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 リモートレプリケーション クイックリファレンス 


2.2.1 Universal Replicatorのシステム要件

次の表で、Universal Replicatorシステムの基本的な要件について説明します。

項目

要件

VSP G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900と接続できるストレージシステム

VSP G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900は、下記のバージョンのストレージシステムと相互に接続できます。本製品と新しいモデルとのサポート接続可否については、新しいモデル側のユーザーズガイドを参照してください。

  • VSP E990(全バージョン)

  • VSP G150, G350, G370, G700, G900全バージョン

  • VSP F350, F370, F700, F900全バージョン

  • VSP G100, G200, G400, G600, G800およびVSP F400, F600, F800(83-05-01-XX/XX以降)

  • VSP G1000, G1500およびVSP F1500(80-06-01-XX/XX以降)

  • HUS VM(73-03-58-XX/XX以降)

  • VSP 5000シリーズ(90-01-4X-XX/XX以降)

ただし、データダイレクトマップ属性のDynamic Provisioningの仮想ボリュームを使用する場合は、以下のバージョンのストレージシステムとだけ接続できます。

  • VSP G100, G200, G400, G600, G800およびVSP F400, F600, F800(83-05-01-XX/XX以降)

  • VSP G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900(88-00-0X-XX/XX以降)

ご不明な点は、お問い合わせください。

VSP E990と接続できるストレージシステム

VSP E990は、下記のバージョンのストレージシステムと相互に接続できます。本製品と新しいモデルとのサポート接続可否については、新しいモデル側のユーザーズガイドを参照してください。

  • VSP E990(全バージョン)

  • VSP G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900( 88-04-03-X0/00以降)

  • VSP G100, G200, G400, G600, G800およびVSP F400, F600, F800(83-06-06-X0/00以降)

  • VSP 5000シリーズ(90-02-01-00/00以降)

VSP G150, G350, G370, G700, G900、VSP F350, F370, F700, F900およびVSP E990のシステムの数

1台のストレージシステムに対して、最大64台まで接続できます。例えば、正サイトのストレージシステムを1台、副サイトのストレージシステムを64台の構成で構築できます。

TrueCopyと組み合わせた3DCカスケード構成にする場合、正サイト、中間サイト、または副サイトの各サイトに最低1台のストレージシステムが必要です。

TrueCopyと組み合わせた3DCマルチターゲット・デルタリシンク構成にする場合、各サイトに最低1台のストレージシステムが必要です。また、3つのUniversal Replicatorサイトによる3DCカスケード・マルチターゲット・デルタリシンク構成の場合も、各サイトに最低1台のストレージシステムが必要です。

Universal Replicator

  • Universal Replicatorペアのマスタジャーナルがあるストレージシステムとリストアジャーナルがあるストレージシステムに、それぞれインストールする必要があります。

  • ライセンスキーが必要です。

  • Dynamic Provisioningの仮想ボリューム(DP-VOL)がUniversal Replicatorのプライマリボリュームまたはセカンダリボリュームに使用されると、DP-VOLに割り当てられたページの容量がUniversal Replicatorのライセンス容量として加算されます。ただし、容量削減機能が有効なボリュームの場合は、削減前の容量がUniversal Replicatorライセンス容量の対象になります。利用可能なライセンス容量を超えた場合、30日間はUniversal Replicatorを継続して通常通り使用できます。ただし、30日を超えると、実行できる操作がペア分割とペア削除に限定されます。

必要な他のライセンス

  • TrueCopy

    Universal Replicatorをインストールするには、TrueCopyが必要です。

  • Dynamic Provisioning

    ジャーナルボリュームとして、Dynamic Provisioningの仮想ボリュームを使用します。

  • Remote Replication Extended

    3DC構成を組むには、Remote Replication Extendedのライセンスが必要です。

ホストフェイルオーバーソフトウェア

災害が発生したとき、正ホストから副ホストへ業務を切り替えるために必要です。

Universal Replicatorインタフェース

次に示すプログラムプロダクトが使用できます。

  • Storage Navigator

    Universal Replicatorを実行するには、ストレージ管理者(リモートバックアップ管理)のロールが必要です。また、Storage NavigatorからUniversal Replicatorを操作するには、ストレージ管理者(システムリソース管理)のロールも必要です。

