Hitachi

Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Linux®用)


6.6.2 パラメ

〈この項の構成〉

(1) HDLMの動作環境を設定する場合

各設定のデフォルト値と推奨値を次の表に示します。setオペレーションで設定値を変更した場合,その値は直ちに有効になります。

表6‒2 各設定のデフォルト値と推奨値

項目名

デフォルト値

推奨値

ロードバランス

on

アルゴリズムは拡張最少I/O数

on

アルゴリズムの推奨値は運用環境によって異なります。

障害ログ採取レベル

3: Informationレベル以上の障害情報を採取

3: Informationレベル以上の障害情報を採取

障害ログファイルサイズ

9900(KB)

9900(KB)

障害ログファイル数

2

2

トレースレベル

0: トレースを出力しない

0: トレースを出力しない

トレースファイルサイズ

1000(KB)

1000(KB)

トレースファイル数

4

4

パスヘルスチェック

on

チェック間隔: 30分

on

チェック間隔の推奨値は運用環境によって異なります。

自動フェルバック

off

off

間欠障害監視

off

off

監査ログ採取

off

推奨値は運用環境によって異なります。

監査ログを採取したい場合「on」を設定してください。

監査ログのFacility

user

local0~7

ロードバランスの同一パス使用回数

32

推奨値は運用環境によって異なります。

拡張ロードバランスの同一パス使用回数(シーケンシャルI/O)

100

推奨値は運用環境によって異なります。

拡張ロードバランスの同一パス使用回数(ランダムI/O)

1

推奨値は運用環境によって異なります

理ストレージシステム情報の表示

off

推奨値は運用環境によって異なります。物理ストレージシステム情報を表示したい場合「on」を設定してください

-lb {on [-lbtype {rr|exrr|lio|exlio|lbk|exlbk}]|off}

ロードバランス機能を有効,または無効にします。

on:有効

off:無効

-lbtype {rr|exrr|lio|exlio|lbk|exlbk}

ロードバランスのアルゴリズムを選択します。

rr:ラウンドロビン

exrr:拡張ラウンドロビン

lio:最少I/O数

exlio:拡張最少I/O数

lbk:最少ブロック数

exlbk:拡張最少ブロック数

-lbtypeで設定したアルゴリズムは,-lb offを指定してロードバランス機能を無効にしても,記憶されています。そのため,再度ロードバランス機能を有効にし,アルゴリズムを指定しなかった場合,記憶されているアルゴリズムでロードバランスが実行されます。

-ellv 障害ログ採取レベル

障害ログとして採取する障害情報のレベルを設定します。

障害ログ採取レベルを設定できるログファイルは,HDLMマネージャのログ(dlmmgr[1-16].log)です。

障害ログ採取レベルの設定値とその説明を「表6‒3 障害ログ採取レベルの設定値」に示します。なお,障害が発生したときは,障害ログ採取レベルに「1」以上を選択してログを採取します。

表6‒3 障害ログ採取レベルの設定値

設定値

説明

0

障害ログを採取しません。

1

Errorレベル以上の障害情報を採取します。

2

Warningレベル以上の障害情報を採取します。

3

Informationレベル以上の障害情報を採取します。

4

Informationレベル(保守情報も含む)以上の障害情報を採取します。

設定値が大きいほど出力されるログの量が多くなります。ログの出力量が多い場合,古い障害ログファイルに上書きされるまでの時間が短くなります。

使用例
# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr set -ellv 1
KAPL01049-I オペレーションを開始します。オペレーション名 = set。よろしいですか? [y/n] : y
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = set, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
#
-elfs 障害ログファイルサイズ

障害ログファイル(dlmmgr[1-16].log)のサイズをキロバイト単位で設定します。100~2000000の値を指定します。HDLMマネージャのログには指定値が反映されます。障害ログファイル数の指定と合わせて,採取できる障害ログの合計サイズの最大値は32000000KB(約30GB)です。

すべてのログファイルが設定サイズに達すると,いちばん古いログファイルから順に新しいログ情報が上書きされます。

-elfn 障害ログファイル数

障害ログファイル(dlmmgr[1-16].log)の数を設定します。2~16の値を指定します。障害ログファイルサイズの指定と合わせて,採取できる障害ログの合計サイズの最大値は32000000KB(約30GB)です。

