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 パフォーマンス最適化 クイックリファレンス 


1.13.5 QoSによる優先度制御

QoSの優先度制御は、I/O要求をしたサービスに対して、ストレージシステムがI/O処理に必要な処理を行う際の、優先順位を制御する機能です。

優先度はボリューム単位に設定します。優先度は次の3段階があります。ストレージシステムが、優先度を設定したボリュームに対するI/O要求を受け付けると、優先度が高いボリュームのI/O処理を優先し、優先度が低いボリュームのI/O処理を遅らせるように制御します。各優先度には目標レスポンスタイムが定められています。ストレージシステムは、目標レスポンスタイムを満たすようにI/O処理を制御します。

優先度

目標レスポンスタイム

3(高)

1ms

2(中)

5ms

1(低)

10ms

注意

優先度は、LUNパスを設定したすべてのボリュームに設定してください。優先度が設定されていないボリュームがあると、そのボリュームに対するI/Oの処理が優先されてしまうため、期待する効果が得られません。

メモ
  • QoSによって優先度制御されるのは、ホストとストレージシステム間のI/Oです。対象ボリュームをリモートコピーのペアボリュームとして使用する場合に、ストレージシステム間のI/Oの優先度制御は行われません。

  • 優先度制御は、レスポンスの優先度を定める機能であり、目標レスポンスタイムを保証するものではありません。ストレージシステムの負荷が高いと、目標レスポンスタイムを満たせないことがあります。

  • 目標レスポンスタイムは固定値です。変更できません。