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 ボリューム管理 クイックリファレンス


4.5.16 外部ストレージシステムだけの電源操作

外部ストレージシステムだけの電源操作について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 外部ストレージシステムの電源操作

ローカルストレージシステムの電源がオンのままで、外部ストレージシステムの電源をオン、オフする場合は、Universal Volume Managerの次の操作を実行する必要があります。

[外部ストレージシステム切断]

外部ストレージシステムをメンテナンスしたり、計画的に停止したりする場合に実行します。[外部ストレージシステム切断]を実行すると、まず、ローカルストレージシステムのボリュームとしてマッピングされている外部ボリュームに対するホストからのI/Oの受け付けが停止されます。そして、ローカルストレージシステムのキャッシュメモリに蓄えられているデータのうち、外部ボリュームに書き込みが必要なデータがすべて外部ボリュームに書き込まれます(デステージされます)。

ヒント

[外部ストレージシステム切断]と同じ処理をボリューム単位で実行するには、[外部ボリューム切断]を実行します。個別に外部ボリュームのマッピングを解除する場合は、[外部ボリューム切断]を実行してから[外部ボリューム削除]を実行します。

[外部ストレージシステム再接続]

[外部ストレージシステム再接続]を実行すると、ローカルストレージシステムのボリュームとしてマッピングされている外部ボリュームの定義済みの構成情報と、実際の外部ボリュームの状態が一致していることが確認されます。確認の結果、マッピングされたボリュームとして使用できる場合は、外部ボリュームへのI/Oが許可され、ボリュームの使用を再開できます。

[外部ストレージシステム再接続]は、[外部ストレージシステム切断]を実行していったんI/Oが不可になった状態から回復する場合に使用します。

パスに障害が発生している場合は、パス障害の原因を取り除いて回復できる状態にしてから[外部ストレージシステム再接続]を実行してください。

ヒント

[外部ストレージシステム再接続]と同じ処理をボリューム単位で実行するには、[外部ボリューム再接続]を実行します。

[外部ストレージシステム再接続]または[外部ボリューム再接続]を実行した場合、外部ボリュームの使用を再開できる状態にあるときは、外部ボリュームへのI/Oが許可され、ボリュームの使用を再開できます。しかし、外部ボリュームの使用を再開できる状態にない場合は、閉塞状態のままになります。

(2) ローカルストレージシステムの電源をオフにする(計画停止する)

背景

ローカルストレージシステムの電源をオフにすると、ローカルストレージシステムのキャッシュメモリ内のデータのうち、外部ボリュームに対するデータがすべて外部ボリュームに書き込まれます(デステージされます)。

操作手順

  1. ローカルストレージシステムに対するI/Oを停止します。

  2. 外部ボリュームを使用したペアをすべて分割します。

    ペア分割操作については、ペア分割に使用するプログラムプロダクトのマニュアルを参照してください。

  3. すべての外部ボリュームの状態がNormalまたはDisconnectであることを確認します。

  4. そのほかにローカルストレージシステムの電源をオフにするために必要な操作があれば、実行します。

  5. ローカルストレージシステムの電源をオフにします。

(3) 計画停止後、外部ストレージシステムを再接続する

背景

[外部ストレージシステム切断]を実行してから外部ストレージシステムの電源がオフにされている場合、再度外部ストレージシステムの電源をオンにしても、ローカルストレージシステムから外部ボリュームにはアクセスできません。外部ボリュームの使用を再開する場合は、[外部ストレージシステム再接続]を実行してください。[外部ストレージシステム再接続]を実行すると、ローカルストレージシステムのボリュームとしてマッピングされている外部ボリュームの定義済みの情報と、実際の外部ボリュームの状態をチェックします。チェックの結果、マッピングされたボリュームとして使用できる場合は、外部ボリュームへのI/Oが許可され、ボリュームの使用を再開できます。

操作手順

  1. マッピングされている外部ボリュームが実際にある外部ストレージシステムの電源をオンにします。

  2. [外部ストレージシステム再接続]コマンドを実行します。

  3. 外部ストレージシステムのボリュームを、ローカルストレージシステムのDPプールのプールボリュームとして定義している場合は、閉塞させたすべてのDP-VOLを回復させます。

    プール内のすべてのDP-VOLを一括で回復するには、手順4.以降を操作します。

  4. 次のどちらかの方法で、[プール]画面を表示します。

    Hitachi Command Suiteを使用する場合:

    • [リソース]タブで[ストレージシステム]ツリーを展開します。ローカルストレージシステムの配下の[DPプール]を右クリックし、[System GUI]を選択します。

    Storage Navigatorを使用する場合:

    • [ストレージシステム]ツリーから[プール]を選択します。

    プールの一覧が[プール]タブに表示されます。

  5. [プール]タブで回復させるプールのリンクをクリックします。

  6. [仮想ボリューム]タブを選択します。

  7. [全ページ選択]をクリックします。

  8. 次のどちらかの方法で、[LDEV回復]画面を表示します。

    ・[仮想ボリューム]タブで[他のタスク]‐[LDEV回復]をクリックします。

    ・[アクション]メニューから[論理デバイス管理]‐[LDEV回復]を選択します。

  9. [LDEV回復]画面で設定内容を確認し、[タスク名]にタスク名を入力します。

  10. [適用]をクリックして設定をストレージシステムに適用します。

    設定した内容はタスクとしてキューイングされ、順に実行されます。

    ヒント

    ウィザードを閉じたあとに[タスク]画面を自動的に表示するには、ウィザードで[「適用」をクリックした後にタスク画面を表示]を選択して、[適用]をクリックします。

  11. [タスク]画面で、操作結果を確認します。

    実行前であれば、[タスク]画面でタスクを一時中断したりキャンセルしたりできます。

[LDEV回復]画面の詳細についてはシステム構築ガイドを参照してください。