Cosminexus V9 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド

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2.2.9 タイムアウトを設定する

次に示すタイムアウトを設定する手順について説明します。

 
参考
説明で使用する画面,コマンドおよびファイルの参照先,コマンドおよびファイルの格納先については,「5. システムの構築・運用時に使用する画面,コマンドおよびファイル」を参照してください。
<この項の構成>
(1) J2EEアプリケーションのメソッドタイムアウトの設定
(2) レスポンスデータ待ちの通信タイムアウトの設定
(3) トランザクションのトランザクションタイムアウト時間のデフォルトの設定
(4) レスポンスタイムアウトおよびリクエスト間隔タイムアウトの設定(HiRDBの場合)

(1) J2EEアプリケーションのメソッドタイムアウトの設定

Webコンテナ上でのリクエスト処理待ち時間をJ2EEアプリケーションの実行時間監視機能を利用して設定します。

  1. cosminexus.xmlを編集して,<任意のディレクトリ>下のMETA-INFディレクトリに格納します。
    cosminexus.xmlでは,<war>タグ内で次の指定をします。
    • <servlet>−<method-observation-timeout>タグに,J2EEアプリケーションのメソッドタイムアウトの値を指定します。
    <war>タグ内に複数の<servlet>タグがある場合は,それぞれに指定します。
  2. コマンドプロンプトで,jarコマンドを実行し,アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションに手順1.で編集したcosminexus.xmlを設定します。
    コマンドの実行例を次に示します。
    jar uvf <MyApp1.earのファイルパス> -C <META-INFディレクトリを置いたディレクトリ> <META-INFディレクトリ下のcosminexus.xmlのファイルパス>
    <MyApp1.earのファイルパス>は,J2EEアプリケーション(MyApp1.ear)を格納したディレクトリのパスとファイル名(MyApp1.ear)を指定します。<META-INFディレクトリを置いたディレクトリ>は,cosminexus.xmlの格納先が次のような構造の場合,<任意のディレクトリ>となります。
    <任意のディレクトリ>
        └META-INF
            └cosminexus.xml
    <META-INFディレクトリ下のcosminexus.xmlのファイルパス>は,手順1.でcosminexus.xmlを格納したMETA-INFディレクトリのパスとファイル名(cosminexus.xml)を指定します。

(2) レスポンスデータ待ちの通信タイムアウトの設定

Webサーバに登録したリダイレクタでのWebコンテナからのデータ受信待ち時間を設定します。

  1. Webブラウザを起動し,「http://localhost:28080/mngsvr/index.jsp」に接続して,運用管理ポータルを起動します。
  2. [Management Serverへログイン]画面で管理ユーザIDに「admin」を入力して,[ログイン]ボタンをクリックします。
  3. [運用管理ポータル]画面で[論理サーバの環境設定]をクリックします。
  4. [サーバビュー]タブで[DefaultDomain]−[論理Webサーバ]−[Webサーバ]−[MyWebServer]をクリックし,[ワーカ]タブをクリックします。
  5. [ワーカの設定]画面で[通信タイムアウト]に値を設定して[適用]ボタンをクリックします。
    環境設定情報の保存を示すメッセージが表示されます。
  6. [設定情報の配布]アンカーをクリックします。
  7. [設定情報の配布]画面で[全て配布]ボタンをクリックします。
    [ステータス]が「空欄」から「配布中」,「配布済」へと遷移します。
    参考
    [ステータス]が「配布済」の論理サーバがある場合は,[ステータス]が「空欄」の論理サーバだけを選択して配布できます。この場合,[配布]をチェックしてから,[選択して配布]ボタンをクリックしてください。選択した論理サーバの[ステータス]が「配布済」となります。
  8. [運用管理ポータル]画面で[論理サーバの起動/停止]をクリックします。
  9. [サーバビュー]タブで[DefaultDomain]をクリックし,[一括再起動]タブをクリックします。
  10. [一括再起動]画面で[実行]ボタンをクリックします。
    一括再起動要求が受け付けられ,[論理サーバの稼働状況]画面の論理サーバの稼働状況が「稼働中」から「停止中」,「停止」,「起動中」,「稼働中」へと遷移します。

