Cosminexus V9 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド
Smart Composer機能では,負荷分散機の基本的な情報(仮想サーバや実サーバの定義,仮想サーバポートと実サーバポートとのバインドなど)だけ設定します。この設定を基にシステム構築時に負荷分散機に仮想サーバや実サーバを作成します。特定のネットワーク構成をサポートするためなどの設定はシステムの一括構築後,手動で設定してください。
Smart Composer機能が実行する負荷分散機のCLIコマンドおよびAPIについては,「付録K Smart Composer機能が実行する負荷分散機のCLIコマンドまたはAPI」を参照してください。
異なるWebシステム間で1台の負荷分散機を共有する場合は,それぞれのWebシステムで使用する負荷分散機の仮想サーバを分ける必要があります。
簡易構築定義ファイルでは,次の定義で注意が必要です。
また,ACOSの場合は,次の1.または2.の条件を満たす構成のとき,自動的にポート変換する設定(オートトランスレーション機能の使用)が必要です。
オートトランスレーション機能の設定は,あらかじめ負荷分散機に対して実施しておいてください。設定の詳細については,ACOSのドキュメントを参照してください。
負荷分散機を冗長化する場合は,それぞれの負荷分散機への接続の設定をする必要があります。lb.propertiesには,2台分の負荷分散機へのアクセスに必要な接続情報を設定します。この場合,それぞれの負荷分散機の接続方式(lb.connect_type)には,同じ値を設定してください。
telnetを使用した直接接続を使用する負荷分散機(AX2000,BS320)を冗長化する場合のlb.propertiesの設定例を次に示します。ここでは,負荷分散機LB1とLB2を配置した場合で,LB1の管理IPアドレスを「192.168.1.100」,LB2の管理IPアドレスを「192.168.1.101」として説明します。
lb.list=192.168.1.100,192.168.1.101 #冗長構成の負荷分散機LB1の設定 lb.enable_passwd.192.168.1.100=adminpw lb.connect_type.192.168.1.100=telnet lb.telnet.user.192.168.1.100=user01 lb.telnet.passwd.192.168.1.100=user01pw lb.telnet.user_prompt.192.168.1.100="AX login: " lb.telnet.passwd_prompt.192.168.1.100="Password: " lb.telnet.login_prompt.192.168.1.100=> #冗長構成の負荷分散機LB2の設定 lb.enable_passwd.192.168.1.101=adminpw lb.connect_type.192.168.1.101=telnet lb.telnet.user.192.168.1.101=user01 lb.telnet.passwd.192.168.1.101=user01pw lb.telnet.user_prompt.192.168.1.101="AX login: " lb.telnet.passwd_prompt.192.168.1.101="Password: " lb.telnet.login_prompt.192.168.1.101=> |
注 太字の部分は同じ値を設定してください。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2012, 2015, Hitachi, Ltd.