Cosminexus V9 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編

[目次][索引][前へ][次へ]

7.3 mngsvrutilコマンドのサブコマンドの詳細

ここでは,mngsvrutilコマンドの引数として指定できる,サブコマンドについて説明します。

<この節の構成>
(1) list
(2) get
(3) set
(4) tracelevel
(5) start
(6) stop
(7) reload
(8) hold
(9) release
(10) collect
(11) change
(12) check
(13) dump
(14) add
(15) delete

(1) list

引数に指定された値のリストを表示します。次の引数を指定できます。

表7-2 サブコマンドlistに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
status 運用管理ドメイン内の論理サーバ名とステータス情報を列挙します。
appStatus "-t"オプションで指定された論理サーバにインポートされているJ2EEアプリケーション名とステータス情報を列挙します。
resStatus "-t"オプションで指定された論理サーバにインポートされているJ2EEリソース名とステータス情報を列挙します。
resJavaBeansStatus "-t"オプションで指定された論理サーバにインポートされているJavaBeansリソース名とステータス情報を列挙します。
queues "-t"オプションで指定されたCTM,またはホストに属するキュー名とステータス情報を列挙します。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

listでは,次の5種類の情報を表示できます。

注意事項
V7互換モードで動作している場合,引数に"appStatus"を指定すると登録日時とインポート日時が表示されます。また,引数に"resStatus"または"resJavaBeansStatus"を指定するとインポート日時が表示されます。なお,V7互換モード以外で登録日時およびインポート日時を表示する場合はヘッダ形式互換オプションに"true"を設定してください。ヘッダ部が表示され,項目には「0」が表示されます。

(2) get

"-t"オプションで指定された論理サーバまたはホストについて,引数に指定された値を取得します。表7-3に示す引数を指定できます。なお,domainName以外の引数を,<metric category>といいます。

"-t"オプションに論理サーバを指定した場合,<metric category>に該当する論理サーバ(J2EEサーバ,SFOサーバ,CTM)以外の論理サーバ(Webサーバ,Naming Service,スマートエージェントなど)が指定された場合は,エラーになります。

ある一定間隔で統計情報を監視する場合,サンプリング時間をその一定間隔以上に設定すると,定期的な統計情報を取得できます。

なお,J2EEアプリケーションがテストモードで開始されている場合,出力情報には,<アプリケーション名>_TESTの形式で出力されます。

サブコマンドgetに指定できる引数を次に示します。サブコマンドgetに指定できる各引数の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「付録A 拡張MIBオブジェクト定義ファイル」を参照してください。

