この転送パターンでは,FTPクライアントから転送コマンドのRETRコマンドを使用して,FTPサーバからFTPクライアントにファイルを送信します。
ファイル転送の流れを次の図に示します。
図17-6 FTPサーバからFTPクライアントへのファイル転送の流れ
図中の制御,転送データ,およびビジネスプロセスの流れについて説明します。次の番号は,図中の番号と対応しています。
- FTPクライアントが転送コマンド(RETRコマンド)を実行します。
- 転送コマンドを受け取ったFTPインバウンドアダプタがFTP受付を呼び出します。
- FTP受付が作業フォルダを作成します。
- FTP受付がビジネスプロセスを呼び出します。このとき,FTPクライアントから受け取った転送コマンドなどの情報は,要求電文に格納されてビジネスプロセスに渡されます。
- ビジネスプロセスからFTPアダプタが呼び出されたあと,FTPアダプタはFTPサーバからファイルを取得し,作業フォルダ内に中間ファイルとして出力します。
- ビジネスプロセスからファイル操作アダプタが呼び出されたあと,ファイル操作アダプタは作業フォルダ内の中間ファイルを読み込んで,レイアウト変換やコード変換などの処理をします。
- ビジネスプロセスで応答アクティビティが実行されたあと,FTP受付に中間ファイルの情報を含んだ応答電文が渡されます。
- 応答電文で示された中間ファイルのデータが,作業フォルダからFTPクライアントに転送されます。
- FTP受付が作業フォルダおよび作業フォルダ中の中間ファイルを削除します。
- FTP受付からFTPインバウンドアダプタに応答を返します。
- 応答を受け取ったFTPインバウンドアダプタは,FTPクライアントに転送コマンドの実行結果を返します。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2008, 2011, Hitachi, Ltd.