2.10.20 3DCマルチターゲット構成での正サイトの障害からのリカバリ
3DCマルチターゲット構成で正サイトだけに災害や障害が発生した場合は、TrueCopyの副サイトにあるセカンダリボリュームを利用して業務を再開できます。TrueCopyの副サイトへ業務を引き継いだら、正サイトの障害を取り除いて、業務を正サイトへ戻せるようにしてください。
TrueCopyの副サイトで業務を再開する手順を次に示します。
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RAID Managerのpairsplitコマンドを使って、障害が発生しているUniversal Replicatorペアを削除します。
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TrueCopyペアに対して、RAID Managerのhorctakeoverコマンドを実行します。
- 注意
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TrueCopyペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、TrueCopyペアの作成、再同期、スワップリシンク、およびhorctakeover操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。
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TrueCopyペアのセカンダリボリュームを利用して、TrueCopyの副サイトで業務を再開します。
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horctakeoverコマンドの実行結果を確認し、次のどちらかの手順を実施します。
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TrueCopyペアのプライマリボリュームとセカンダリボリュームが入れ替わらずコピー方向が逆転しなかった場合は、TrueCopyの副サイトにあるボリュームをUniversal Replicatorペアのプライマリボリュームとし、Universal Replicatorの副サイトにあるボリュームをUniversal ReplicatorペアのセカンダリボリュームとするUniversal Replicatorペアを作成します。Universal Replicatorペアを作成するにはRAID Managerのpaircreateコマンドを使用します。
- 注意
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Universal Replicatorペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、Universal Replicatorペアの作成、再同期、スワップリシンク、horctakeover、およびデルタリシンク操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。
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TrueCopyペアのプライマリボリュームとセカンダリボリュームが入れ替わってコピー方向が逆転した場合は、手順1で削除したUniversal Replicatorペアを作成し直します。
- 注意
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Universal Replicatorペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、Universal Replicatorペアの作成、再同期、スワップリシンク、horctakeover、およびデルタリシンク操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。
Universal Replicatorペアを作成し直すと、システム構成が3DCマルチターゲット構成から3DCカスケード構成へと変わります。
a.の手順を実行した場合、正サイトに業務を戻すには、正サイトおよびその他の障害を取り除いた後、「(1) 正サイト復旧後に3DCマルチターゲット構成にする」の手順に従ってシステムを3DCマルチターゲット構成に変更し、さらに「(2) TrueCopyの副サイトから正サイトに業務を戻す(3DCマルチターゲット構成から)」の手順に従ってください。
b.の手順を実行した場合、正サイトに業務を戻すには、正サイトおよびその他の障害を取り除いた後、「(3) TrueCopyの副サイトから正サイトに業務を戻す(3DCカスケード構成から)」の手順に従ってください。
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- 〈この項の構成〉
(1) 正サイト復旧後に3DCマルチターゲット構成にする
「2.10.20 3DCマルチターゲット構成での正サイトの障害からのリカバリ」の手順に従って作業した結果、システムが3DCカスケード構成にならなかった場合は、正サイトで発生した障害を除去したあと、障害発生前のTrueCopyペアのセカンダリボリュームをプライマリボリュームとした3DCマルチターゲット構成にできます。システムを3DCマルチターゲット構成にする手順を次に示します。
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RAID Managerのpairresyncコマンドを使ってTrueCopyペアを再同期し、プライマリボリュームとセカンダリボリュームを入れ替えます。
- 注意
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TrueCopyペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、TrueCopyペアの作成、再同期、スワップリシンク、およびhorctakeover操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。
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引き続き、正サイトに業務を戻す場合は、「(2) TrueCopyの副サイトから正サイトに業務を戻す(3DCマルチターゲット構成から)」の手順に従ってください。
(2) TrueCopyの副サイトから正サイトに業務を戻す(3DCマルチターゲット構成から)
正サイトおよびその他の障害を取り除き、システムを3DCマルチターゲット構成にした場合は(「2.10.20 3DCマルチターゲット構成での正サイトの障害からのリカバリ」と「(1) 正サイト復旧後に3DCマルチターゲット構成にする」を参照)、次の手順に従って、正サイトに業務を戻せます。
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RAID Managerのpairsplitコマンドを使って、現在のUniversal Replicatorペア(TrueCopyの副サイトからUniversal Replicatorの副サイトへのUniversal Replicatorペア)を削除します。
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TrueCopyの副サイトで、業務処理を停止します。
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TrueCopyペアに対して、RAID Managerのhorctakeoverコマンドを実行します。
- 注意
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TrueCopyペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、TrueCopyペアの作成、再同期、スワップリシンク、およびhorctakeover操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。
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正サイトのプライマリボリュームを利用して、正サイトで業務を再開します。
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RAID Managerのpaircreateコマンドを使ってUniversal Replicatorペアを作成します。
- 注意
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Universal Replicatorペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、Universal Replicatorペアの作成、再同期、スワップリシンク、horctakeover、およびデルタリシンク操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。
このときには、正サイトのボリュームをUniversal Replicatorペアのプライマリボリュームとし、Universal Replicatorの副サイトのボリュームをUniversal Replicatorペアのセカンダリボリュームとしてください。
システム構成が元の3DCマルチターゲット構成に戻ります。
(3) TrueCopyの副サイトから正サイトに業務を戻す(3DCカスケード構成から)
「2.10.20 3DCマルチターゲット構成での正サイトの障害からのリカバリ」の手順に従って作業した結果、システムが3DCカスケード構成になった場合は、正サイトおよびその他の障害を除去したあと、正サイトに業務を戻せます。手順を次に示します。
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TrueCopyの副サイトで、業務処理を停止します。
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TrueCopyペアに対して、RAID Managerのhorctakeoverコマンドを実行します。
- 注意
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TrueCopyペアの片方のボリュームの容量拡張が成功した後に障害が発生した場合、TrueCopyペアの作成、再同期、スワップリシンク、およびhorctakeover操作は、容量不一致により失敗します。もう片方のボリュームの容量を拡張して、両方のボリュームの容量を一致させてから、この操作を実施してください。
元の3DCマルチターゲット構成に戻ります。
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正サイトのプライマリボリュームを利用して、正サイトで業務を再開します。