表7-3 サブコマンドgetに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
domainName 運用管理ドメイン名を取得します。
j2eeContainer J2EEコンテナについての情報を取得します。
webContainer Webコンテナに関する情報を取得します。
jvm JavaVMについての情報を取得します。
transaction Transactionについての情報を取得します。
httpServer 管理用サーバ(簡易Webサーバ)についての情報を取得します。
なお,この情報は内部で使用する管理用サーバの情報のため,取得しないことを推奨します。
httpSvrConn WebサーバとWebコンテナの接続についての情報を取得します。
inprocHttpSvr インプロセスHTTPサーバについての情報を取得します。
dataSource データソース(JDBC)についての情報を取得します。
dataSrcFull データソース(OTS 1.2対応のJTA)についての情報を取得します。
resAdapter リソースアダプタについての情報を取得します。
j2eeApps J2EEアプリケーションについての情報を取得します。
ejbApps EJBアプリケーション(EJB-JARs)についての情報を取得します。
statelessBean Stateless Session Beanについての情報を取得します。
statelessBeanHome Stateless Session Beanのリモートホームインタフェースについての情報を取得します。
statelessBeanHomeMethod Stateless Session Beanのリモートホームインタフェースのメソッドに関する情報を取得します。
statelessBeanLocalHome Stateless Session Beanのローカルホームインタフェースについての情報を取得します。
statelessBeanLocalHomeMethod Stateless Session Beanのローカルホームインタフェースのメソッドに関する情報を取得します。
statelessBeanRemote Stateless Session Beanのリモートコンポーネントインタフェースについての情報を取得します。
statelessBeanRemoteMethod Stateless Session Beanのリモートコンポーネントインタフェースのメソッドに関する情報を取得します。
statelessBeanLocalComponent Stateless Session Beanのローカルコンポーネントインタフェースについての情報を取得します。
statelessBeanLocalComponentMethod Stateless Session Beanのローカルコンポーネントインタフェースのメソッドに関する情報を取得します。
statefulBean Stateful Session Beanについての情報を取得します。
statefulBeanHome Stateful Session Beanのリモートホームインタフェースについての情報を取得します。
statefulBeanHomeMethod Stateful Session Beanのリモートホームインタフェースのメソッドに関する情報を取得します。
statefulBeanLocalHome Stateful Session Beanのローカルホームインタフェースについての情報を取得します。
statefulBeanLocalHomeMethod Stateful Session Beanのローカルホームインタフェースのメソッドに関する情報を取得します。
statefulBeanRemote Stateful Session Beanのリモートコンポーネントインタフェースについての情報を取得します。
statefulBeanRemoteMethod Stateful Session Beanのリモートコンポーネントインタフェースのメソッドに関する情報を取得します。
statefulBeanLocalComponent Stateful Session Beanのローカルコンポーネントインタフェースについての情報を取得します。
statefulBeanLocalComponentMethod Stateful Session Beanのローカルコンポーネントインタフェースのメソッドに関する情報を取得します。
entityBean Entity Beanについての情報を取得します。
entityBeanHome Entity Beanのリモートホームインタフェースについての情報を取得します。
entityBeanLocalHome Entity Beanのローカルホームインタフェースについての情報を取得します。
entityBeanRemote Entity Beanのリモートコンポーネントインタフェースについての情報を取得します。
entityBeanLocalComponent Entity Beanのローカルコンポーネントインタフェースについての情報を取得します。
msgDrivenBean Message-driven Beanについての情報を取得します。
webApps Webアプリケーションについての情報を取得します。
servlets サーブレットについての情報を取得します。
requestUrl 要求された各URLについての情報を取得します。
queues CTMのスケジュール(キューの状態)についての情報を取得します。
queueApps CTMのキューに接続されたJ2EEアプリケーションについての情報を取得します。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

(3) set

引数を二つ指定して,一つ目の引数に指定された変数に二つ目で指定された値を設定します。

値を設定したあと,対象の論理J2EEサーバ,論理SFOサーバ,またはJ2EEアプリケーションが再起動または再デプロイされた場合,値を再設定してください。"-t"オプションに論理J2EEサーバ,論理SFOサーバ,または論理パフォーマンストレーサ以外の論理サーバが指定された場合は,エラーとなります。

サブコマンドsetに指定できる引数を次に示します。

表7-4 サブコマンドsetに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
jvmSamplingTime <n> JavaVMについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1
webContainerSamplingTime <n> Webコンテナについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1
tranSamplingTime <n> トランザクションについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1,※2
httpSvrSamplingTime <n> 管理用サーバ(簡易Webサーバ)についてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1
なお,管理用サーバ(簡易Webサーバ)の情報は内部で使用する管理用サーバの情報のため,取得しないことを推奨します。
httpSvrConnSamplingTime <n> HTTPサーバコネクタについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1
inprocHttpSvrSamplingTime <n> インプロセスHTTPサーバについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1
dataSrcFullSamplingTime <n> データソース(OTS 1.2対応のJTA)についてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1,※3
resAdapterSamplingTime <n> リソースアダプタについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1,※3
ejbSamplingTime <n> EJBについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1,※3
webAppSamplingTime <n> Webアプリケーションについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1,※3
servletSamplingTime <n> サーブレットについてのサンプリング時間を<n>秒に設定します。※1,※3
reqUrlSamplingTime <n> 設定以降に要求される各URLのサンプリング時間を<n>秒にします。※1,※3
allPrfTraceLevel STANDARD|DETAIL | <tracelevel> 運用管理ドメイン内のすべてのパフォーマンストレーサについてPRFトレース取得レベルを設定します。※4
prfTraceLevel STANDARD|DETAIL | <tracelevel> 指定されたパフォーマンストレーサ,または指定されたホスト内のパフォーマンストレーサのPRFトレース取得レベルを設定します。※4