  • RAID Manager

    RAID Managerインスタンスにコマンドデバイスが必要です。RAID ManagerのセットアップとRAID Managerの使用についての情報は、RAID Manager ユーザガイドを参照してください。

対応ホストプラットフォーム

  • AIX

  • HP-UX

  • OpenVMS

  • Red Hat Enterprise Linux

  • Solaris

  • SuSE Linux

  • VMWare ESX

  • Windows Server

サポートバージョンについては、お問い合わせください。

データパス

  • 次の2種類のインタフェースを使用できます。

    • ファイバチャネルインタフェース

    • iSCSIインタフェース

    直結、スイッチ、またはチャネルエクステンダによる接続があります。2.4.2 Universal Replicatorの物理パスの計画を参照してください。

  • 1個のパスグループに最大8本のパスを登録できます。

  • 同じストレージシステムに対して異なるパスグループIDのパスグループを登録することで、複数のパスグループを使った接続ができます。ただし、1個のミラーに対して指定できるパスグループは1個です。リモートパスを構築するときの操作については2.5.4 Universal Replicatorのリモート接続を追加するを、ペアを作成するときの操作については、2.6.3 Universal Replicatorペアを作成するを参照してください。

パスグループ

  • 1台のストレージシステムに64個まで設定できます。

  • パスグループIDは00~FFまで指定できます。

  • 1個のポートに対してパスグループIDを2個設定できます。

  • 1個のミラーでは、正サイトのストレージシステムから副サイトのストレージシステムを接続するときと副サイトのストレージシステムから正サイトのストレージシステムを接続するときに同じパスグループIDを使用します。

  • パスグループはデータボリュームのペアを作成するときに指定する必要があります。ペアの再同期およびスワップ操作ではパスグループを変更できません。

  • RAID Managerを使用して、パスグループの作成およびペア作成時のパスグループの指定ができます。詳細については、RAID Managerコマンドリファレンスの構成定義コマンドおよびRAID Managerインストール・設定ガイドの構成定義ファイルを参照してください。

Universal Replicatorボリューム

  • Universal Replicatorのプライマリボリュームとセカンダリボリュームはサイズを同じにしてください。

  • プライマリボリュームとセカンダリボリュームの最大容量および最小容量は次のとおりです。

    • Dynamic Provisioningの仮想ボリューム(DP-VOL)の場合:DP-VOLの最大容量および最小容量と同じです。

    • 内部ボリュームまたは外部ボリュームの場合:CVの最大容量および最小容量と同じです。

    詳細は、システム構築ガイドを参照してください。

  • プライマリボリュームのT10 PI属性とセカンダリボリュームのT10 PI属性には、同じ値を設定する必要があります。

  • 容量拡張設定が有効なパリティグループに属するボリュームは、Universal Replicatorのボリュームとして使用できません。

Universal Replicatorペアの最大数

  • VSP G150VSP G350、およびVSP F350:最大16,384ペア

    推奨は、8,192ペア以内です。

  • VSP G370およびVSP F370:最大32,768ペア

    推奨は、最大16,384ペア以内です。

  • VSP G700およびVSP F700:最大49,152ペア

    推奨は、最大24,576ペア以内です。

  • VSP G900およびVSP F900:最大65,280ペア

    推奨は、最大32,640ペア以内です。

  • VSP E990:最大65,280ペア

    推奨は、最大32,640ペア以内です。

最大ペア数の算出方法は、2.3.14 最大ペア数の制限を参照してください。

コンシステンシーグループ

  • VSP G150の場合

    最大32個(0~31)

  • VSP G350VSP F350VSP G370VSP F370VSP G700、およびVSP F700の場合

    最大128個(0~127)

  • VSP G900およびVSP F900の場合

    最大256個(0~255)

  • VSP E990の場合

    最大256個(0~255)

ミラー

ミラーIDは0~3まで指定できます。ミラーIDの指定を省略した場合、自動で0が指定されます。

複数組のストレージシステムで構成されるRAID Managerのコンシステンシーグループ

  • 複数組のストレージシステムで構成されるRAID Managerのコンシステンシーグループでは、最大4台のストレージシステムまで接続できます。例えば、正サイトと副サイトのストレージシステムがそれぞれ4台で構成されるRAID Managerのコンシステンシーグループを構築できます。他にも、正サイトのストレージシステムが2台、副サイトのストレージシステムが1台の複数組のストレージシステムで構成されるRAID Managerのコンシステンシーグループを構築することもできます。

