付録B.4 障害通知設定
ストレージシステムの障害情報(SIM)を通知するための設定をします。
障害情報は、メール(Email)、Syslog、SNMP、Windowsイベントログを利用して通知できます。どれか1つ以上を設定してください。
メール(Email)、Syslog、およびSNMPの設定方法は「2.7.1 アラート通知」を参照してください。Windowsイベントログの設定方法は「3.9.22 Windowsイベントログでストレージシステムの障害情報を監視する」を参照してください。
(1) Windowsイベントログでストレージシステムの障害情報を監視する
ストレージシステムで発生した障害情報をWindows標準機能であるイベントログへ出力することにより、ストレージシステムとWindowsの障害情報を一元管理できます。
(a) ストレージシステムの障害情報をWindowsイベントログに出力する
背景
ストレージシステムの障害情報をWindowsイベントログに出力するには、バッチコマンドを実行します。このバッチコマンドを実行すると、以降はSVPを再起動しても、障害情報がWindowsイベントログに出力されます。
Storage Device Listで対象のストレージシステムのステータスが[READY]であれば、障害情報がWindowsイベントログに出力されます。[READY]でない場合は、出力されません。
Windowsイベントログへの障害情報出力の開始・停止手順を示します。
操作手順
-
SVPでWindowsのコマンドプロンプトを管理者権限で起動します。
-
コマンド cd△/d△C:\Mapp\wk\[装置識別番号]\DKC200\mp\pcを実行し、カレントディレクトリを移動します。
例:cd△/d△C:\Mapp\wk\886000400102\DKC200\mp\pc
-
△:半角スペース
-
[]内:引数
-
装置識別番号:XX+装置名+ストレージシステムのシリアル番号で表すディレクトリを指定して ください。
XXxxxxyyyyyy
XX:
VSP Eシリーズの場合:93
VSP Eシリーズ以外の場合:88
-
xxxx:装置名
-
VSP E990, VSP G130, G150, G350, G370, G700, G900, VSP F350, F370, F700, F900の場合:6000
-
VSP E590, E790の場合:4000
-
yyyyyy:ストレージシステムのシリアル番号
例:装置名がVSP G900、ストレージシステムのシリアル番号:400102 の場合
装置識別番号:886000400102
- メモ
-
カレントディレクトリを移動しないと、手順3でバッチファイルを実行してもイベントログが出力されません。
- ヒント
-
C:¥Mapp:ストレージ管理ソフトウェア、およびSVPソフトウェアのインストールディレクトリを示します。
「C:¥Mapp」以外をインストールディレクトリに指定した場合は、「C:¥Mapp」を、指定のインストールディレクトリに置き換えてください。
-
-
バッチファイル(eventlog.bat△[出力開始・停止]△[監視周期])を実行します。
項目
内容
出力開始・停止
0:障害情報の出力停止
1:障害情報の出力開始
このパラメータを省略した場合は、0:出力停止を意味します。
監視周期
ストレージシステムで発生した障害情報を監視する周期を入力します。入力範囲は5分~720分です。
出力開始・停止が1のときだけ指定します。
-
コマンドが正常に終了すると、プロンプトが表示されます。
-
コマンドプロンプトを閉じます。
(b) Windowsイベントログの参照
背景
SVPに出力されたWindowsイベントログを参照します。
操作手順
-
Windowsのスタートメニューより、[コントロールパネル]-[システムとセキュリティ]-[管 理ツール]から[イベントビューアー]を起動します。
-
イベントビューアーの[Windowsログ]-[アプリケーション]をクリックします。
-
障害情報が出力されます。
(c) ストレージシステムの障害情報の出力例
ストレージシステムの障害情報例を示します。
項番 |
項目 |
内容 |
---|---|---|
① |
障害情報一覧 |
障害情報の一覧が表示されます。 |
② |
障害情報詳細 |
一覧で選択した障害情報の詳細情報が表示されます。 Date:障害が発生した日付 Time:障害が発生した時刻 Machine:ストレージシステムの装置名とシリアル番号 Refcode:SIMリファレンスコード※ Detail :障害内容※ ActionCode:[アクションコード]、[想定障害部品]、および[ロケーション]の項目が含まれます。不良個所の情報は最大8件表示されます。 |
③ |
ログの名前 |
ログの種類 「アプリケーション」固定 |
④ |
ソース |
イベントのアプリケーション名 「Hitachi Storage Navigator Alert Module」固定 |
⑤ |
イベントID |
イベントID 「10」固定 |
⑥ |
レベル |
SIMリファレンスコードのアラートレベル※により次のように表示されます。 エラー:AcuteまたはSerious 警告:Moderate 情報:Service |
⑦ |
ユーザー |
「N/A」固定 |
⑧ |
オペコード |
空白 |
⑨ |
ログの日付 |
イベントログを登録した日時 |
⑩ |
タスクのカテゴリ |
「なし」固定 |
⑪ |
キーワード |
「クラシック」固定 |
⑫ |
コンピューター |
イベントが発生したコンピュータ名 「コンピュータ名」 |
- 注※
-
SIMリファレンスコード、障害内容およびアラートレベルは、SIMリファレンスを参照してください。
(d) ストレージシステムの運用に支障が無いイベント
以下のイベントが発生しても、ストレージシステムの運用には支障がありません。無視してください。
イベント |
イベント発生の契機 |
---|---|
ログの種類:アプリケーション ソース:Application Error イベントID:1000 レベル:エラー 障害が発生しているアプリケーション名: DkcMan.exe 障害が発生しているモジュール名: ntdll.dll、またはjvm.dll 例外コード:0xc0000005 |
このイベントは、以下のどちらかのタイミングで発生することがあります。
|
ログの種類:アプリケーション ソース:Application Error イベントID:1000 レベル:エラー 障害が発生しているアプリケーション名: KickJava.exe 障害が発生しているモジュール名: SVPCMN32.dll 例外コード:0xc0000005 |
このイベントは、ストレージシステムのサービス停止時に発生することがあります。 |
ログの種類:アプリケーション ソース:Application Error イベントID:1000 レベル:エラー 障害が発生しているアプリケーション名: MpcL7Comm.exe 障害が発生しているモジュール名: MpcL7Mem.dll 例外コード:0xc0000005 |
このイベントは、以下のいずれかのタイミングで発生することがあります。
|
ログの種類:アプリケーション ソース:Application Error イベントID:1000 レベル:エラー 障害が発生しているアプリケーション名: RestPush_Base.exe 障害が発生しているモジュール名: jvm.dll 例外コード:0xc0000005, 又は 0xc000041d |
このイベントは、ストレージシステムのサービス停止時に発生することがあります。 |
ログの種類:システム ソース:TaskScheduler イベントID:414 レベル:警告 タスクのカテゴリー: タスクの構成が正しくありません 詳細: タスク スケジューラ サービスが、NT TASK\HitachiDeviceManager-NASConfigBackupの定義で構成の間違いを検出しました。 |
このイベントは、SVPソフトウェアの更新時に発生することがあります。 |