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

注※1
-2147483647≦n≦3600(秒)の整数値を指定します。この範囲以外の値が指定された場合はエラーとなります。なお,n≦0の場合は統計値取得スイッチをOFFにします。また,0<n<10の場合はn=10とします。指定値による動作を次に示します。
0以下の値が指定された場合は,統計を停止します。
1以上9以下の値が指定された場合は,サンプリング時間をデフォルト(10秒)に設定して,統計を開始します。
10以上の値が指定された場合は,サンプリング時間を指定された値に設定して,統計を開始します。

注※2
最初のトランザクション開始後に設定する必要があります。

注※3
この変数を設定後にJ2EEアプリケーションをデプロイした場合,新たに設定する必要があります。

注※4
パフォーマンストレーサへの操作については,稼働中のパフォーマンストレーサが対象となります。
STANDARD
PRFトレース取得レベルを「標準」に設定します。
DETAIL
PRFトレース取得レベルを「詳細」に設定します。

(4) tracelevel

機能レイヤごとに異なるPRFトレース取得レベル指定します。4バイト(8けた)以下の16進数をコンマ(,)区切りで最大16個指定できます。指定値の詳細については,「4.2 性能解析トレースで使用するコマンドの詳細」の「cprfstart(PRFデーモンの開始)」の-PrfTraceLevelの説明,または「cprflevel(PRFトレース取得レベルの表示と変更)」の-PrfTraceLevelの説明を参照してください。

(5) start

指定した論理サーバ,J2EEアプリケーション,J2EEリソースを起動します。

サブコマンドstartに指定できる引数を次に示します。

表7-5 サブコマンドstartに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
allServers 運用管理ドメインに定義された論理サーバを定義された起動順序で起動します。
server "-t"オプションで指定された論理サーバを起動します。
app <displayName> "-t"オプションで指定された論理サーバにインポートされている<displayName>のJ2EEアプリケーションを開始します。
resAdapter <displayName> "-t"オプションで指定された論理サーバにインポートされている<displayName>のJ2EEリソースアダプタを開始します。
resJavaBeans "-t"オプションで指定された論理サーバにインポートされている<displayName>のJavaBeansリソースを開始します。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

注※
<displayName>は,J2EEアプリケーション,J2EEリソースまたはJavaBeansリソースの表示名(displayName)を示します。

startでは,次の2種類の操作を実行できます。

注意事項
  • start/stopサブコマンドを実行した直後に,同一論理サーバに対して同様の処理を実行する場合には,まず-sオプションを指定してstart/stopを実行し,その処理の完了を待ってから次のコマンドを実行してください。
  • listサブコマンドで取得されるステータスは,start,stopなどの他のサブコマンドの処理の実行状態に関係なく,呼び出し時点での情報を返します。そのため,startコマンドによる起動処理が完了する前に"working"のステータスを返したり,stopコマンドによる停止処理が完了する前に"stopped"のステータスを返したりすることがあります。

(6) stop

指定した論理サーバ,J2EEアプリケーションまたはJ2EEリソースを停止します。

サブコマンドstopに指定できる引数を次に示します。

表7-6 サブコマンドstopに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
allServers 運用管理ドメインに定義された論理サーバを定義された起動順序の逆順で停止します。
server [graceful[:<waitTime>]] "-t"オプションで指定された論理サーバを停止します。
"graceful"が指定された場合,計画停止します。
app <displayName> [force] "-t"オプションで指定された論理サーバで開始している<displayName>のJ2EEアプリケーションを停止します。
"force"が指定された場合,強制停止します。
resAdapter <displayName> "-t"オプションで指定された論理サーバで開始している<displayName>のJ2EEリソースを停止します。
resJavaBeans "-t"オプションで指定された論理サーバで開始している<displayName>のJavaBeansリソースを停止します。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

