Cosminexus ビジネスプロセス管理/エンタープライズサービスバス V8 サービスプラットフォーム 機能解説

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3.9 カスタムアダプタを使用した場合のシステムとの接続

Cosminexus サービスプラットフォームが提供している次のアダプタでは対応できないプロトコルを持つシステムのサービス部品を呼び出して実行するには,カスタムアダプタの開発が必要です。

Cosminexus サービスプラットフォームでは,カスタムアダプタの開発を容易にするためのフレームワークであるカスタムアダプタ開発フレームワークを提供しています。

カスタムアダプタの概要とカスタムアダプタ開発フレームワークの概要を次に示します。

<この節の構成>
(1) カスタムアダプタの概要
(2) カスタムアダプタ開発フレームワークの概要

(1) カスタムアダプタの概要

カスタムアダプタは,サービスリクエスタからの要求を受けサービス部品を呼び出します。そのとき,次の二つの役割を果たします。

  1. データ変換
    アダプタにデータ変換定義が含まれる場合,事前に定義された情報に基づいて電文のデータ変換をします。
  2. プロトコル変換
    サービス部品のプロトコルにあわせてプロトコル変換し,サービス部品を呼び出します。

(2) カスタムアダプタ開発フレームワークの概要

カスタムアダプタが行う処理には,データ変換とプロトコル変換があります。このうち,すべてのカスタムアダプタに共通の処理であるデータ変換処理をカスタムアダプタ開発フレームワークで提供しています。このため,ユーザはプロトコル変換処理を実装することでカスタムアダプタを開発できます。

注意
データ変換の定義は,別途必要となります。

カスタムアダプタは,カスタムアダプタ開発フレームワークの実装であるStateless SessionBeanと,プロトコルコンバータで構成されます。プロトコルコンバータとは,プロトコル変換処理を実装するJavaクラスのことです。

カスタムアダプタを使用したサービス部品の呼び出しを次の図に示します。

図3-13 カスタムアダプタを使用したサービス部品の呼び出し(すべて同期通信の場合)

[図データ]

図中の1.〜7.について説明します。

説明
  1. HCSCサーバは,カスタムアダプタ経由で呼び出すサービス部品へのリクエストを受け取ります。
  2. HCSCサーバは,EJBリモートインターフェースを使用して,カスタムアダプタ開発フレームワークで実装しているカスタムアダプタを呼び出します。
  3. カスタムアダプタ開発フレームワークは,事前に定義された情報に基づいてデータ変換処理を実行し,プロトコルコンバータインターフェースを使用してプロトコルコンバータを呼び出します。
  4. プロトコルコンバータは,サービス部品のプロトコルに応じた送受信処理を行います。
  5. サービス部品の呼び出し結果をカスタムアダプタ開発フレームワークに返します。
  6. カスタムアダプタ開発フレームワークは,事前に定義された情報に基づいてデータ変換処理を実行し,HCSCサーバに応答を返します。
  7. サービスリクエスタに応答を返します。

カスタムアダプタ開発フレームワークによるカスタムアダプタの開発については,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」の「付録F カスタムアダプタ開発フレームワーク」を参照してください。