Cosminexus V9 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド
ここでは,Windows Server 2012,Windows Server 2008,Windows 8,Windows 7,またはWindows Vistaで,アプリケーションサーバを使用したシステムを構築,運用する場合の注意事項について説明します。
ここでは,Windows Server 2012,Windows Server 2008,Windows 8,Windows 7,またはWindows Vistaを使用している場合で,管理者特権で実行する必要がある操作について説明します。なお,システムドライブをCドライブとして説明します。
アプリケーションサーバの製品や構成ソフトウェア,Eclipseなどのプログラムを,C:\Program Files以下のディレクトリにインストールする場合,管理者特権で実行する必要があります。インストール時に,[UAC]ダイアログが表示される場合は,[UAC]ダイアログで管理者アカウントのパスワードを入力してください。
アプリケーションサーバが提供するコマンドは,管理者特権で実行する必要があります。アプリケーションサーバが提供するコマンドは,「管理者:コマンドプロンプト」で実行してください。
「管理者:コマンドプロンプト」は,Windows Server 2012,Windows Server 2008,Windows 8,Windows 7,またはWindows Vistaで提供されている機能を使用して起動してください。起動方法の例を次に示します。
管理者のパスワードまたは確認を求められた場合は,画面の指示に従って,パスワードを入力するか,または確認情報を提供してください。
アプリケーションサーバが提供する定義ファイルは,管理者特権で更新する必要があります。管理者特権のないユーザが定義ファイルを更新しても,C:\Program Files以下のディレクトリにある定義ファイルは更新されません。管理者特権のないユーザが更新したファイルは,次に示すディレクトリ以下に保存されます。
C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\VirtualStore
なお,アプリケーションサーバは管理者特権で起動されるため,管理者特権のないユーザが更新した定義ファイルの内容は無視されます。
C:\Program Files以下のディレクトリまたはC:\windows以下のディレクトリに対する操作には制限があります。これらの制限されたディレクトリに対して,Eclipseのワークスペースを保存すると,リダイレクション機能によって,操作対象のファイルはリダイレクトされ,次の場所に格納されます。
C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\VirtualStore\Program Files
保存したファイルの実体は上記の場所に格納されていますが,Eclipse上からはC:\Program Files以下に実ファイルがあるかのように,ファイルを読み込んだり,書き込んだりできます。
アプリケーションサーバが提供するサンプルプログラムを実行する場合は,書き込み権限のある別のディレクトリへサンプルプログラムをコピーして使用することをお勧めします。
アプリケーションサーバの製品をデフォルトでインストールした場合,サンプルプログラムは,C:\Program Files以下のディレクトリに格納されます。管理者特権のないユーザがサンプルプログラムを実行すると,サンプルプログラムで出力されるログファイルなどが,次に示すディレクトリ以下に保存されます。
C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\VirtualStore
このため,アプリケーションサーバの製品をデフォルトでインストールしたディレクトリのまま,サンプルプログラムを使用する場合は,管理者特権で実行してください。サンプルプログラムを管理者特権で使用する場合は,「管理者:コマンドプロンプト」で実行する必要があります。エクスプローラからバッチファイルを右クリックして,[管理者として実行]をクリックした場合,正しく動作しません。
なお,アプリケーションサーバが提供するサンプルプログラムについては,「付録M アプリケーションサーバが提供するサンプルプログラム」を参照してください。
Windows Server 2012,Windows Server 2008,Windows 8,Windows 7,またはWindows VistaでサポートされたJIS X0213:2004の第三水準および第四水準の文字の一部には,Unicodeの補助文字が含まれます。Unicodeの補助文字とは,基本多言語面以外の文字(UnicodeのコードポイントがU+10000〜U+10FFFFの範囲の文字)のことです。UTF-16エンコーディングでは,サロゲートペアとして表されます。
Unicodeの補助文字を使用する場合の注意事項を次に示します。
アプリケーションサーバに対して,Internet ExplorerなどのクライアントからUnicodeの補助文字を含むリクエストを送信した場合,Unicodeの補助文字は,ログやPRFトレースに正しく出力されません。ただし,その場合も,Unicodeの補助文字以外の文字は,ログやPRFトレースに正しく出力されます。
また,リクエストにUnicodeの補助文字が含まれる場合も,アプリケーションは正しく動作します。
リクエストでのUnicodeの補助文字の使用を制限したい場合には,アプリケーションでの対応などを検討してください。
アプリケーションサーバを構築,運用する場合,およびアプリケーションやリソースをデプロイする場合に使用する定義に,Unicodeの補助文字は使用できません。
Unicodeの補助文字を使用できない定義の例を示します。
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