注※
<displayName>は,J2EEアプリケーションまたはJ2EEリソースまたはJavaBeansリソースの表示名(displayName)を示します。

stopでは,次の2種類の操作を実行できます。

注意事項
  • start/stopサブコマンドを実行した直後に,同一論理サーバに対して同様の処理を実行する場合には,まず-sオプションを指定してstart/stopを実行し,その処理の完了を待ってから次のコマンドを実行してください。
  • listサブコマンドで取得されるステータスは,start,stopなどの他のサブコマンドの処理の実行状態に関係なく,呼び出し時点での情報を返します。そのため,startコマンドによる起動処理が完了する前に"working"のステータスを返したり,stopコマンドによる停止処理が完了する前に"stopped"のステータスを返したりすることがあります。

(7) reload

引数に指定されたコンポーネントの設定ファイルを再読み込みします。

サブコマンドreloadに指定できる引数を次に示します。

表7-7 サブコマンドreloadに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
userAdmin 統合ユーザ管理で使用する設定ファイルを再読み込みします。なお,"-t"オプションで指定された論理サーバで統合ユーザ管理を使用していない場合はエラーとなります。
また,サブコマンド"reload"に"userAdmin"を指定した場合,"-t"オプションに,論理J2EEサーバ以外の論理サーバを指定するとエラーとなります。
env 論理J2EEサーバ,または論理SFOサーバで,接続先ホストの設定ファイルを再読み込みします。
なお,サブコマンド"reload"に"env"を指定した場合,"-t"オプションに,論理J2EEサーバ,および論理SFOサーバ以外の論理サーバを指定するとエラーとなります。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

注※
サブコマンド"reload"に"env"を指定する場合には,注意事項があります。注意事項については,次の個所を参照してください。
・マニュアル「アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「10.8.12 論理SFOサーバの設定読み込み
・マニュアル「アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「10.9.25 論理J2EEサーバの設定読み込み

(8) hold

引数に指定されたサービスを閉塞します。

サブコマンドholdに指定できる引数を次に示します。

表7-8 サブコマンドholdに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
queue <queueName> { in[:<waitTime>] | out | force[:<waitTime>]} "-t"オプションで指定されたCTMに属する<queueName>で指定された名称のキューを閉塞します。
queues { in[:<waitTime>] | out | force[:<waitTime>] } "-t"オプションで指定されたCTM,またはホストに属するキューを閉塞します。
allQueues { in[:<waitTime>] | out | force[:<waitTime>] } 運用管理ドメイン内の,すべてのCTMのキューを閉塞します。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

holdでは,次の3種類の方法でキューを閉塞できます。

(9) release

引数に指定されたサービスの閉塞を解除します。

サブコマンドreleaseに指定できる引数を次に示します。

表7-9 サブコマンドreleaseに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
queue <queueName> "-t"オプションで指定されたCTMに属する<queueName>で指定された名称のキューの閉塞を解除します。
queues "-t"オプションで指定されたCTM,またはホストに属するキューの閉塞を解除します。
allQueues 運用管理ドメイン内の,すべてのCTMのキューの閉塞を解除します。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

releaseでは,次の3種類の方法でキューの閉塞を解除できます。

(10) collect

引数に指定されたファイルなどを収集します。"-t"オプションに,パフォーマンストレーサ,CTM以外の論理サーバが指定された場合は,エラーになります。

サブコマンドcollectに指定できる引数を次に示します。

表7-10 サブコマンドcollectに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
allPrfTraces 運用管理ドメイン内のすべてのパフォーマンストレーサについて性能解析トレースを収集します。
prfTrace 指定されたパフォーマンストレーサ,または指定されたホスト内のパフォーマンストレーサについて性能解析トレースを収集します。
allCtmStatistics 運用管理ドメイン内のすべてのCTMについて稼働統計情報を収集します。
ctmStatistics 指定されたCTM,または指定されたホスト内のCTMについて稼働統計情報を収集します。
snapshot [n] 指定されたホスト内のsnapshotログを収集します。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

