Hitachi

 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.2.1 GADの要件

GADを使用するための要件要件について説明します。

項目

要件

DKCエミュレーションタイプDKCエミュレーションタイプ

すべて。ただし、正サイトと副サイトのストレージシステムのエミュレーションタイプは同じであること。

ストレージシステム

VSP G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900は、次のストレージシステムと接続します。

本製品と新しいモデルとのサポート接続の可否については、基本的には新しいモデル側のユーザーズガイドを参照してください。

  • VSP G150, G350, G370, G700, G900およびVSP F350, F370, F700, F900

  • VSP G100, G200, G400, G600, G800およびVSP F400, F600, F800

  • VSP G1000(DKCMAINプログラムバージョン80-06-4X-00/00以降)

  • VSP G1500(DKCMAINプログラムバージョン80-06-4X-00/00以降)

  • VSP F1500(DKCMAINプログラムバージョン80-06-4X-00/00以降)

  • VSP 5000シリーズ(DKCMAINプログラムバージョン90-01-4X-XX/XX以降)

VSP G150, G350, G370, G700, G900同士、VSP F350, F370, F700, F900同士とVSP G1000, G1500およびVSP F1500同士、およびVSP 5000シリーズ同士で接続できます。正サイトと副サイトのストレージシステムは、異なるモデルでも接続できますが、性能や外部スペックが異なるため、同一モデルを使用することをお勧めします。

Quorumディスク用外部ストレージシステム外部ストレージシステムまたはサーバ

  • Universal Volume Managerが使用できるストレージシステムまたはサーバであること。

  • 正サイトと副サイトのストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステムを接続できる距離の最大値は1,500kmです。

Universal Volume Managerの詳細については、Universal Volume Managerユーザガイドを参照してください。

global-active device

正サイトと副サイトのストレージシステムに、global-active deviceのライセンスが必要です。

次のライセンス容量制限が適用されます。

  • 仮想ボリュームに割り当てられるページの容量がGADのライセンス容量としてカウントされます。ただし、容量削減機能が有効なボリュームの場合は、削減前の容量がglobal-active deviceライセンス容量の対象になります。

  • 実際のライセンス容量が利用可能なライセンス容量を超えた場合、30日間は通常どおりに使用できますが、30日を過ぎるとペアの中断および削除だけできます。

プラットフォーム

  • AIX

  • HP-UX

  • OpenVMS

  • Red Hat Enterprise Linux

  • Solaris

  • SuSE Linux

  • VMWare ESX

  • Windows Server

サポートバージョンについては、お問い合わせ先に連絡してください。

物理パス物理パス

  • 正サイトと副サイトのストレージシステム間で双方向に物理パスが必要です。最大8本の物理パスを接続できます。

  • 正サイトと副サイトのストレージシステムを接続できる距離の最大値は500kmです(回線機器による遅延を含めた往復遅延時間の最大値は20msです)。ただし、100km以上の距離を接続するには、次の条件をすべて満たす必要があります。100km以上の構成を使用する場合は、お問い合わせ先に連絡してください。

    • ファイバチャネルインタフェースで接続されている

    • 正サイトと副サイトのストレージシステム間の回線速度が1Gbps以上である

    • ホストモードオプション51がONになっている

  • 次の2種類のインタフェースを使用できます。

    • ファイバチャネルインタフェース

    • iSCSIインタフェース

直結、スイッチ、またはチャネルエクステンダによる接続があります。1.3.6 GADの物理パスの計画を参照してください。

シェアドメモリシェアドメモリ

GADは、基本部のシェアドメモリだけで使用できます。シェアドメモリを増設すると、ペアを作成できる容量が拡張されます。

シェアドメモリの増設とGAD専用領域設定については、お問い合わせください。

リモートパスとパスグループ

正サイトと副サイトのストレージシステム間で双方向にリモートパスが必要です。

  • 1台のストレージシステムに64個まで設定できます(TrueCopyおよびUniversal Replicatorで使用しているパスグループとの合計)。

  • パスグループ単位に、リモートパスを設定します。

  • 1個のパスグループには、最大8本のパスが使用できます。

  • パスグループIDは0~255まで指定できます。

  • GADペアを作成するときに、TrueCopyまたはUniversal Replicatorで使用するパスグループIDと同じパスグループIDを指定すると、TrueCopyまたはUniversal Replicatorと同じ物理パスを使用します。別の物理パスを用意し、別のパスグループIDを指定してGADペアを作成すると、物理パスを分けられます。

