Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
Pub/Subメッセージングモデルは,パブリッシュ・サブスクライブ(Publish-Subscribe)方式でメッセージを送受信するためのモデルです。
Pub/Subメッセージングモデルでは,メッセージを作成して送信する送信側のクライアント(プロデューサー)をパブリッシャーといいます。また,メッセージを受信する側のクライアント(コンシューマー)をサブスクライバーといいます。
パブリッシャーから送信されたメッセージは,トピックという送信先に登録されます。トピックに登録されたメッセージは,そのトピックに対して配信を申し込んでいた一つまたは複数のサブスクライバーに配信されます。
Pub/Subメッセージングモデルでのメッセージの流れを次の図に示します。
図7-6 Pub/Subメッセージングモデルでのメッセージの流れ
メッセージは,パブリッシャーから送信され,トピックに登録されます。図の場合,トピック1にはサブスクライバー1,トピック2にはサブスクライバー2とサブスクライバー3が登録されています。このとき,トピック1に登録されたメッセージ1とメッセージ2はサブスクライバー1に配信されます。トピック2に登録されたメッセージ3はサブスクライバー2とサブスクライバー3に配信されます。
Pub/Subメッセージングモデルの特徴を次に示します。
トピックに登録されたメッセージは,メッセージ登録時に開始されていたサブスクライバーだけが受信できます。通常のサブスクライバーは,停止していた期間に登録されたメッセージは受信できません。
これに対して,サブスクライバーを永続化することで,停止していた期間に登録されたメッセージも受信できるようになります。永続化したサブスクライバーを永続化サブスクライバーといいます。
永続化サブスクライバーが登録されたトピックのメッセージは,次のどちらかの状態になるまで削除されません。
永続化サブスクライバーを利用する場合,そのサブスクライバーに固有の識別子と名称を登録します。登録した情報は,CJMSPブローカーによって保持されます。永続化サブスクライバーが停止しているときに登録されたメッセージは,登録した識別子および名称のサブスクライバーが再開されたときに,そのサブスクライバーに配信されます。
永続化サブスクライバーを利用した場合のメッセージの送受信の流れを次の図に示します。
図7-7 永続化サブスクライバーを利用した場合のメッセージの送受信の流れ
永続化サブスクライバーを利用した場合のメッセージの送受信の流れについて説明します。なお,説明の番号は図中の番号と対応しています。
永続化サブスクライバーの指定を解除する場合は,次のどちらかの方法で解除してください。
cjmsicmd destroy durコマンドについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「cjmsicmd destroy dur(永続化サブスクライバーの破棄)」を参照してください。
unsubscribeメソッドを使用すると,サブスクライバーのために保持されたトピックの状態を解除できます。ただし,このメソッドは,次のタイミングでは使用しないでください。
なお,確認応答モードが「CLIENT_ACKNOWLEDGE」のセッションによって永続化サブスクライバーが作成された場合に,メッセージ受信が確認されていない状態でunsubscribeメソッドが実行されたときには,メッセージは送信先に残ってしまいます。この状況を避けるため,unsubscribeメソッドを使用する場合,事前にcjmsicmd purge durコマンドを実行して,永続化サブスクライバーに関連づけられているすべてのメッセージを削除してください。
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