7.2.2 パラメーター
- 収集情報出力先ディレクトリー
HDLM障害情報収集ユーティリティー(DLMgetras)で収集した情報の出力先ディレクトリーを指定します。収集された情報は,「機能」に示した3つのファイルにまとめられ,指定したディレクトリーに出力されます。
- -f 収集情報定義ファイル名
情報を収集したいディレクトリー,またはファイルを任意に指定する場合に指定します。情報を収集したいディレクトリー,またはファイルを,収集情報定義ファイルに記述して,このパラメーターを指定します。
収集情報定義ファイル名は,絶対パスで指定してください。
収集情報定義ファイルの記述例を次に示します。ここでは,DLMgetrasユーティリティーが収集しないOSのファイルを取得する場合の記述例,および上位のアプリケーションにPostgreSQLを使用していて,そのファイルを取得する場合の記述例を示します。
図7‒1 収集情報定義ファイルの記述例 - 収集情報定義ファイルの記述規則と注意事項
収集するディレクトリー,またはファイルは,絶対パスで指定してください。誤って相対パスで指定した場合は,DLMgetrasユーティリティーを実行したディレクトリー内で,指定したディレクトリー,またはファイルが検索され,ファイルが収集されます。
収集情報出力先ディレクトリーを含むディレクトリーを指定しないでください。指定した場合,DLMgetrasユーティリティーが終了しなくなります。
行の先頭に「#」がある場合,その行をコメント行と見なします。
行の先頭以外に「#」がある場合は,「#」をパスの一部と見なします。
1行につき,1つのファイルまたはディレクトリーを指定してください。
ルートディレクトリー「/」は指定できません。
ディレクトリーが指定された場合,指定されたディレクトリー内のすべてのファイルを取得します。その場合,指定されたディレクトリー内にあるサブディレクトリー内のファイルも含みます。ただし,ディレクトリー内にファイルがない場合,そのディレクトリーについてはファイルを取得しません。取得先のディレクトリーにもディレクトリーは作成しません。
指定したファイルまたはディレクトリーは,root権限で読み取りできる設定にしてください。読み取りできないファイルまたはディレクトリーの情報は取得できません。
- -h
DLMgetrasユーティリティーの形式を表示します。
- 注意事項
障害情報は,指定された収集情報出力先ディレクトリーに格納してから圧縮するため,情報収集する領域は余裕を持って見積もってください。
指定した収集情報出力先ディレクトリーがすでにある場合,上書きを確認するメッセージが表示されます。「y」を入力すると,既存のファイルはすべて上書きされます。「n」やそのほかのキーを入力すると,DLMgetrasユーティリティーは実行されないで終了します。
前回,障害情報を収集したときに作成したディレクトリーの名称を変更してからユーティリティーを実行するか,重複しないディレクトリー名を指定してユーティリティーを実行してください。
DLMgetrasユーティリティーを実行すると,/procディレクトリー下または/sysディレクトリー下のファイルのコピー処理でKAPL10034-Eのメッセージがgetras.logファイルに出力されることがあります。しかし,HDLMの動作に問題はありません。