  • パスグループはペアを作成するときに指定する必要があります。ペアの再同期ではパスグループを変更できません。

  • 同じ正サイトと副サイトのストレージシステムの組み合わせで、複数のパスグループも使用できます。

接続できるストレージシステム数

1台のストレージシステムから最大で15台のストレージシステムに対してGADペアを作成できます。

SCSIコマンド

  • SCSI-2 ReserveコマンドとSCSI-3 Persistent Reserveコマンド、VAAIコマンドをサポートしています。

  • Windows Server 2012のThin Provisioning機能をサポートしています。

  • Reserve情報は、ReserveコマンドやPersistent Reserveコマンドを受領したとき、もしくはGADペアの形成コピーまたは再同期コピーを開始したときに二重化されます。

仮想ストレージマシン仮想ストレージマシン

  • 1台のストレージシステム内に、最大7台の仮想ストレージマシンを設定できます。

  • 1個の仮想ストレージマシンに設定できる最大ボリューム数は次のとおりです。

    • VSP G150VSP G350、およびVSP F350の場合:16,384個

    • VSP G370およびVSP F370の場合:32,768個

    • VSP G700およびVSP F700:49,152個

    • VSP G900およびVSP F900の場合:65,280個

  • 仮想ストレージマシン内のボリューム同士で、GADペアを作成することもできます。仮想ストレージマシン内のボリューム同士で、GADペアを作成する場合は、正サイトのストレージシステム内にある仮想ストレージマシンのモデルとシリアル番号を、副サイトのストレージシステム内にある仮想ストレージマシンに割り当ててください。

  • 副サイトのストレージシステムのリソースグループ(仮想ストレージマシン)に、プライマリボリュームと同じ仮想LDEV IDがある場合は、GADペアを作成できません。ボリュームを未作成で、LDEV IDだけがある場合にも、仮想LDEV IDの削除が必要です。

ペア数ペア数

すべてDynamic Provisioningの仮想ボリューム(DP-VOL)または外部ボリュームを使用した場合、1個の仮想ストレージマシンに作成できるGADペアの最大数は次のとおりです。なお、1台のストレージシステム当たりのGADペアの最大数も同じです。

  • VSP G150VSP G350、およびVSP F350の場合:16,382個

  • VSP G370およびVSP F370の場合:32,766個

  • VSP G700およびVSP F700の場合:49,150個

  • VSP G900およびVSP F900の場合:63,231個

すべて内部ボリュームを使用した場合、1個の仮想ストレージマシンに作成できるGADペアの最大数は次のとおりです。なお、1台のストレージシステム当たりのGADペアの最大数も同じです。

  • VSP G150VSP G350、およびVSP F350の場合:16,383個

  • VSP G370およびVSP F370の場合:32,767個

  • VSP G700およびVSP F700の場合:49,151個

  • VSP G900およびVSP F900の場合:65,279個

最大ペア数の算出方法は1.3.25 GADの最大ペア数の制限を参照してください。

ペアボリューム

  • プライマリボリュームとセカンダリボリュームには、内部ボリューム、Dynamic Provisioningの仮想ボリューム(DP-VOL)、および外部ボリュームを使用できます。ただし、プライマリボリュームとセカンダリボリュームは同じプロビジョニングタイプであること。異なるプロビジョニングタイプのボリューム間では、GADペアを作成できません。

  • DP-VOLの場合、データダイレクトマップ属性が設定されているボリュームとデータダイレクトマップ属性が設定されていないボリューム間では、GADペアを作成できません。

  • プライマリボリュームとセカンダリボリュームのエミュレーションタイプがOPEN-Vであること。

  • プライマリボリュームとセカンダリボリュームが同じ容量であること。

  • プライマリボリュームとセカンダリボリュームの最大容量は次のとおりです。

    • Dynamic Provisioningの仮想ボリューム(DP-VOL)の場合:DP-VOLの最大容量と同じです。詳細は、システム構築ガイドを参照してください。

    • 内部ボリュームの場合:3,145,663MB(6,442,317,824block)です。

    • 外部ボリュームの場合:4,194,304MB(8,589,934,592block)です。

  • プライマリボリュームのT10 PI属性とセカンダリボリュームのT10 PI属性には、同じ値を設定する必要があります。

  • GADペアのボリュームを使用して、SANブートできます。

  • GADペアのボリュームの容量は、動的に拡張できません。GADペアのボリュームの容量を拡張する場合は、いったんGADペアを削除し、ボリュームの容量を拡張してから、再度GADペアを作成してください。