-systflv トレースレベル

トレースの出力レベルを設定します。トレースレベルを設定できるトレースファイルは,hdlmtr[1-64].logです。トレースレベルの設定値とその説明を「表6‒4 トレースレベルの設定値」に示します。なお,障害が発生したときは,トレースレベルに「1」以上を選択してログを採取します。

表6‒4 トレースレベルの設定値

設定値

説明

0

トレースを出力しません。

1

エラー情報だけ出力します。

2

プログラムの動作概略を出力します。

3

プログラムの動作詳細を出力します。

4

すべての情報を出力します。

設定値が大きいほど出力されるログの量が多くなります。ログの出力量が多い場合,古い障害ログファイルに上書きされるまでの時間が短くなります。

-systfs トレースファイルサイズ

トレースファイルのサイズをキロバイト単位で設定します。100~16000の値を指定します。トレースファイル数の指定と合わせて,採取できるトレースの合計サイズの最大値は1024000KBです。なお,設定されている値よりも小さい値を指定した場合,実行を確認するKAPL01097-Wのメッセージが表示されてトレースファイルはいったん削除されます。ファイルサイズを設定できるトレースファイルは,hdlmtr[1-64].logです。トレースファイルは固定長です。したがって,書き込まれるトレース情報が設定したファイルサイズに満たない場合でも,出力されるトレースファイル1つ当たりのファイルサイズは常に固定です。すべてのトレースファイルにトレースが書き込まれると,いちばん古いトレースファイルから順に新しいトレースが上書きされます。

-systfn トレースファイル数

トレースファイルの数を設定します。2~64の値を指定します。トレースファイルサイズの指定と合わせて,採取できるトレースの合計サイズの最大値は1024000KBです。なお,設定されている値よりも小さい値を指定した場合,実行を確認するKAPL01097-Wのメッセージが表示されてトレースファイルはいったん削除されます。ファイル数を設定できるトレースファイルは,hdlmtr[1-64].logです。

-pchk {on [-intvl チェック間隔]|off}

パスヘルスチェック機能を有効,または無効にします。

on:有効

off:無効

待機系ホストでは,I/Oが発行されないパスの障害を検出するために,パスヘルスチェック機能を有効にすることをお勧めします。「on」を指定した場合,パスヘルスチェックのチェック間隔を,後続パラメで指定します。チェック間隔の指定を省略した場合,チェック間隔は次のとおりになります。

  • これまでにチェック間隔を一度も指定していない場合

    30分間隔(デフォルトの設定)になります。

  • これまでにチェック間隔を指定している場合

    前回指定したチェック間隔になります。

パスヘルスチェックのチェック間隔を指定する後続パラメの形式を,次に示します。

-intvl チェック間隔

パスヘルスチェックのチェック間隔を,分単位で指定します。使用している環境に合わせて1~1440の値を指定します。チェック間隔を変更した場合,変更後のチェック間隔が直ちに有効になります。チェック間隔を短くした場合,前回のパスヘルスチェックの実行終了時から,すでに変更後のチェック間隔を経過しているときには,直ちにパスヘルスチェックが始まります。このパラメで設定したチェック間隔は,-pchk offを指定してパスヘルスチェック機能を無効にしても,記憶されています。そのため,再度パスヘルスチェック機能を有効にし,チェック間隔を指定しなかった場合,記憶されているチェック間隔でパスヘルスチェックが実行されます。

-afb {on [-intvl チェック間隔]|off}

障害パスの自動フェルバック機能を有効,または無効にします。

on:有効

off:無効

自動フェルバック機能を有効にすると,保守作業などのためにユーザが意識的に障害状態にしていたパスが,自動的に稼働状態になってしまうことがあります。また,ストレージやパスで間欠障害が発生した場合,パスの状態が,閉塞状態と稼働状態を繰り返すため,I/Oの性能が低下することがあります。

