Cosminexus ビジネスプロセス管理/エンタープライズサービスバス V8 サービスプラットフォーム 開発ガイド
FTPクライアントからFTP受付を使用してビジネスプロセスを呼び出す場合のエラーの伝わり方を説明します。エラーの伝わり方は,エラーの種類によって異なります。
- FTP受付にエラーを示す応答電文が返された場合
- FTP受付にエラーを示す応答電文が返された場合のエラーの伝わり方を次の図に示します。
図22-10 FTP受付にエラーを示す応答電文が返された場合のエラーの伝わり方
- サービスアダプタから返されたフォルト電文は,ビジネスプロセスのフォルト処理に伝わります。ビジネスプロセスのフォルト処理で,エラー情報を,エラーを示す応答電文(応答電文の<success>タグにfalseを設定した応答電文)に変換し,FTP受付に返します。このとき,エラーを示す応答電文は,メッセージ配送基盤およびカスタム受付フレームワークを経由してFTP受付に返されます。
- FTP受付では,応答電文に設定されているメッセージテキストをそのままの形でFTPインバウンドアダプタに返します。FTPインバウンドアダプタでは,受け取ったメッセージテキストをFTPの転送コマンドまたはリストコマンドのレスポンスとしてFTPクライアントへ応答します。
- カスタム受付フレームワークがエラーをリターンした場合
- カスタム受付フレームワークがエラーをリターンした場合のエラーの伝わり方を次の図に示します。なお,ビジネスプロセスから呼び出したアダプタからフォルト電文が返され,このフォルトに該当するフォルト処理がビジネスプロセスに定義されていない場合も,次の図に示す流れと同じです。
図22-11 カスタム受付フレームワークがエラーをリターンした場合のエラーの伝わり方
- 図中に示したエラー1〜エラー5の要因を次に示します。
- エラー1:要求パラメタ不正など
- エラー2:あて先(ロケーション)が見つからない,アダプタが停止しているなど
- エラー3:データ変換の失敗など
- エラー4:あて先不正,サービス部品が停止,通信障害など
- エラー5:ビジネスプロセス処理上での例外エラーなど
- エラー1〜エラー5のどれかが発生した場合,例外をキャッチしたカスタム受付フレームワークはFTP受付の受付処理に対して,CSCMsgServerExceptionをスローします。
- FTP受付の受付処理では,キャッチした例外を基にKDEC00384-EまたはKDEC00385-Eのメッセージテキストを生成し,FTPインバウンドアダプタに応答します。FTPインバウンドアダプタでは,受け取ったメッセージテキストを,FTPの転送コマンドまたはリストコマンドのレスポンスとしてFTPクライアントに応答します。
- CSCMsgServerExceptionの詳細は,「付録G.3 カスタム受付フレームワークのAPI」を参照してください。
- FTP受付がエラーを検知した場合
- FTP受付がエラーを検知した場合のエラーの伝わり方を次の図に示します。
図22-12 FTP受付がエラーを検知した場合のエラーの伝わり方
- 図中に示したエラー1〜エラー2の要因を次に示します。
- エラー1:作業フォルダの作成失敗など
- エラー2:FTPインバウンドアダプタでのファイルデータまたはリストデータ転送中に障害発生など
- FTP受付では,検知した障害を基にKDEC00386-E〜KDEC00410-Eのメッセージテキストを生成し,FTPインバウンドアダプタに応答します。FTPインバウンドアダプタでは,受け取ったメッセージテキストを,FTPの転送コマンドまたはリストコマンドのレスポンスとしてFTPクライアントに応答します。
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