  • 容量拡張設定が有効なパリティグループに属するボリュームは、ペアボリュームとして使用できません。

QuorumディスクQuorumディスク

  • 1台の正サイトまたは副サイトのストレージシステム当たり、最大32個のQuorumディスクを設定できます。

  • QuorumディスクIDには0から31の数値を使用できます。

  • すべてDynamic Provisioningの仮想ボリューム(DP-VOL)または外部ボリュームを使用した場合、1個のQuorumディスク当たりの作成できるGADペアの最大数は次のとおりです

    • VSP G150VSP G350、およびVSP F350の場合:16,382個

    • VSP G370およびVSP F370の場合:32,766個

    • VSP G700およびVSP F700の場合:49,150個

    • VSP G900およびVSP F900の場合:63,232個

    すべて内部ボリュームを使用した場合、1個のQuorumディスク当たりの作成できるGADペアの最大数は次のとおりです。

    • VSP G150VSP G350、およびVSP F350の場合:16,383個

    • VSP G370およびVSP F370の場合:32,767個

    • VSP G700およびVSP F700の場合:49,151個

    • VSP G900およびVSP F900の場合:65,279個

  • Quorumディスクの最小容量は、12,292MB(25,174,016block)です。

  • Quorumディスクの最大容量に制限はありません。Universal Volume Managerの外部ボリュームの最大容量(4TB)が適用されます。

  • 外部ストレージシステムのボリュームだけでなく、Universal Volume Managerがサポートしているサーバであれば、サーバのディスクをQuorumディスクとして使用できます。Universal Volume Managerの詳細については、Universal Volume Managerユーザガイドを参照してください。

  • 1個の外部ボリュームグループを、1個の外部ボリュームにマッピングしてください。

  • VSPHUS VM、およびUSP V/VMHigh Availability ManagerでQuorumディスクとして使用しないでください。

  • 外部ストレージシステムのボリュームは、T10 PI属性が有効に設定されていないこと。

  • 外部ストレージシステムのボリュームは、データダイレクトマップ属性が設定されていないこと。

コンシステンシーグループ

  • 1台のストレージシステム内で使用できるコンシステンシーグループの最大数は次のとおりです。

    • VSP G150の場合:32個

    • VSP G350VSP F350VSP G370VSP F370VSP G700、およびVSP F700の場合:128個

    • VSP G900およびVSP F900の場合:256個

    異なるストレージシステムのモデル同士で接続する場合のコンシステンシーグループの最大数は、小さいモデルの最大数と同じです。

  • コンシステンシーグループIDに指定できる範囲は次のとおりです。

    • VSP G150の場合:0~31の間

    • VSP G350VSP F350VSP G370VSP F370VSP G700、およびVSP F700の場合:0~127の間

    • VSP G900およびVSP F900の場合:0~255の間

    異なるストレージシステムのモデル同士で接続する場合のコンシステンシーグループの範囲は、小さいモデルの範囲と同じです。

  • 1つのコンシステンシーグループに最大8,192個のGADペアを登録できます。

  • 1つのコンシステンシーグループ内のGADペアは、同じQuorumディスクIDを設定する必要があります。

  • 1つのコンシステンシーグループ内のGADペアは、同じ仮想ストレージマシン内に作成する必要があります。

  • 同じコンシステンシーグループIDであっても、ストレージシステムが物理的に異なる場合は、別のコンシステンシーグループとして扱われます。異なるストレージシステムで同じコンシステンシーグループIDを使用できます。

ミラー

ミラーIDは0~3まで指定できます。ミラーIDの指定を省略した場合、自動で0が指定されます。

交替パスソフトウェア

1台のサーバでGAD構成を組む場合や、2台のサーバでクロスパス構成を組む場合に必要です。クロスパス構成でALUAを使用する場合は、正サイトのストレージシステム、副サイトのストレージシステム共にVSP G150, G350, G370, G700, G900またはVSP F350, F370, F700, F900を使用してください。

最新情報については、お問い合わせ先に連絡してください。

クラスタソフトウェア

2台のサーバでGAD構成を組む場合に必要です。

最新情報については、お問い合わせ先に連絡してください。

インタフェース

  • RAID Manager(バージョン01-34-03/00以降)

    GADの操作に使用します。コマンドデバイスが必要です。

    RAID ManagerのセットアップとRAID Managerの使用についての情報は、RAID Manager ユーザガイドを参照してください。

  • Storage Navigator

    コマンドデバイスが必要です。また、GADの一部の操作に使用できます。正サイトと副サイトのストレージシステムは、別々のLANを使用して管理クライアントを接続します。

  • Hitachi Command Suite(バージョン8.0.1以降)

    Hitachi Command Suiteも、GADの操作に使用できます。

    Hitachi Command Suiteを使用してGADを運用する方法については、Hitachi Command Suiteのマニュアルを参照してください。