

トランザクション処理時間監視機能では,クライアントアプリケーションがコミット要求またはロールバック要求を行うまでの時間,またはサーバアプリケーションがリクエストを受信してから応答を返すまでの時間を監視します。ただし,サーバアプリケーションで処理されたトランザクションに対する完了指示は監視対象外であるため,通信障害やクライアントノードのシステム障害などによって,そのトランザクションに対する決着指示を長時間受信できない場合があります。このような場合,そのトランザクション処理でアップデートされたリソースを長時間占有してしまい,システム全体のスループットの低下を招くことになります。このため,TPBrokerではサーバアプリケーションがそのトランザクションに対する処理を完了してから,2相コミットの1相目の指示(通常はプリペア指示)を受信するまでの時間を監視し,一定時間を経過したものについてはそれ以上決着指示を待たないで自動的にロールバックします。この監視は常に行われ,監視時間は180秒です。

また,プリペア指示の受信後,2相目の指示(コミット指示またはロールバック指示)の受信を待つトランザクションについては,時間監視によるロールバックはしません。

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