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 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.1.28 コンシステンシーグループのユースケース

〈この項の構成〉

(1) 一括フェイルオーバ

コンシステンシーグループを使用すると、コンシステンシーグループ単位でGADを遠隔サイトに一括でフェイルオーバできます。

コンシステンシーグループを使用しない場合、障害が発生したボリュームにアクセスするアプリケーションだけが遠隔サイトにフェイルオーバします。

[図データ]

コンシステンシーグループを使用する場合、障害が発生したときにコンシステンシーグループ内のボリュームにアクセスするすべてのアプリケーションを、GADペアと連動して遠隔サイトにフェイルオーバさせられます。

[図データ]

(2) 一貫性のあるバックアップデータからの業務再開

GADペアが中断状態に変わると、サーバからは最新のデータがある方のボリュームにだけI/Oが継続します。万が一GADペアが中断状態のときに、最新のデータがある方のストレージシステムで障害が発生し、最新のデータにアクセスできなくなった場合は、一貫性があるデータ(古いデータ)を使用して、GADペアが中断状態に変わった時点から業務を再開できます。

例えば、プライマリボリュームへのパスの障害によって、GADペアが中断状態に変わったとします。この時点で、プライマリボリュームにはデータBまで書き込まれていました。

[図データ]

その後、セカンダリボリュームがあるストレージシステムで障害が発生し、セカンダリボリュームの最新のデータにアクセスできなくなりました。この場合、GADペアを削除したあと、プライマリボリュームを使用して、書き込みデータCの書き込み処理から業務を再開できます。

[図データ]