Cosminexus アプリケーションサーバ V8 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)
アプリケーションサーバでは,HttpSessionのセッションIDやCookieに,サーバIDを付けることができます。これを,サーバID付加機能といいます。サーバIDは,Webコンテナごとに異なる値を設定します。
セッションIDおよびCookieへのサーバIDの付加についての設定は,J2EEサーバのプロパティをカスタマイズして設定します。J2EEサーバの動作設定のカスタマイズについては,「2.7.8 実行環境での設定」を参照してください。
なお,メモリセッションフェイルオーバ機能を使用する場合は,セッションIDへのサーバIDの付加は必須となります。メモリセッションフェイルオーバ機能については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「7. メモリセッションフェイルオーバ機能」を参照してください。
セッションIDは,通常,同一のWebコンテナ内では一意となります。しかし,負荷分散機を使用して複数のWebコンテナで構成するシステムの場合,システム全体ではセッションIDが一意にならないおそれがあります。HttpSessionのセッションIDへのサーバID付加機能を使用すると,HttpSessionのセッションIDに,Webコンテナごとに異なるサーバIDが付加されます。これによって,セッションIDをシステム内で一意にできます。
同一のセッションのリクエストを,同一のWebコンテナに転送するには,負荷分散機のCookieによってリクエスト転送先を指定する機能と,CookieへのサーバID付加機能を使用して実現します。
CookieへのサーバID付加機能では,CookieにWebコンテナごとに異なるサーバIDが付加されます。HTTPレスポンスには,サーバIDが付加されたCookieを付けることができるので,同一のセッションのリクエストを,同一のWebコンテナに転送できます。なお,サーバIDが付いたCookieは,HttpSessionを生成したリクエストのレスポンスに付加されます。
なお,次の場合,サーバID付加機能で生成されるCookieにSecure属性が付加されます。
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