Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編

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6.12.1 DDの作成

セッション情報の引き継ぎを行うWebアプリケーションの設定では,Webアプリケーションにセッションフェイルオーバ用フィルタを追加して,セッション情報の引き継ぎに関する項目やフィルタマッピングを定義します。フィルタの設定の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「2.9.1 アプリケーションサーバが提供するサーブレットフィルタ(built-inフィルタ)」も参照してください。なお,Servlet 3.0以降では,APIでフィルタを定義できますが,セッションフェイルオーバ用フィルタはAPIで定義できません。

次に示すディレクトリに,メモリセッションフェイルオーバ機能で使用するフィルタ定義およびフィルタマッピングの定義が記述されたテンプレートのDD(web.xml)が用意してあります。

テンプレート格納ディレクトリ
<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\sfo\sfo_war

このファイルをコピーしてWebアプリケーションのDDを作成します。すでに存在するWebアプリケーションにメモリセッションフェイルオーバ機能を適用する場合,テンプレートからDDにセッションフェイルオーバ用フィルタのフィルタ定義およびフィルタマッピングの定義をコピーし,必要な定義を記述します。

注意
タグの指定を省略する場合,タグの記述も含めて省略する必要があります(<init-param>タグ〜</init-param>タグの記述を省略します)。次のようにタグを記述して値だけ省略した場合,空白文字列を指定したと判断されてエラーとなります。

間違った省略方法の例
 
   (省略)
    :
<init-param>
<param-name>LockTimeout</param-name>
<param-value></param-value>
</init-param>
    :
   (省略)
 

テンプレートの内容を次に示します。

図6-32 テンプレートの内容(メモリセッションフェイルオーバ機能のDD)(1/2)

[図データ]

図6-33 テンプレートの内容(メモリセッションフェイルオーバ機能のDD)(2/2)

[図データ]

次の定義の値は固定となります。テンプレートの値をそのまま使用してください。

 
注意
フィルタマッピング(<filter-mapping>タグ)を定義する場合,次の点に注意してください。
  • フィルタマッピング定義を複数定義する場合,セッションフェイルオーバ用フィルタのマッピング定義を最初に記述してください。最初に記述しない場合はアプリケーションを開始できません。
  • セッションフェイルオーバ用フィルタのマッピング定義は複数定義しないでください。複数定義した場合はアプリケーションを開始できません。
  • WebアプリケーションのバージョンがServlet 2.4以降の場合,<filter-mapping>タグの要素の<dispatcher>タグを指定しないでください。<dispatcher>タグで「FORWARD」,「INCLUDE」,および「ERROR」を指定した場合,Webアプリケーションの開始時にセッションフェイルオーバ用フィルタの初期化段階でエラーが発生し,アプリケーションは開始できません。