自動フェルバックの対象となるのは,障害が発生してKAPL08022-Eのメッセージが出力されたパス,およびHDLMマネージャの起動時に障害となっているパスです。間欠障害が発生したときのI/O性能の低下を防ぐため,自動フェルバックを有効にする場合は,間欠障害監視を有効にすることをお勧めします。間欠障害監視は,自動フェルバックが有効なときにだけ設定できます。自動フェルバックと間欠障害監視の設定の関係については,「表6‒5 自動フェルバックおよび間欠障害監視の設定状況と,実行できる操作の関係」を参照してください。

on」を指定した場合,パスの状態を確認するチェック間隔を後続パラメで指定します。チェック間隔の指定を省略した場合,チェック間隔は次のとおりになります。

  • これまでにチェック間隔を一度も指定していない場合

    1分間隔(デフォルトの設定)になります。

  • これまでにチェック間隔を指定している場合

    前回指定したチェック間隔になります。

パスの状態確認のチェック間隔を指定する後続パラメの形式を,次に示します。

-intvl チェック間隔

パスの状態確認の終了から,次回のパスの状態確認を開始するまでのチェック間隔を,分単位で指定します。1~1440の値を指定します。デフォルト値は「1」です。システムの運用方法に合わせて設定してください。

間欠障害監視の設定が「on」で障害発生回数が「2」以上の場合,次の条件が満たされている必要があります。

間欠障害の障害監視時間 >=
自動フェルバックのチェック間隔×間欠障害監視で指定する障害発生回数

この条件が満たされない場合はKAPL01080-Wエラーになります。エラーになった場合は,自動フェルバックのチェック間隔,間欠障害の監視時間,または間欠障害監視で指定する障害発生回数のどれかを変更してください。

障害発生回数に「1」を指定した場合,上記の条件を満たす必要はありません。

チェック間隔を変更した場合,変更後のチェック間隔が直ちに有効になります。チェック間隔を短くした場合,前回のパスの状態確認が終了したときから,すでに変更後のチェック間隔を経過しているときには,直ちにパスの状態確認が始まります。

このパラメで設定したチェック間隔は,-afb offを指定して自動フェルバック機能を無効にしても,記憶されています。そのため,再度自動フェルバック機能を有効にし,チェック間隔を指定しなかった場合,記憶されているチェック間隔でパスの状態確認が実行されます。

-iem {on [-intvl 障害監視時間] [-iemnum 障害発生回数]|off}

間欠障害監視を有効,または無効にします。

on:有効

off:無効

間欠障害監視は,自動フェルバックが「on」のときにだけ設定できます。間欠障害が発生したときのI/O性能の低下を防ぐため,自動フェルバックを有効にする場合は,間欠障害監視を有効にすることをお勧めします。「on」を指定した場合,障害監視時間および障害発生回数を,後続パラメで指定します。間欠障害の監視が開始されてから指定した時間が経過するまでの間に,指定した回数の障害が発生した場合に,該当するパスに間欠障害が発生していると見なします。間欠障害が発生していると見なされたパスは,自動フェルバックの対象外になります。間欠障害監視は,パスごとに実施されます。また,間欠障害監視は,自動フェルバックによってパスが障害から回復した時点から開始されます。

障害監視時間または障害発生回数の指定を省略した場合,それぞれの値は次のとおりになります。

  • これまでに障害監視時間または障害発生回数を一度も指定していない場合

    障害監視時間は30分,障害発生回数は3回になります。

  • これまでに障害監視時間または障害発生回数を指定している場合

    前回指定した値になります。

障害監視時間と障害発生回数の設定値は障害発生回数が「2」以上の場合,次の条件を満たしている必要があります。

間欠障害の障害監視時間 >=
自動フェルバックのチェック間隔×間欠障害監視で指定する障害発生回数

この条件が満たされない場合はKAPL01080-Wエラーになります。エラーになった場合は,自動フェルバックのチェック間隔,間欠障害の監視時間,または間欠障害監視で指定する障害発生回数のどれかを変更してください。

障害発生回数が「1」の場合,上記の条件を満たす必要はありません。

間欠障害の監視時間と障害の発生回数を指定する後続パラメの形式を,次に示します。

-intvl 障害監視時間

間欠障害の監視時間を分単位で指定します。1~1440の値を指定します。デフォルト値は「30」です。

間欠障害の監視中に障害監視時間を変更した場合,変更前までにカウントされた障害発生回数,および監視を開始してから経過した時間が0に初期化されます。そして,変更後の設定で監視が開始されます。間欠障害の監視時間外に障害監視時間を変更した場合,次に自動フェルバックが成功した時点から,変更後の障害監視時間が有効になります。監視時間外は障害発生回数はカウントされていないため,回数の変更はありません。

