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3.1.6 管理サーバ(SVP)の要件(VSP E590およびVSP E790以外)

SVPとしてご用意いただくプラットフォームの要件を示します。SVPのプラットフォームを、お客様で準備する方法と、弊社が販売するプラットフォームを購入する方法があります。

〈この項の構成〉

(1) SVPのハードウェア条件VSP E590およびVSP E790以外)

表3‒3 SVPのハードウェア条件

項目

仕様

プロセッサ(CPU)

Celeron P4505 1.87GHz(2Core)相当以上※1※2

推奨

Celeron G1820 2.7GHz(2Core)相当以上※2

メモリ(RAM)

構成に依存※3

HDDまたはSSD

120GB以上※4

ネットワークカード(LAN)

1ポート(1000Base-T)※5

電源

冗長電源を推奨

ディスプレイ

True Color 32bit 以上

解像度:1280×1024 ピクセル以上※6

DVDドライブ

1台※6

キーボードとマウス

1セット※6

注※1

CPUベンダ、およびプロセッサ・ファミリには依存しません。

注※2

1台のSVPに最大8台のストレージシステムを登録できます。

1台のSVPに登録されている複数のストレージシステムを同時に起動する場合は、1台のストレージシステムにつき1 Core分のCPUが必要です。Hyper Thread対応のCPUであれば、1Thread分必要となります。

注※3

SVPに必要なメモリ容量は、OSの種類、SMI-Sの使用/未使用、および管理するストレージシステムの台数により異なります。

Microsoft社が公開しているシステム要件を参照して、OSの動作に必要な最小メモリ容量を確認してください。

例:Windows 10(64bit版)の場合

OSの動作に必要な最小メモリ容量=2GB

例:Windows Server 2016の場合

OSの動作に必要な最小メモリ容量=512MB

例:Windows Server 2016(デスクトップ エクスペリエンス搭載サーバー オプションを使用)の場合

OSの動作に必要な最小メモリ容量=2GB

SVPに登録するストレージシステムでSMI-S機能を使用しない場合は、SMI-Sプロバイダサービスを停止することで、SVPが使用するメモリ容量を低減できます。サービスを停止する手順は「付録N.7 SMI-Sプロバイダのスタートアップ設定をする」を参照してください。

SMI-S機能を使用する場合に必要なメモリ容量と、使用しない場合に必要なメモリ容量は、次のとおりです。

SMI-S機能を使用する場合:

SVPに必要なメモリ容量=OSの動作に必要な最小メモリ容量+1.1GB+ストレージシステム1台あたり1.8GB(推奨値)×管理するストレージシステムの台数

例:Windows 10(64bit版)で3台のストレージシステムを管理する場合(1台以上のストレージシステムでSMI-S機能を使用)

SVPに必要なメモリ容量=2GB+1.1GB+1.8GB×3=8.5GB

SMI-S機能を使用しない場合:

SVPに必要なメモリ容量=OSの動作に必要な最小メモリ容量+1GB+ストレージシステム1台あたり1.5GB(推奨値)×管理するストレージシステムの台数

例:Windows 10(64bit版)で3台のストレージシステムを管理する場合(3台のストレージシステムともにSMI-S機能は未使用)

SVPに必要なメモリ容量=2GB+1GB+1.5GB×3=7.5GB

注※4

1台のストレージシステムを管理するために必要なHDD容量です。

複数台のストレージシステムを同時に管理する場合に必要なHDD容量は、次のとおりです。

必要なHDD容量=100GB(基本)+ストレージシステム1台あたり20GB×管理するストレージシステムの台数

基本には、OSが使用するHDD容量を含みません。

例:3台のストレージシステムを管理する場合

必要なHDD容量=100GB(基本)+20GB×3=160GB

注※5

管理LANと保守LANを分離して運用する場合等、複数LAN環境で運用する場合は、別途必要な数のポートを準備してください。

SVPは、管理対象としているストレージシステムから下記のモニタデータを受信し、HDDまたはSSDに格納します。

  • 定常モニタデータ:約276KB/5秒

  • PerformanceMonitorデータ:約400KB/モニタ間隔

    (モニタ間隔は1分から15分までの時間を1分単位で指定可)

転送速度が上記より下回ると、SVPの処理時間に遅延が生じる可能性があります。モニタデータを上回る転送速度のネットワーク環境に接続してください。

注※6

管理クライアントからSVPにリモートデスクトップ接続して、ストレージシステムとSVPのネットワーク設定、SVPの初期設定、およびSVPで動作するソフトウェアのインストールを行う場合は不要です。

(2) 管理サーバ(SVP)に必要なソフトウェアVSP E590およびVSP E790以外)

SVPからストレージシステムを管理するために、ストレージ管理ソフトウェア、およびSVPソフトウェアをインストールしてください。インストールには本製品に同梱されたSVPファームウェアメディアを使用します。

