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2.3.11 ジャーナルボリューム容量の検討

ジャーナルボリュームとして必要なボリュームの容量は、「一時的なデータ転送増加」や「正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステム間の通信パス障害」が発生したときに、データ転送が障害とならないでホストとのデータ転送を継続できる時間と、その間のデータ転送速度から決定されます。次にジャーナルボリューム容量の算出式を示します。

一時的なデータ転送増加の期間内でのジャーナルボリューム容量は、ホストと正サイトのストレージシステム間のデータ転送速度をVH-L、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステム間のデータ転送速度をVL-R、継続時間をtとすると、下記の式になります。

ジャーナルボリューム容量 > (VH-L - VL-R) × t

正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステム間の通信パス障害時のジャーナルボリューム容量は、上式でVL-R= 0の値となります。

ジャーナルボリュームの容量は、上に示す値を超える十分な容量を持つ必要があります。ただし、同時に下記の条件を満たす必要があります。

注意

上記の条件を満たさない場合は、次の問題が発生するおそれがあり、システムの動作を保証できません。

  • ジャーナルボリュームが満杯になり更新I/Oの流入が制限され、ホストの性能が低下する。

  • ジャーナルボリュームが満杯になり形成コピーの性能が低下する。

  • ジャーナルボリュームが満杯になりUniversal Replicatorペアがサスペンドする。

  • Performance Monitorの表示が不正になる。