このパラメで設定した障害監視時間は,-iem offを指定して間欠障害監視を無効にしても記憶されています。そのため,再度間欠障害監視を有効にし,障害監視時間を指定しなかった場合,記憶されている障害監視時間で間欠障害監視が実行されます。

-iemnum 障害発生回数

障害の発生回数を指定します。1~99の値を指定します。デフォルト値は「3」です。

間欠障害の監視中に障害発生回数を変更した場合,変更前までにカウントされた障害発生回数,および監視を開始してから経過した時間が0に初期化されます。そして,変更後の設定で監視が開始されます。間欠障害の監視時間外に障害発生回数を変更した場合,次に自動フェルバックが成功した時点から変更後の障害発生回数が有効になります。監視時間外は障害発生回数はカウントされていないため,回数の変更はありません。

このパラメで設定した障害発生回数は,-iem offを指定して間欠障害監視を無効にしても,記憶されています。そのため,再度,間欠障害監視を有効にし,障害発生回数を指定しなかった場合,記憶されている障害発生回数で間欠障害監視が実行されます。

間欠障害の監視中にset -iem onオペレーションを実行した場合,障害監視時間または障害発生回数を変更していなくても,それまでにカウントされた障害発生回数,および監視を開始してから経過した時間が初期化されます。間欠障害監視は継続されます。

間欠障害監視を「on」に設定しているときに,自動フェルバックを「off」に設定すると,間欠障害監視は無効になります。ただし,view -sysオペレーションでHDLMの機能の設定情報を表示した場合,間欠障害監視(Intermittent Error Monitor)の設定は「on」と表示されます。再度自動フェルバックを「on」に設定すると,間欠障害監視が有効になります。

自動フェルバックおよび間欠障害監視について実行できる操作は,それらの機能の設定状況に依存します。自動フェルバックおよび間欠障害監視の設定状況と,それらの機能について実行できる操作の関係を,次の表に示します。

表6‒5 自動フェルバックおよび間欠障害監視の設定状況と,実行できる操作の関係

設定状況

実行できる操作

操作の結果

AFB

IEM

on

on

AFBを「on」にする

AFBとIEMの動作には変化なし

AFBの設定値を変更する

AFBは変更後の設定で動作する※1

AFBを「off」にする

  • AFBおよびIEMが無効になる

  • カウントされた障害発生回数,監視経過時間,および自動フェルバック対象外の情報が初期化される

IEMを「on」にする

  • 間欠障害監視中のパスは,カウントされた障害発生回数と監視経過時間が「0」に初期化され,改めて間欠障害監視が開始される

  • 間欠障害監視時間外のパスは,変化なし

IEMの設定値を変更する

  • 間欠障害監視中のパスは,カウントされた障害発生回数と監視経過時間が「0」に初期化され,変更後の監視条件に従って,改めて間欠障害監視が開始される※1

  • 間欠障害監視時間外のパスは障害発生後,自動フェルバックによって回復したときから設定値が有効となる

IEMを「off」にする

  • IEMが無効になる

  • カウントされた障害発生回数,監視経過時間,および自動フェルバック対象外の情報が初期化される

off

AFBを「on」にする

AFBとIEMの動作には変化なし

AFBの設定値を変更する

AFBは変更後の設定で動作する

AFBを「off」にする

AFBが無効になる

IEMを「on」にする

IEMが有効になる※1

off

on※2

AFBを「on」にする

AFBおよびIEMが有効になる※1

AFBを「off」にする

AFBとIEMの動作には変化なし

off

AFBを「on」にする

AFBが有効になる

AFBを「off」にする

AFBとIEMの動作には変化なし

(凡例)

AFB:自動フェルバック

IEM:間欠障害監視

注※1

自動フェルバックのチェック間隔の設定値と間欠障害監視の設定値の条件を満たさない場合,KAPL01080-Wエラーになります。KAPL01080-Wエラーとなった場合は間欠障害監視状態に変化はありません。