(3) トランザクションのトランザクションタイムアウト時間のデフォルトの設定

EJBコンテナとデータベースのトランザクションのタイムアウトを設定します。

  1. Webブラウザを起動し,「http://localhost:28080/mngsvr/index.jsp」に接続して,運用管理ポータルを起動します。
  2. [Management Serverへログイン]画面で管理ユーザIDに「admin」を入力して,[ログイン]ボタンをクリックします。
  3. [運用管理ポータル]画面で[論理サーバの環境設定]をクリックします。
  4. [サーバビュー]タブで[DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]をクリックし,[サービス]−[トランザクション]タブをクリックします。
  5. [トランザクションの設定]画面で[タイムアウト時間]に値を設定して[適用]ボタンをクリックします。
    環境設定情報の保存を示すメッセージが表示されます。
  6. [設定情報の配布]アンカーをクリックします。
  7. [設定情報の配布]画面で[全て配布]ボタンをクリックします。
    [ステータス]が「空欄」から「配布中」,「配布済」へと遷移します。
    参考
    [ステータス]が「配布済」の論理サーバがある場合は,[ステータス]が「空欄」の論理サーバだけを選択して配布できます。この場合,[配布]をチェックしてから,[選択して配布]ボタンをクリックしてください。選択した論理サーバの[ステータス]が「配布済」となります。
  8. [運用管理ポータル]画面で[論理サーバの起動/停止]をクリックします。
  9. [サーバビュー]タブで[DefaultDomain]をクリックし,[一括再起動]タブをクリックします。
  10. [一括再起動]画面で[実行]ボタンをクリックします。
    一括再起動要求が受け付けられ,[論理サーバの稼働状況]画面の論理サーバの稼働状況が「稼働中」から「停止中」,「停止」,「起動中」,「稼働中」へと遷移します。

(4) レスポンスタイムアウトおよびリクエスト間隔タイムアウトの設定(HiRDBの場合)

データベースシステムのサーバ側の障害を検知するためのタイムアウト(レスポンスタイムアウト),およびクライアント側の障害を検知するためのタイムアウト(リクエスト間隔タイムアウト)を設定します。

  1. Webブラウザを起動し,「http://localhost:28080/mngsvr/index.jsp」に接続して,運用管理ポータルを起動します。
  2. [Management Serverへログイン]画面で管理ユーザIDに「admin」を入力して,[ログイン]ボタンをクリックします。
  3. [運用管理ポータル]画面で[論理サーバのアプリケーション管理]をクリックします。
  4. [DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]−[リソース]−[リソースアダプタ]をクリックし,[開始/停止]タブをクリックします。
  5. [リソースアダプタの開始/停止]画面で[ステータス]が「稼働」の場合は[操作]の[停止]アンカーをクリックします。
  6. [リソースアダプタの停止]画面で[はい]ボタンをクリックします。
  7. [実行結果]に「成功」が表示されたら[戻る]アンカーをクリックします。
    [実行結果]に「失敗」が表示された場合は,[ログの表示]タブをクリックして[ログの表示]画面のメッセージを確認し,障害要因を取り除いてから停止し直してください。
  8. [DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]−[リソース]−[リソースアダプタ]をクリックし,[プロパティ設定]タブをクリックします。
  9. [リソースアダプタのプロパティ設定]画面で[操作]の[基本設定]アンカーをクリックします。
  10. [リソースアダプタの基本設定]画面で[HiRDBクライアント環境変数(environmentVariables)]にPDCWAITTIMEとPDSWAITTIMEの値を設定して,[設定]ボタンをクリックします。
    レスポンスタイムアウト(PDCWAITTIME)と,リクエスト間隔タイムアウト(PDSWAITTIME)が設定できます。
  11. [リソースアダプタの基本設定]画面で表示されたメッセージを確認して[戻る]アンカーをクリックします。
    失敗を示すメッセージが表示された場合は,障害要因を取り除いてからプロパティを設定し直してください。
  12. [戻る]アンカーをクリックします。
  13. [開始/停止]タブをクリックし,[リソースアダプタの開始/停止]画面で[操作]の[開始]アンカーをクリックします。
  14. [リソースアダプタの開始]画面で[はい]ボタンをクリックします。
  15. [実行結果]に「成功」が表示されたら[戻る]アンカーをクリックします。
    [実行結果]に「失敗」が表示された場合は,[ログの表示]タブをクリックして[ログの表示]画面のメッセージを確認し,障害要因を取り除いてから開始し直してください。