Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)

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6.6.5 デフォルトマッピング(単方向のリレーションシップ)

単方向のリレーションシップには,Single-ValuedリレーションシップとMulti-Valuedリレーションシップがあります。それぞれのリレーションシップについて説明します。

ここでは,単方向のリレーションシップのデフォルトマッピングについて説明します。

<この項の構成>
(1) 単方向のSingle-Valuedリレーションシップ
(2) 単方向のMulti-Valuedリレーションシップ

(1) 単方向のSingle-Valuedリレーションシップ

単方向のOneToOneリレーションシップと単方向のManyToOneリレーションシップのデフォルトマッピングについて説明します。

(a) 単方向のOneToOneリレーションシップ

次に示す条件の場合に適用される単方向のOneToOneリレーションシップのデフォルトマッピングについて説明します。

条件
  • エンティティAは,エンティティBの単体のインスタンスを参照して,@OneToOne(または,O/Rマッピングファイルで該当するXMLタグ)を設定します。
  • エンティティBからは,エンティティAを参照しません。
  • エンティティAがリレーションシップの所有者となります。

適用されるデフォルトマッピング
  • エンティティAは,テーブルAにマップされます。
  • エンティティBは,テーブルBにマップされます。
  • テーブルAは,テーブルBに対する外部キーを持つ必要があります。外部キー列の名前は,次のようになります。
    外部キー列の名前
    エンティティAのリレーションシップのプロパティ(または,フィールド)の名前_テーブルBのプライマリキー列の名前
    注 斜体は可変値を表します。
外部キー列は,テーブルBのプライマリキーと同じ型を持ち,ユニークキー制約です。

図6-9 単方向のOneToOneでのデフォルトマッピング

[図データ]
(b) 単方向のManyToOneリレーションシップ

次に示す条件の場合に適用される単方向のManyToOneリレーションシップのデフォルトマッピングについて説明します。

条件
  • エンティティAは,エンティティBの単体のインスタンスを参照し,@ManyToOne(または,O/Rマッピングファイルで該当するXMLタグ)を設定します。
  • エンティティBからは,エンティティAを参照しません。

適用されるデフォルトマッピング
  • エンティティAは,テーブルAにマップされます。
  • エンティティBは,テーブルBにマップされます。
  • テーブルAは,テーブルBに対する外部キーを持つ必要があります。外部キー列の名前は,次のようになります。
    外部キー列の名前
    エンティティAのリレーションシップのプロパティ(またはフィールド)の名前_テーブルBのプライマリキー列の名前
    注 斜体は可変値を表します。
外部キー列は,テーブルBのプライマリキーと同じ型を持つ必要があります。

図6-10 単方向のManyToOneでのデフォルトマッピング

[図データ]

(2) 単方向のMulti-Valuedリレーションシップ

単方向のOneToManyリレーションシップと単方向のManyToManyリレーションシップのデフォルトマッピングについて説明します。

(a) 単方向のOneToManyリレーションシップ

次に示す条件の場合に適用される単方向のOneToManyリレーションシップのデフォルトマッピングについて説明します。

条件
  • エンティティAは,エンティティBのコレクションを参照します。コレクションに@OneToMany(または,O/Rマッピングファイルで該当するXMLタグ)を設定します。
  • エンティティBからは,エンティティAを参照しません。
  • エンティティAがリレーションシップの所有者です。

適用されるデフォルトマッピング
  • エンティティAは,テーブルAにマップされます。
  • エンティティBは,テーブルBにマップされます。
  • テーブルA,Bのほかに,所有者側のテーブルの名前が最初にくるA_Bという名前の結合表が必要となります。この結合表は,二つの外部キー列を持ちます。
    一つ目の外部キー列は,テーブルAを参照し,テーブルAのプライマリキーと同じ型を持ちます。この外部キー列の名前は,次のようになります。
    外部キー列の名前
    エンティティAの名前_テーブルAのプライマリキー列の名前
    また,もう一つの外部キー列は,テーブルBを参照し,テーブルBの外部キーと同じ型を持ち,ユニークキー制約があります。この外部キー列の名前は,次のようになります。
    外部キー列の名前
    エンティティAのリレーションシッププロパティ(またはフィールド)の名前_テーブルBのプライマリキー列の名前
    注 斜体は可変値を表します。
    注意
    この例のような結合表を使用した単方向のOneToManyリレーションシップは,CJPAプロバイダ以外のJPAプロバイダではサポートされていない可能性があります。単方向のOneToManyリレーションシップで作成したアプリケーションをCJPAプロバイダ以外のJPAプロバイダで動作させる場合は注意してください。

 

図6-11 単方向OneToManyでのデフォルトマッピング

[図データ]

(b) 単方向のManyToManyリレーションシップ

次に示す条件の場合に適用される単方向のManyToManyリレーションシップのデフォルトマッピングについて説明します。

条件
  • エンティティAは,エンティティBのコレクションを参照します。コレクションに@ManyToMany(または,O/Rマッピングファイルで該当するXMLタグ)を設定します。
  • エンティティBは,エンティティAを参照しません。
  • 所有者はエンティティAです。

適用されるデフォルトマッピング
  • エンティティAは,テーブルAにマップされます。
  • エンティティBは,テーブルBにマップされます。
  • テーブルA,Bのほかに,所有者側のテーブルの名前が最初にくるA_Bという名前の結合表が必要となります。この結合表は,二つ外部キー列を持ちます。
    外部キー列の一つは,テーブルAを参照し,テーブルAの外部キーと同じ型を持ちます。この外部キー列の名前は,次のようになります。
    外部キー列の名前
    エンティティAの名前_テーブルAのプライマリキーの名前
    また,もう一つの外部キー列は,テーブルBを参照し,テーブルBのプライマリキーと同じ型を持ちます。外部キー列の名前は,次のようになります。
    外部キー列の名前
    エンティティAのリレーションシップのプロパティ(またはフィールド)の名前_テーブルBのプライマリキーの名前
    注 斜体は可変値を表します。

    図6-12 単方向ManyToManyでのデフォルトマッピング

    [図データ]