ストレージ管理ソフトウェア、およびSVPソフトウェアのサポート言語は英語と日本語です。英語、または日本語以外のWindowsにインストールする場合は、SVPのロケールを変更してください(「3.2.41 管理サーバ(SVP)にロケールを設定する」を参照)。

表3‒4 SVPに必要なソフトウェア(VSP E590およびVSP E790以外)

項目

仕様

SVPのOS

  • Windows 8.1 Professional(64bit版)

  • Windows Server 2012(R2含む)(64bit版)※5

  • Windows 10 Professional/Enterprise (64bit版)※1

  • Windows Server 2016(デスクトップエクスペリエンス搭載サーバ)(64bit版)※5

  • Windows Server 2019(デスクトップエクスペリエンス搭載サーバ)(64bit版)※4、※5

Storage Navigatorと一緒にインストールされるサードパーティーのソフトウェア

  • JavaまたはJRE(Java Runtime Environment)※2

  • Java(Client)またはJRE(Client)

  • VSP E990:Strawberry Perl

    VSP G130, G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900:StrawberryPerlまたはActivePerl※3

  • Apache

  • Jetty

  • OpenSSL

  • Adobe Flash Player

  • PuTTY(ssh2 対応)

注※1

SVPのOSがWindows 10 ProfessionalまたはWindows 10 Enterpriseの場合、管理クライアントはSVPと同じコンピュータを使用してください。

1台のコンピュータを仮想化ソフトウェアにより、複数の仮想マシンとして使用する場合も同様です。SVPのOSがWindows 10 ProfessionalまたはWindows 10 Enterpriseであれば管理クライアントはSVPと同じ仮想マシンを使用してください。

コマンドプロンプトの画面上で、不要なマウス操作を行わないでください。コマンドプロンプトから実行した処理が途中で停止してしまい、プロンプトが返ってこない事象が報告されてます。

注※2

88-03-23-xx/00以降のインストールメディアには、JRE(Java8)とJava(Java11以降)が含まれています。

88-03-23-xx/00未満のインストールメディアには、JRE(Java11未満)が含まれています。

注※3

下記のバージョンのインストールメディアを使用すると、StrawberryPerlがインストールされます。

  • 88-05-で始まる場合、88-05-01-x0/00以降

  • 88-04-で始まる場合、88-04-05-x0/00以降

  • 88-03-で始まる場合、88-03-30-x0/00以降

上記以外のインストールメディアを使用すると、フリーウェア版のActivePerlがインストールされます。

SVPソフトウェア(Storage Navigator)は、SVPソフトウェアのバージョンにかかわらず、StrawberryPerl、ActivePerlのどちらでも動作します。

注※4

VSP G130, G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900の場合、SVPソフトウェアは、88-07-01-x0/00以降のバージョンを使用してください。VSP E990の場合、SVPソフトウェアは、93-04-01-x0/00以降のバージョンを使用してください。

注※5

これらのOSのSVPでは、管理クライアントとしてStorage Navigator画面によるストレージシステムの操作ができません。このため、SVPを管理クライアントとして兼用できません。これらのOSのSVPを使用する場合は、別の管理クライアント用コンピュータが必要です。

注意

ストレージ管理ソフトウェアと一緒にインストールされるJava(Client)またはJRE(Client)、およびAdobe Flash Playerは、「C:\Program Files」にインストールされます。

ただしJava(Client)またはJRE(Client)は、次の場合にインストールされません。

  • 88-03-23-xx/00未満のインストールメディアを使用し、かつJRE1.6以降のバージョンがインストールされている場合

  • 88-03-23-xx/00以降のインストールメディアを使用した場合

SVPのOS、またはインストールメディアが下記の場合、Adobe Flash Playerはインストールされません。
  • Windows 8.1 Pro

  • Windows Server 2012 (R2含む)

  • Windows 10

  • Windows Server 2016

  • Windows Server 2019

  • 93-で始まるインストールメディア:93-02-03-x0/00 以降

  • 88-で始まるインストールメディア:88-06-03-x0/00 以降

メモ
  • ストレージ管理ソフトウェアと一緒にインストールされるサードパーティーのソフトウェアは、ストレージ管理ソフトウェア、およびSVPソフトウェアのインストールディレクトリ(デフォルトは、「C:\Mapp」)にインストールされます。このため、お客様がすでにこれらのソフトウェアを、SVPのC:\Program Filesにインストールされていても上書きされません。

  • JavaまたはJREと、Java(Client)またはJRE(Client)は使われ方が異なります。JavaまたはJREはSVPソフトウェアの内部処理で使われます。内部処理用のため、Windowsのコントロールパネル等には表示されません。Java(Client)またはJRE(Client)はブラウザがStorage Navigatorやmaintenance utilityを表示する際に使われます。