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コンパスドキュメント


5.4 サーバとストレージシステムの接続情報を設定する(iSCSIの場合)

iSCSIターゲットにサーバとストレージシステムの接続情報を設定します。

前提条件

メモ

iSCSIターゲット

サーバは、ストレージシステムに実装されているチャネルボードのiSCSIコネクタ(以下、iSCSIポート)を経由してボリュームにアクセスします。

iSCSIポートにはiSCSIターゲットを設定する必要があります。iSCSIターゲットとは、下記の条件を満たすサーバのiSCSIポートを、iSCSIポートのiSCSI名を使用して登録するテーブルです。

  • サーバのOS(以下、ホストモード)が同じ(ホストモードは1つだけ指定可能)

  • 共通のボリュームにアクセス(ボリュームは複数指定可能)

iSCSIターゲットは1つのiSCSIポートに複数設定できます。ただし複数のiSCSIポートで、1つのiSCSIターゲットを共有できません。このため、サーバからのI/Oパスを冗長化する場合、他方のiSCSIポートにも同じ内容のiSCSIターゲットを設定してください。

操作手順

  1. 内蔵CLIまたはRAID Managerでストレージシステムにログインします。

  2. iSCSIポートにiSCSIターゲットを設定します。

    引数の-portにポート番号とホストグループID、-host_grp_nameにiSCSIターゲット名、- iscsi_nameにiSCSI名を指定します。 (iSCSIターゲットのIDもホストグループIDとして付加します。同様にiSCSIターゲット名も-host_grp_nameで指定します。) ホストグループIDは0から254までの数字で指定します。省略すると自動で割り付けられます。iSCSIターゲット名は32文字以内の半角英数字で指定します。iSCSI名はiqn 形式またはeui 形式のどちらかで指定します。

    iqn形式:

    [文字数:「iqn.」とそれに続く219文字以内の文字][使用可能文字:英数字 . - :]

    eui形式:

    [文字数:「eui.」とそれに続く16進数の16文字][使用可能文字:使用可能文字:0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 A B C D E F]

    ポート番号にCL3-A、ホストグループIDに0、iSCSIターゲット名にiscsi_win_000、iSCSI名にiqn.2014-04.jp.co.hitachi:xxx.h70.i.62510.1A.FFを指定する例を示します。

    コマンド例:

    #raidcom add host_grp -port CL3-A-0 -host_grp_name iscsi_win_000 -iscsi_name iqn.2014-04.jp.co.hitachi:xxx.h70.i.62510.1A.FF
  3. ホストグループにホストモードを設定します。

    引数の-portにポート番号とホストグループIDまたはiSCSIターゲット名、-host_modeにホストモードを指定します。ホストモードは下記の文字列から一つだけ指定します。

    • LINUXまたはIRIX
    • VMWARE
    • HP-UX
    • OVMS
    • TRU64
    • SOLARIS
    • NETWARE
    • WIN
    • AIX
    • VMWARE_EX
    • WIN_EX
    • UVM

    詳細はシステム構築ガイドを参照してください。

    ポート番号にCL3-A、ホストグループIDに0、ホストモードにWindowsを指定する例を示します。

    コマンド例:

    #raidcom modify host_grp -port CL3-A-0 -host_mode WIN

    ポート番号にCL4-A、ホストグループ名にiscsi_linux_000、ホストモードにLinuxを指定する例を示します。

    コマンド例:

    #raidcom modify host_grp -port CL4-A iscsi_linux_000 -host_mode LINUX
  4. iSCSIターゲットの情報を確認します。

    引数の-portにポート番号を指定します。

    ポート番号にCL3-Aを指定する例を示します。

    コマンド例:

    #raidcom get host_grp –port CL3-A

    出力される情報のPORTがポート番号、GIDがホストグループID、GROUP_NAMEがiSCSIターゲット名、HMDがホストモードです。

    引数の-allportsを使用すると、すべてのポートに設定されているiSCSIターゲットの情報が表示されます。なお、「サーバとストレージシステムの接続情報を設定する(FCの場合)」に示す操作でホストグループが設定されていると、ホストグループの情報も表示されます。

    コマンド例:

    #raidcom get host_grp -allports
  5. iSCSIターゲットに、サーバのiSCSIポートのiSCSI名を追加します。

    引数の-portにポート番号とホストグループIDまたはiSCSIターゲット名、-hba_iscsi_nameにiSCSI名を指定します。

    ポート番号にCL3-A、ホストグループIDに0、iSCSI名にiqn.win2k8.example.of.iqn.formを指定する例を示します。

    コマンド例:

    # raidcom add hba_iscsi -port CL3-A-0 -hba_iscsi_name iqn.win2k8.example.of.iqn.form

    ポート番号にCL4-A、iSCSIターゲット名にiscsi_linux_000、iSCSI名にeui.0123456789ABCDEFを指定する例を示します。

    コマンド例:

    # raidcom add hba_iscsi -port CL4-A iscsi_linux_000 -hba_iscsi_name eui.0123456789ABCDEF

    ホストグループに複数のiSCSI名を設定する場合は、上記のコマンドを繰り返してください。

  6. iSCSI名を確認します。

    引数の-portにポート番号を指定します。

    ポート番号にCL3-Aを指定する例を示します。

    コマンド例:

    # raidcom get hba_iscsi -port CL3-A

    出力される情報のPORTがポート番号、GIDがホストグループID、GROUP_NAMEがiSCSIターゲット名、IQNがiSCSI名です。

  7. 内蔵CLIまたはRAID Managerでストレージシステムからログアウトします。