    詳細は、「(1) 複数のジャーナルをRAID Managerのコンシステンシーグループに登録する」を参照してください。

  • 最大ペア数は、RAID Managerのコンシステンシーグループに登録されているジャーナルのペアの合計です。

    最大ペア数の算出方法は、2.3.14 最大ペア数の制限を参照してください。

サポートされるRAIDグループ

ジャーナルのデータボリュームとジャーナルボリュームにはRAID1、RAID5、およびRAID6をサポートします。

ジャーナル内で、RAID1、RAID5、およびRAID6が混在してもかまいません。

Virtual LUNVLL)ボリューム

次に示すようにサポートします。

  • データボリュームに使用できます。

  • セカンダリボリューム容量はプライマリボリューム容量と同等にしてください。

仮想ボリューム

データボリュームおよびジャーナルボリュームに使用できます。

ジャーナルボリュームには、Dynamic Provisioning仮想ボリュームだけを使用できます。

キャッシュと不揮発性ストレージ(NVS)

キャッシュと不揮発性ストレージ(NVS)は、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムの両方で動作する必要があります。副サイトのストレージシステムに搭載するキャッシュは、ローカルな作業負荷だけでなく、Universal Replicatorによるリモートコピーの作業負荷を十分にサポートするよう、構成する必要があります。次のうちどちらか少ない方の容量を、Universal Replicator用の容量としてキャッシュに追加してください。

  • 1GB×ジャーナル数

  • ストレージシステムに搭載されているキャッシュ容量の25%

なお、追加するキャッシュの容量とキャッシュの増設作業については、お問い合わせ先に相談してください。

ジャーナル

  • ジャーナルの最大数:モデルによって異なります。

    • VSP G150:最大32個

    • VSP G350およびVSP F350:最大32個(シェアドメモリ(Extension1)を増設している場合は128個)

    • VSP G370VSP F370VSP G700、およびVSP F700:最大128個

    • VSP G900およびVSP F900:最大256個

    • VSP E990:最大256個

  • ジャーナルのID:0~255です。

  • ジャーナルの推奨数:モデルによって異なります。

    • VSP G150VSP G350VSP F350VSP G370、およびVSP F370:MPユニットごとに最大4個(ストレージシステム全体では最大8個)

    • VSP G700およびVSP F700:MPユニットごとに最大8個(ストレージシステム全体では最大16個)

    • VSP G900およびVSP F900:MPユニットごとに最大16個(ストレージシステム全体では最大32個)

    • VSP E990:MPユニットごとに最大16個(ストレージシステム全体では最大32個)

  • ジャーナルに含めるデータボリュームの最大数:モデルによって異なります。

    • VSP G150:ジャーナルごとに最大2,048個

    • VSP G350VSP F350VSP G370VSP F370VSP G700VSP F700VSP G900、およびVSP F900:ジャーナルごとに最大8,192個

    • VSP E990:ジャーナルごとに最大8,192個

  • ジャーナルに含めるジャーナルボリュームの最大数:ジャーナルごとに2個までです。ただし、2個目のジャーナルボリュームはリザーブジャーナルボリュームとして使用し、通常の運用では使用しません。

  • ジャーナルボリュームには、Dynamic Provisioningの仮想ボリュームだけを使用できます。ただし、次のボリュームはジャーナルに登録できません。

    • 容量削減機能が有効なDynamic Provisioningの仮想ボリューム

    • 重複排除用システムデータボリューム

  • 仮想ストレージマシン内のボリュームは、ジャーナルボリュームとして使用できません。

  • 異なる仮想ストレージマシンのデータボリュームは、同じジャーナルに登録できません。

  • データダイレクトマップ属性のDynamic Provisioningの仮想ボリュームは、ジャーナルに登録できません。

  • ジャーナルボリュームには10GB以上の容量が必要です。

  • ジャーナルボリュームの容量はUniversal Replicatorの容量課金の対象に含まれません。

  • 仮想ストレージマシンを作成している場合、ジャーナルIDはVSP G150, G350, G370, G700, G900、VSP F350, F370, F700, F900およびVSP E990の中の仮想ストレージマシン間で重複できません。