Cosminexus V9 アプリケーションサーバ Cosminexus HTTP Server

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4.12 静的コンテンツキャッシュ機能

ディスク上に格納されている静的コンテンツファイルをメモリ上にキャッシュし,キャッシュからブラウザに返送することで,静的コンテンツのレスポンスタイムを短縮できます。

この機能は,Windows版だけで使用できます。

<この節の構成>
(1) モジュールの組み込み
(2) ディレクティブの設定方法
(3) ファイルのキャッシュ,キャッシュの更新およびキャッシュの削除の契機
(4) メモリ使用量
(5) 注意事項

(1) モジュールの組み込み

静的コンテンツキャッシュ機能を使用するには,mod_hws_cacheモジュールを組み込みます。mod_hws_cacheモジュールを組み込むには,コンフィグファイル(httpsd.conf)に次を指定します。

 
LoadModule hws_cache_module modules/mod_hws_cache.so
 

(2) ディレクティブの設定方法

キャッシュ機能を使用するためのハンドラ名hws_cacheを,AddHandlerディレクティブまたはSetHandlerディレクティブに指定します。

(a) 特定の拡張子のファイルをキャッシュする設定

特定の拡張子のファイルをキャッシュするには,AddHandlerディレクティブを設定します。設定方法を次に示します。

 
<Directory "<Application Serverのインストールディレクトリ>/httpsd/htdocs">
  AddHandler hws_cache .html
</Directory>
 
(b) 特定のURL配下のファイルをキャッシュする設定

特定のURL配下のファイルをキャッシュするにはSetHandlerディレクティブを設定します。設定方法を次に示します。

 
<Directory "<Application Serverのインストールディレクトリ>/httpsd/icons">
<Files "?*">
  SetHandler hws_cache
</Files>
</Directory>
 

(3) ファイルのキャッシュ,キャッシュの更新およびキャッシュの削除の契機

(a) ファイルがキャッシュされる契機

ファイルがキャッシュされる契機を次に示します。ただし,ファイルサイズがHWSContentCacheMaxFileSizeディレクティブの設定値より大きい場合は,キャッシュされません。

(b) キャッシュが更新される契機

キャッシュが更新される契機を次に示します。ただし,ファイルサイズがHWSContentCacheMaxFileSizeディレクティブの設定値より大きい場合は,キャッシュされません。

(c) キャッシュが削除される契機

キャッシュが削除される契機を次に示します。

(4) メモリ使用量

静的コンテンツキャッシュ機能で使用されるメモリ量の最大値は,次の計算式で算出できます。

計算式
(HWSContentCacheMaxFileSize×ThreadsPerChild)+HWSContentCacheSize

(5) 注意事項

リバースプロキシ,CGIおよびそのほかの動的コンテンツ処理を行うURL配下のファイルをキャッシュ対象としないでください。キャッシュ対象を誤って指定すると,動的コンテンツが正常に処理されないおそれがあります。

使用例を次に示します。

 
ScriptAlias /cgi-bin/ "<Application Serverのインストールディレクトリ>/httpsd/cgi-bin/"
                              *1
LoadModule hws_cache_module modules/mod_hws_cache.so
<Directory "<Application Serverのインストールディレクトリ>/httpsd/icons/">
                       *2
<Files "?*">
  SetHandler hws_cache
</Files>
</Directory>
 

注 下線部*1と*2で設定されるパスを重複させないでください。
*2を "<Application Serverのインストールディレクトリ>/httpsd/cgi-bin/" と設定した場合には,CGIプログラムが静的ファイルとして応答され,CGIプログラムの内容が漏洩するなど,予期できない結果となるおそれがあります。