注※
[n]は,次のどれかを指定します。
1:一次送付資料となるsnapshotログを収集します。
2:二次送付資料となるsnapshotログおよび性能解析トレースファイルを収集します。
省略:すべてを対象にsnapshotログおよび性能解析トレースファイルを収集します。

collectでは,次の3種類の操作を実行できます。

注※
日付の形式は,次のどれかになります。
・yyyyMMddHHmmss
・yyyyMMddHHmmss+hhmm
・yyyyMMddHHmmss-hhmm

(11) change

引数に指定した同時実行スレッド数の設定項目の値を変更します。"-t"オプションで,J2EEサーバを指定する必要があります。

サブコマンドchangeに指定できる引数を次に示します。

表7-11 サブコマンドchangeに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
webAppThreadCtrl <webApplicationContextRoot> <maxThreads>,<exclusiveThreads>,<queueSize> "-t"オプションで指定されたJ2EEサーバ内で指定したWebアプリケーションの同時実行スレッド数を動的に制御します。
この引数は省略できません。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

引数に"webAppThreadCtrl"が指定された場合,"-t"オプションで指定されたJ2EEサーバに属するWebアプリケーションの同時実行スレッド数を動的に制御します。

引数"webApplicationContextRoot"はWebアプリケーション(J2EEアプリケーションのWar)のコンテキストルートおよび同時実行スレッド数の各値を設定します。Webアプリケーションのコンテキストルートの値は,サブコマンドget webAppsで取得できます。コンテキストルートが設定されていない場合は,"/"(スラッシュ)を指定してください。

同時実行スレッド数の各値は,最大スレッド数,占有スレッド数,Webアプリケーション単位の実行待ちキューサイズの順にコンマ(,)で区切って指定します。

引数"maxThreads"(最大スレッド数),"exclusiveThreads"(占有スレッド数),および"queueSize"(Webアプリケーション単位の実行待ちキューサイズ)は,設定を変えない値は省略できますが,すべてを省略することはできません。

(例 占有スレッド数だけを変更したい場合:,20,)

同時スレッド数の各値は,次の範囲で指定します。

なお,動的変更した同時実行スレッド数の値は,J2EEアプリケーション実行中だけ有効です。

(12) check

Management Serverおよび運用管理エージェントが稼働しているかどうかを確認します。

サブコマンドcheckに指定できる引数を次に示します。

表7-12 サブコマンドcheckに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
mngsvr Management Serverが稼働しているかどうかを確認します。
"-t"オプションでターゲットを指定しても無視されます。
adminAgent "-t"オプションで指定されたホスト上で運用管理エージェントが稼働しているかどうかを確認します。
"-k"オプションで"host"以外を指定した場合,"-t"オプションでホスト名以外を指定した場合,または"-t"オプションを指定しなかった場合は,エラーとなります。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

サブコマンドcheckの戻り値を次に示します。

0:
稼働しています。

1:
コマンド実行時エラーです

2:
コマンドシンタックスエラーです。

103:
稼働していません

注※ -wオプションで指定した稼働確認待ち時間が経過してもManagement Serverからの応答が返ってこなかった場合,サブコマンドcheckに指定した引数によって,戻り値は次のように異なります。