注※2

自動フェルバックの設定が「off」なので,間欠障害監視は無効です。

使用例

間欠障害監視を有効にする場合

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr set -iem on -intvl 20 -iemnum 2
KAPL01049-I オペレーションを開始します。オペレーション名 = set。よろしいですか? [y/n] : y
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = set, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
# 
-lic

ライセンスを更新する場合に指定します。ライセンスは,ライセンスキーまたはライセンスキーファイルで提供されます。ライセンスキーファイルは,ライセンスを格納したファイルです。

ライセンスキーファイルが提供されている場合

ライセンスキーファイルを,/var/tmp直下に「hdlm_license」という名称で格納してから,set -licオペレーションを実行します。ライセンスキーファイルに記述されているライセンスキーの種別に応じて,ライセンスキーが登録された旨のメッセージが出力されます。一時または非常ライセンスの場合は,期限満了日も表示されます(KAPL01071-I,KAPL01072-I)。

ライセンスキーが提供されている場合

set -licオペレーションを実行すると,ユーザにライセンスキーの入力を求めるKAPL01068-Iのメッセージが出力されます。それに対して,ライセンスキーを入力します。入力したライセンスキーの種別に応じて,ライセンスキーが登録された旨のメッセージが表示されます。一時または非常ライセンスの場合は,期限満了日も表示されます(KAPL01071-I,KAPL01072-I)。

ライセンスキーの種別を次の表に示します。

表6‒6 ライセンスキー種別

種類

説明

永久ライセンスキー

永久的な製品の使用を可能とするためのライセンスキーです。

一時ライセンスキー

ユーザが製品の評価などを行う場合に使用するライセンスキーです。期間には,「120」(120日間)が,インストール時に設定されます。一時ライセンスキーは再利用できません。

非常ライセンスキー

永久ライセンスキー発行が間に合わない場合などに,一時的に使用するライセンスキーです。期間には「30」(30日間)が,インストール時に設定されます。非常ライセンスキーは再利用できません。

注※

一時ライセンスキーは,setオペレーションでインストールできません。

使用例1

ライセンスキーを更新する場合(ライセンスキーファイルがあるとき)

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr set -lic
KAPL01049-I オペレーションを開始します。オペレーション名 = set。よろしいですか? [y/n] : y
KAPL01071-I 永久ライセンスがインストールされました。
#
使用例2

ライセンスキーを更新する場合(ライセンスキーファイルがないとき)

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr set -lic
KAPL01049-I オペレーションを開始します。オペレーション名 = set。よろしいですか? [y/n] : y
KAPL01083-I ライセンスキーファイルがありません。ファイル名 = /var/tmp/hdlm_license
KAPL01068-I ライセンスキーを入力して下さい:*************
KAPL01071-I 永久ライセンスがインストールされました。
#
-audlog {on [-audlv 監査ログ採取レベル] [-category [[ss] [a] [ca]|all]]|off}

監査ログの採取を指定します。

on:採取する

off:採取しない

-audlv 監査ログ採取レベル

監査ログとして採取する重要度(Severity)のレベルを設定します。設定値を次の表に示します。デフォルトの設定値は「6」です。

表6‒7 監査ログ採取レベルの設定値

設定値(重要度)

説明

0

監査ログを採取しません。

1

2

Criticalレベルの監査ログを採取します。

3

Critical,およびErrorレベルの監査ログを採取します。

4

Critical,Error,およびWarningレベルの監査ログを採取します。

5

6

Critical,Error,Warning ,およびInformationalレベルの監査ログを採取します。

7

-category [[ss] [a] [ca]|all]

監査ログとして採取する種別を設定します。設定値を次の表に示します。デフォルトの設定値は「all」です。-categoryを指定して設定値を省略した場合は「all」が指定されたものと見なされます。

