Cosminexus ビジネスプロセス管理/エンタープライズサービスバス V8 サービスプラットフォーム 機能解説
永続化するビジネスプロセスを使用する(プロセスインスタンスの実行履歴を採取する)場合,非同期プロトコルを使用する場合,および電文の実行履歴を採取する場合は,HCSCサーバに設定するDB Connectorの定義で,コネクションプール数を設定します。
HCSCサーバに設定した二つのDB Connectorのうち,HCSCサーバセットアップ定義ファイルのdbcon-xadisplaynameプロパティに指定したDB Connectorを使用します。リクエスト受付からビジネスプロセスを経由して,一度に多くの要求が来ても,DB Connectorの部分でデータベースへの出力が一度にできなくなります。すると,性能上のボトルネックが発生して,その結果,ビジネスプロセスの同時実行処理性能が遅くなります。そのため,プロセスインスタンスの実行履歴を採取するときの多重度を設定する必要があります。永続化するビジネスプロセスを使用する場合のボトルネックを次の図に示します。
図6-3 永続化するビジネスプロセスを使用する場合のボトルネック
HCSCサーバに設定した二つのDB Connectorのうち,HCSCサーバセットアップ定義ファイルのdbcon-xadisplaynameプロパティに指定したDB Connectorは,非同期(MDB(WS-R)またはMDB(DBキュー))の標準受付でキューからメッセージを取り出したり,非同期(MDB(WS-R)またはMDB(DBキュー))のサービスアダプタでメッセージを送信したりするときにも使用します。そのため,プロセスインスタンスの実行履歴を採取するときの多重度に加えて,HCSCサーバがリクエスト受付のキューからメッセージを取り出すときや,サービスアダプタが転送キューにメッセージを送信するときの多重度も含めて,コネクションプール数を検討する必要があります。
キューに対して一度に多くの要求が来ても,Cosminexus RMのリソースアダプタが同時にメッセージの取り出し処理ができないで,性能上のボトルネックが発生します。また,サービスアダプタの多重度を大きくしていても,サービスアダプタがキューにメッセージを送信するときの同時実行数が少ないと,やはり性能上のボトルネックが発生します。非同期プロトコルを使用する場合のボトルネックを次の図に示します。
図6-4 非同期プロトコルを使用する場合のボトルネック
HCSCサーバに設定した二つのDB Connectorのうち,HCSCサーバセットアップ定義ファイルのdbcon-nodisplaynameプロパティに指定したDB Connectorを使用します。リクエスト受付に一度に多くの要求が来ても,DB Connectorの部分でデータベースへの出力が一度にできなくなるため,性能上のボトルネックが発生して,その結果,サービス部品呼び出しの同時実行処理性能が遅くなります。そのため,電文の実行履歴を採取するときの多重度を設定する必要があります。電文の実行履歴を採取する場合のボトルネックを次の図に示します。
図6-5 電文の実行履歴を採取する場合のボトルネック
データベースへのアクセスに関する多重度は,次の表に示すように設定します。
表6-6 DB Connectorの多重度を設定するプロパティ
| 定義ファイル | プロパティ | 内容 |
|---|---|---|
| DB Connector(LocalTransactionまたはXATransaction)のセットアップ時に設定する属性ファイル | MinPoolSize | プールの最小値 |
| MaxPoolSize | プールの最大値 | |
| DB Connector(NoTransaction)のセットアップ時に設定する属性ファイル | MinPoolSize | プールの最小値 |
| MaxPoolSize | プールの最大値 |
表6-7 Cosminexus RMの多重度を設定するプロパティ
| 定義ファイル | プロパティ | 内容 |
|---|---|---|
| Cosminexus RMのセットアップ時に設定する属性ファイル | MinPoolSize | プールの最小値 |
| MaxPoolSize | プールの最大値 |
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