(13) dump

稼働中の論理サーバのjavacoreを出力します。

サブコマンドdumpに指定できる引数を次に示します。

表7-13 サブコマンドdumpに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
server [addition] "-t"オプションで指定された論理サーバのjavacore(稼働時間情報)を出力します。指定できる論理サーバは,J2EEサーバ(J2EEクラスタのメンバも含む),J2EEサーバクラスタ,SFOサーバ,CTM,またはネーミングサービスだけです。
additionを指定した場合,"-t"オプションで指定された論理サーバのcoreまたはメモリダンプ情報を取得します。

(凡例)
○:指定できます。
−:指定できません。

注※
server additionが指定された場合,指定された論理サーバの稼働監視方法はプロセスの存在確認だけに切り替わります。

javacore出力のために実行されるコマンドとjavacoreファイルの出力先について,OSごとに説明します。

(a) Windowsの場合

Windowsの場合にjavacore出力のために実行されるコマンドとjavacoreファイルの出力先を論理サーバの種別ごとに示します。

論理サーバ addition指定 実行されるコマンド 出力情報 javacoreファイルの出力先ディレクトリ
J2EEサーバ(クラスタも含む),SFOサーバ あり cjdumpsv,userdump※1 javacore,メモリダンプ <J2EEサーバ作業ディレクトリ>\ejb\<実サーバ名>\
なし cjdumpsv javacore <J2EEサーバ作業ディレクトリ>\ejb\<実サーバ名>\
CTM あり,なし※2 hdumpns javacore※3 <Application Serverのインストールディレクトリ>\TPB\logj\
ネーミングサービス あり,なし※2 hdumpns javacore <Application Serverのインストールディレクトリ>\TPB\logj\

注※1
userdumpコマンドがインストールされている必要があります。

注※2
addition指定は無視され,稼働監視方法の変更はありません。

注※3
論理サーバにCTMを指定したときに出力されるjavacoreはCTMデーモンの情報ではなく,CTM用に起動されているネーミングサービスの情報です。

(b) UNIXの場合

UNIXの場合にjavacore出力のために実行されるコマンドとjavacoreファイルの出力先を論理サーバの種別ごとに示します。

論理サーバ addition指定 実行されるコマンド 出力情報 javacoreファイルの出力先ディレクトリ
J2EEサーバ(クラスタも含む),SFOサーバ あり javacore -f -p※1 javacore,core <J2EEサーバ作業ディレクトリ>/ejb/<実サーバ名>/
なし cjdumpsv javacore <J2EEサーバ作業ディレクトリ>/ejb/<実サーバ名>/
CTM あり,なし※2 kill -3 javacore※3 /opt/Cosminexus/TPB/logj/
ネーミングサービス あり,なし※2 kill -3 javacore /opt/Cosminexus/TPB/logj/

注※1
gdbのパッケージがインストールされている必要があります。

注※2
addition指定は無視され,稼働監視方法の変更はありません。

注※3
論理サーバにCTMを指定したときに出力されるjavacoreはCTMデーモンの情報ではなく,CTM用に起動されているネーミングサービスの情報です。

(14) add

論理ユーザサーバを追加します。

サブコマンドaddに指定できる引数を次に示します。

表7-14 サブコマンドaddに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
userserver <userServiceDefinitionFile> <userServiceDefinitionFile>に指定した論理ユーザサーバ定義ファイルの内容に従って論理ユーザサーバを追加します。論理ユーザサーバの定義内容を変更する場合は,論理ユーザサーバをいったん削除したあとに,再度論理ユーザサーバを追加してください。

(凡例)
−:指定できません。

複数の論理ユーザサーバを指定した場合,定義順に追加処理をします。途中でエラーが発生した場合も追加処理をします。この場合の戻り値は,1(実行時エラー)となります。エラー条件を次に示します。

(15) delete

論理ユーザサーバを削除します。

サブコマンドdeleteに指定できる引数を次に示します。

表7-15 サブコマンドdeleteに指定できる引数

引数 説明 ターゲット指定
論理サーバ ホスト
userserver <logicalServerName> <logicalServerName>に指定した名称の論理ユーザサーバを削除します。

(凡例)
−:指定できません。