Hitachi

 ボリューム管理 クイックリファレンス


1.1.2 Dynamic Provisioningの利点

Dynamic Provisioningの利点を次の表に示します。

利点

Dynamic Provisioningを使用した場合

Dynamic Provisioningを使用しない場合

導入コストの削減

実際のドライブ容量よりも大きなボリュームを定義できます。つまり、最低限の容量のドライブを購入し、ボリュームサイズとして想定する最大容量を定義できます。この結果、導入コストを削減できます。

将来使用すると考えられる容量を予測して購入するため、使用しない容量についても、ストレージシステム、およびプログラムプロダクトに対する費用が多く掛かります。

運用管理コストの削減

ドライブの増設作業中もシステムを停止する必要はありません。この結果、運用管理コストを削減できます。

また、Dynamic Tieringを使用すれば、SSD、SAS、および外部ボリュームなどの複数の異なるメディアでボリュームを構成でき、さらにコストを削減できます。

ドライブを増設するにはシステムを停止して再構築する必要があります。

管理の手間の軽減

実際のドライブ容量に関係なく、最大256TBまでのボリュームを定義できます。

将来使用すると考えられる容量を予測して購入するため、使用しない容量についても、ストレージシステム、およびプログラムプロダクトに対する管理が必要です。

ドライブ稼働効率の向上

ボリュームを複数のパリティグループから構成することで、特定のパリティグループの性能が落ちることが少なくなります。

将来使用しそうな容量を予測して購入する必要があるため、稼働していないドライブが存在することがあります。このため、稼働しているパリティグループに負荷が集中し、性能が落ちることがあります。