10.1.2 稼働監視機能の概要
稼働監視機能が持つ監視項目の種類について説明します。また,監視によってイベントを検知した場合に実行させるアクションの種類についても説明します。
(1) 稼働監視機能の監視項目
稼働監視機能の監視項目の種類を次に示します。設定方法などの詳細については,該当する項を参照してください。
監視項目 |
概要 |
設定方法の説明個所 |
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プロセスの起動監視 |
Tomcatサーバプロセスの起動が成功したかどうかを監視します。 Tomcatサーバプロセス起動失敗時のスナップショットログ収集によって,失敗要因の解析・特定を容易にする目的があります。 |
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ハートビート監視 |
Tomcatサーバプロセスのハングアップを監視します。 Tomcatサーバプロセス側からの定期的なハートビート送信によって,TomcatサーバプロセスへのHTTPリクエストによるヘルスチェックよりも迅速に障害検知し,素早い障害対策を図る目的があります。 |
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プロセス生存監視 |
Tomcatサーバプロセスの生存状況を監視します。 Tomcatサーバプロセスが異常終了した場合,スナップショットログが収集される前にユーザコマンドを実行することで,素早い障害対策を図る目的があります。 |
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ヘルスチェック |
TomcatのHTTPリクエスト受付のヘルスチェックをします。 障害検知時のスナップショットログ収集によって,障害要因の解析・特定を容易にする目的があります。 |
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リクエスト処理の停滞監視 |
TomcatのHTTPリクエスト処理のスローダウン・ハングアップを監視します。 Tomcatサーバプロセス側からの定期的なリクエスト処理スレッド情報の送信によって,リクエスト処理のスローダウン・ハングアップを迅速に検知し,素早い障害対策を図る目的があります。 |
(2) 稼働監視で検知したイベントに対するアクション
イベントを検知した場合の動作は,監視項目ごとの設定によって異なります。
稼働監視でイベントを検知すると,ログを出力し,定義されたアクションを実行します。定義できるアクションには次の種類があり,複数選択することもできます。
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スナップショットログ収集
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Tomcatサーバプロセス停止
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ユーザコマンドの実行
障害を検知した場合,あらかじめ指定したコマンドを実行させることで,情報通知ができます。ユーザコマンドの設定については,「10.4 稼働監視機能の設定(ユーザコマンドの実行)」を参照してください。
ユーザコマンドを実行する場合は,ほかのアクションはユーザコマンドの実行終了後に実行されます。