Hitachi

 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.7.41 複数の部位に障害が発生したときには

複数の部位に障害が発生した場合は、次の手順で障害から回復します。

  1. ストレージシステムから発行されるSIMや、SAN管理ソフトウェアなどから障害部位を特定して、障害から回復します。

  2. 両方のボリュームのデータが消失してしまった場合は、バックアップソフトウェアや、ShadowImageThin Imageのボリュームなどを使用して、バックアップデータからデータを回復します。

  3. サーバからのI/Oが停止している場合は、サーバからのI/Oを再開します。

  4. GADペアが中断している場合は、GADペアを再同期します。

    GADペアを再同期できないときは、ペア状態とI/Oモードによって、次のとおり手順が異なります。

    ペア状態

    I/Oモード

    手順

    P-VOL

    S-VOL

    P-VOL

    S-VOL

    PSUE

    COPY

    Local

    Block

    1. セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。

      セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを削除して、サーバからアクセスできないようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -RF -IH2
    2. プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1
      (略)
      LDEV : 1111
      (略)
      

      VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    3. プライマリボリュームからGADペアを強制削除する。

      プライマリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -SFV -IH1
    4. セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2
      (略)
      LDEV : 2222
      VIR_LDEV : ffff
      (略)
      

      VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    5. プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。

      コマンド例

      paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1

    誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。

    コマンド例:

    raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1

    デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。

    仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。

    SMPL

    COPY

    Block

    1. セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。

      セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを削除して、サーバからアクセスできないようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -RF -IH2
    2. セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2
      (略)
      LDEV : 2222
      VIR_LDEV : ffff
      (略)
      

      VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    3. プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1
      (略)
      LDEV : 1111
      (略)
      

      VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    4. プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。

      コマンド例:

      paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1

    誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。

    コマンド例:

    raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1

    デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。

    仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。

    PSUS/PSUE

    SSWS

    Block

    Local

    セカンダリボリュームを指定してGADペアを再同期する。

    コマンド例:

    pairresync -g oraHA -d dev1 -swaps -IH2

    SMPL

    SSWS

    Local

    1. プライマリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認します。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1
      (略)
      LDEV : 1111
      VIR_LDEV : ffff
      (略)
      

      VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    2. セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。

      セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -RFV -IH2
    3. セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2
      (略)
      LDEV : 2222
      VIR_LDEV : 1111
      (略)
      
    4. セカンダリボリュームを指定してGADペアを再作成する。

      コマンド例:

      paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH2

    誤ってセカンダリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをセカンダリボリュームに再設定してください。

    コマンド例:

    raidcom map resource -ldev_id 0x2222 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1

    仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDがプライマリボリュームの実LDEV IDと一致していることを確認してください。

    PSUS/PSUE

    SSUS/PSUE

    Local

    Block

    プライマリボリュームを指定してGADペアを再同期する。

    コマンド例:

    pairresync -g oraHA -d dev1 -IH1

    SMPL

    SSUS/PSUE

    Block

    1. セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。

      セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -RF -IH2
    2. セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2
      (略)
      LDEV : 2222
      VIR_LDEV : ffff
      (略)
      

      VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    3. プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認します。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1
      (略)
      LDEV : 1111
      (略)
      

      VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    4. プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。

      コマンド例:

      paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1

    誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。

    コマンド例:

    raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1

    デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。

    仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。

    PSUE

    PSUE

    Block

    Block

    1. セカンダリボリュームからGADペアを強制削除する。

      セカンダリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを削除して、サーバからアクセスできないようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -RF -IH2
    2. セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2
      (略)
      LDEV : 2222
      VIR_LDEV : ffff
      (略)
      

      VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    3. プライマリボリュームからGADペアを強制削除する。

      プライマリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -SFV -IH1
    4. プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認します。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1
      (略)
      LDEV : 1111
      (略)
      

      VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    5. プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。

      コマンド例:

      paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1

    誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。

    コマンド例:

    raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1

    デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。

    仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。

    PSUS/PSUE

    PSUS/PSUE

    Local

    Block

    プライマリボリュームを指定してGADペアを再同期する。

    コマンド例:

    pairresync -g oraHA -d dev1 -IH1

    PSUS/PSUE

    SMPL

    Local

    1. セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2
      (略)
      LDEV : 2222
      VIR_LDEV : ffff
      (略)
      

      VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    2. プライマリボリュームからGADペアを強制削除する。

      プライマリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -SFV -IH1
    3. プライマリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1
      (略)
      LDEV : 1111
      (略)
      

      VIR_LDEVの情報は、LDEVの情報と同じ場合表示されません。仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    4. プライマリボリュームを指定してGADペアを再作成する。

      コマンド例:

      paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH1

    誤ってプライマリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをプライマリボリュームに再設定してください。

    コマンド例:

    raidcom map resource -ldev_id 0x1111 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1

    デフォルトの仮想LDEV IDは、実LDEV IDと同じです。

    仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDが実LDEV IDと一致していることを確認してください。

    PSUS/PSUE

    SMPL

    Block

    1. プライマリボリュームからGADペアを強制削除する。

      プライマリボリュームからGADペアを強制削除するときは、仮想LDEV IDを残して、サーバからアクセスできるようにしてください。

      コマンド例:

      pairsplit -g oraHA -d dev1 -SF -IH1
    2. プライマリボリュームの仮想LDEV IDが、GAD予約になっていることを確認します。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x1111 -fx -IH1
      (略)
      LDEV : 1111
      VIR_LDEV : ffff
      (略)
      

      VIR_LDEV : ffffは、GAD予約を示しています。GAD予約になっていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    3. セカンダリボリュームの仮想LDEV IDが残っていることを確認する。

      コマンド例:

      raidcom get ldev -ldev_id 0x2222 -fx -IH2
      (略)
      LDEV : 2222
      VIR_LDEV : 1111
      (略)
      

      仮想LDEV IDが残っていない場合は、正しい仮想LDEV IDを設定してください。

    4. セカンダリボリュームを指定してGADペアを再作成する。

      コマンド例:

      paircreate -g oraHA -d dev1 -f never -vl -jq 1 -IH2

    誤ってセカンダリボリュームの仮想LDEV IDを削除すると、再度GADペアを作成できません。raidcom map resource コマンドを使用して、仮想LDEV IDをセカンダリボリュームに再設定してください。

    コマンド例:

    raidcom map resource -ldev_id 0x2222 -virtual_ldev_id 0x1111 -IH1

    仮想LDEV IDの再設定後に、確認コマンドを使用して、仮想LDEV IDがプライマリボリュームの実LDEV IDと一致していることを確認してください。

    (凡例)

    P-VOL:プライマリボリューム

    S-VOL:セカンダリボリューム

    -:非該当

    注※

    副サイトのストレージシステムでシェアドメモリが揮発する障害が発生した場合、セカンダリボリュームのペア状態はSMPLに変わり、仮想属性にGAD予約が割り当てられます。