Cosminexus アプリケーションサーバ V8 Webサービス開発の手引

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29.4.3 性能解析トレースによる性能解析方法

性能解析トレースファイルとは,性能解析トレースをCSV形式で出力したテキストファイルを指します。

性能解析トレースファイルを使用して,JAX-WSエンジンを含むWebサービス全体のレスポンスタイムと,サービスプログラム(UP)のレスポンスタイムを解析する方法を説明します。なお,ここではWebサービス実装クラスで開発したWebサービスと,スタブベースのWebサービスクライアントの例を説明します。そのほかの形態のWebサービスおよびWebサービスクライアントの場合はイベントIDが異なることがあるので,必要に応じて読み替えてください。

イベントID「0xA408」,「0xA40C」,「0xA410」,および「0xA414」をキーにして,性能解析トレースファイルをフィルタリングします。各イベントIDに対するトレース取得ポイントを次の表に示します。

表29-22 フィルタリングするイベントIDに対応するトレース取得ポイント

項番 イベントID トレース取得ポイント
1 0xA408 JAX-WSエンジンのサーブレット開始時
2 0xA40C Webサービス呼び出し前
3 0xA410 Webサービス呼び出し後
4 0xA414 JAX-WSエンジンのHTTPメッセージ送信前

リクエストを2回送信した場合に,イベントID「0xA408」,「0xA40C」,「0xA410」および「0xA414」をキーにして,性能解析トレースファイルをフィルタリングした例を次の図に示します。

図29-10 性能解析トレースをフィルタリングした例

[図データ]

クライアントAP情報から,リクエストの処理状況を確認できます。同じリクエストを処理している場合,同じクライアントAP情報が出力されます。

同一クライアントAP情報の中のイベントID「0xA408」および「0xA414」のトレース取得時刻から,JAX-WSエンジンを含めたWebサービス全体のレスポンスタイムを解析できます。また,「0xA40C」および「0xA410」のトレース取得時刻から,サービスプログラム(UP)のレスポンスタイムを解析できます。