Hitachi

 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.11.4 Quorumディスク用外部ストレージシステムの電源を計画的にオン/オフする(正サイトのストレージステムでサーバI/Oを継続する場合)

Quorumディスクにボリュームを設定しない構成を使用している場合、Quorumディスク用外部ストレージがないため、電源オン/オフ作業がありません。

一つでも外部ストレージを使用してQuorumディスクにボリュームを設定済みの場合、次の手順に従ってください。

(1) Quorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオフにする(正サイトのストレージステムでサーバI/Oを継続する場合)」の手順を実施後、「(2) Quorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオンにする(正サイトのストレージステムでサーバI/Oを継続する場合)」の手順を実施してください。

〈この項の構成〉

(1) Quorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオフにする(正サイトのストレージステムでサーバI/Oを継続する場合)

正サイトのストレージステムでサーバI/Oを継続する場合の、Quorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオフにする手順を次に示します。

メモ

ファームウェアバージョン83-03-3X-XX/XX 以前のVSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルと接続して作成、再同期、またはスワップリシンクしたGADペアの場合、手順1~3を実施してください。

それ以外のGADペアの場合、手順1~3は不要です。

  1. 交替パスソフトウェアを使用して、サーバからGADの副サイトのストレージシステムへのI/Oを停止します。

    サーバからのI/Oを、正サイトのストレージシステムへ集約します。

  2. 正サイトのストレージシステムで、プライマリボリュームを指定してGADペアを中断します。

    コマンド例:pairsplit -g oraHA -r -IH0

  3. 各ペアのペア状態が次のように変わったことを確認します。

    ペアの種類

    GADペア中断前のペア状態

    GADペア中断後のペア状態

    P-VOL

    S-VOL

    P-VOL

    S-VOL

    GADペア

    PAIR (Mirror(RL))

    PAIR (Mirror(RL))

    PSUS (Local)

    PSUS (Block)

    URペア

    PAIR

    PAIR

    PAIR

    PAIR

    デルタリシンク用URペア

    PSUS※1

    SSUS※1

    PSUE※2

    SSUS※1

    (凡例)

    P-VOL:プライマリボリューム

    S-VOL:セカンダリボリューム

    注※1

    Storage Navigatorでは、HOLDと表示されます。

    注※2

    Storage Navigatorでは、HOLDINGと表示されます。

  4. 正サイトおよびGADの副サイトのストレージシステムから、Quorumディスクへの接続を切断します。

    コマンド例:raidcom disconnect external_grp -ldev_id 0x9999 -IH0

    メモ

    Quorumディスクへの接続を切断するときに、Quorumディスク閉塞のSIM(def0zz*)が発生することがあります。SIMは、ストレージシステムの電源をオンにし、Quorumディスクを再接続したあとでコンプリートします。

    *zzはQuorumディスクIDを示します。

  5. 正サイトおよび副サイトのストレージシステムから、Quorum ディスクへの接続が切断されていることを確認します。

    コマンド例:raidcom get path -path_grp 1 -IH0

  6. 外部ストレージシステムの電源をオフにします。

(2) Quorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオンにする(正サイトのストレージステムでサーバI/Oを継続する場合)

正サイトのストレージステムでサーバI/Oを継続する場合の、Quorumディスク用外部ストレージシステムの電源をオンにする手順を次に示します。

メモ

ファームウェアバージョン83-03-3X-XX/XX 以前のVSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルと接続して作成、再同期、またはスワップリシンクしたGADペアの場合、手順8~10を実施してください。

それ以外のGADペアの場合、手順8~10は不要です。

  1. 外部ストレージシステムの電源をオンにします。

  2. 各ストレージシステムに閉塞部位がないことを確認します。

    閉塞部位があった場合は、回復します。

  3. 各ストレージシステムで、パスの閉塞に関するSIMが発生している場合は、それらのSIMをコンプリートします。

  4. 正サイトおよびGADの副サイトのストレージシステムから、Quorumディスクへ接続します。

    コマンド例:raidcom check_ext_storage external_grp -ldev_id 0x9999 -IH0

  5. 正サイトおよびGADの副サイトのストレージシステムから、Quorumディスクへ接続していることを確認します。

    コマンド例:raidcom get external_grp -external_grp_id 1-1 -IH0

  6. 正サイトおよびGADの副サイトのストレージシステムの外部ボリュームが、Quorumディスクとして認識されていることを確認します。

    コマンド例:raidcom get ldev -ldev_id 0x9999 -IH0

  7. 正サイトまたはGADの副サイトのストレージシステムで、Quorumディスク閉塞のSIMが発生している場合は、それらのSIMをコンプリートします。

  8. 正サイトのストレージシステムで、プライマリボリュームを指定してGADペアを再同期します。

    コマンド例:pairresync -g oraHA -IH0

  9. 各ペアのペア状態が次のように変わったことを確認します。

    ペアの種類

    GADペア再同期前のペア状態

    GADペア再同期後のペア状態

    P-VOL

    S-VOL

    P-VOL

    S-VOL

    GADペア

    PSUS (Local)

    PSUS (Block)

    PAIR (Mirror(RL))

    PAIR (Mirror(RL))

    URペア

    PAIR

    PAIR

    PAIR

    PAIR

    デルタリシンク用URペア

    PSUE※1

    SSUS※2

    PSUE※1

    SSUS※2

    (凡例)

    P-VOL:プライマリボリューム

    S-VOL:セカンダリボリューム

    注※1

    Storage Navigatorでは、HOLDINGと表示されます。

    注※2

    Storage Navigatorでは、HOLDと表示されます。

  10. サーバからGADペアのプライマリボリュームまたはセカンダリボリュームへ、2分程度I/Oを発行し続けます。

    サーバがI/Oを発行すると、システム構成に関する情報が3台のストレージシステムへ通知されます。デルタリシンク用URペアの状態が、PSUEからPSUSに変わります。ミラーの状態はPJNSのままです。ペア状態とミラー状態を確認したら、障害を通知するSIMが発生していないことも確認します。