表6‒8 監査ログ種別の設定値

設定値

説明

ss

StartStopの監査ログ事象を採取します。

a

Authenticationの監査ログ事象を採取します。

ca

ConfigurationAccessの監査ログ事象を採取します。

all

StartStop,Authentication,およびConfigurationAccessの監査ログ事象を採取します。

-audfac Facility値

監査ログのFacilityを指定します。

設定値を次の表に示します。デフォルトの設定値は「user」です。

表6‒9 監査ログのFacilityの設定値

設定値

syslogの設定ファイルでの対応するFacility値

userまたは1

user

local0または16

local0

local1または17

local1

local2または18

local2

local3または19

local3

local4または20

local4

local5または21

local5

local6または22

local6

local7または23

local7

-lbpathusetimes 同一パス使用回数

ロードバランスのアルゴリズムに,ラウンドロビン(rr),最少I/O数(lio),または最少ブロック数(lbk)を適用する場合,I/Oに同一のパスを使用する回数を指定します。

10進数で0~999999の値を指定できます。デフォルトの設定値は「32」です。 0を指定すると,ロードバランス機能を無効にした場合と同じです。

-expathusetimes 同一パス使用回数

ロードバランスのアルゴリズムに,拡張ラウンドロビン(exrr),拡張最少I/O数(exlio),または拡張最少ブロック数(exlbk)を適用する場合,シーケンシャルI/Oに同一のパスを使用する回数を指定します。

10進数で0~999999の値を指定できます。デフォルトの設定値は「100」です。 0を指定すると,シーケンシャルI/Oが続く間は同一パスを使い続けます。

-exrndpathusetimes 同一パス使用回数

ロードバランスのアルゴリズムに,拡張ラウンドロビン(exrr),拡張最少I/O数(exlio),または拡張最少ブロック数(exlbk)を適用する場合,ランダムI/Oに同一のパスを使用する回数を指定します。

10進数で0~999999の値を指定できます。デフォルトの設定値は「1」です。 0を指定すると,ランダムI/Oが続く間は同一パスを使い続けます

-pstv {on|off}

物理ストレージシステム情報の表示機能を有効,または無効にします。デフォルト値は「off」です。

on:有効

off:無効

物理ストレージシステム情報の表示機能を有効にすると,物理ストレージシステムの情報が表示されます。物理ストレージシステム情報の表示機能を無効にすると,OSに認識されているストレージシステムの情報が表示されます。仮想化されているストレージシステムは仮想情報が表示され,仮想化されていないストレージシステムは物理情報が表示されます。

物理ストレージシステム情報の表示機能の有効/無効によって,viewオペレーションの表示結果が異なります。表示結果が異なる表示項目を次の表に示します。

表6‒10 -pstvパラメの指定によってviewオペレーションの表示結果が異なる表示項目

オペレーション

表示項目

view -path

DskName

iLU

ChaPort(CP)

view -lu

Product

SerialNumber(S/N)

iLU

ChaPort

view -drv

LDEV

-s

コマンド実行の確認メッセージを表示しないで実行します。シェルスクリプトやバッチファイルでコマンドを実行する場合など,確認メッセージへの入力を省略したいときに指定します。

(2) setオペレーションの形式を表示する場合

-help

setオペレーションの形式が表示されます。

使用例

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr set -help
set:
  Format
    dlnkmgr set { -lb on [ -lbtype { rr | exrr | lio | exlio | lbk | exlbk } ]
                | -lbtype { rr | exrr | lio | exlio | lbk | exlbk | sys } -lu -pathid パス管理PATH_ID ]
                | -lb off
                | -lb off -lu -pathid パス管理PATH_ID 
                | -ellv ElogLevel
                | -elfs ElogFileSize
                | -elfn Number-Of-ElogFiles
                | -systflv TraceLevel
                | -systfs TraceFileSize
                | -systfn Number-Of-TraceFiles
                | -pchk on [ -intvl Interval-Time ]
                | -pchk off
                | -afb  on [ -intvl Interval-Time ]
                | -afb  off
                | -iem  on
                        [ -intvl Error-Monitor-Interval ]
                        [ -iemnum Number-Of-Times ]
                | -iem  off
                | -lic
                | -audlog on
                          [ -audlv AudlogLevel ]
                          [ -category Category-Value ]
                | -audlog off
                | -audfac { Facility-Name | Facility-Number }
                | -lbpathusetimes Number-Of-PathUseTimes
                | -expathusetimes Number-Of-ExPathUseTimes
                | -exrndpathusetimes Number-Of-ExRndPathUseTimes
                | -pstv { on | off }
                }
                [-s]
  Valid value
    ElogLevel                   { 0 | 1 | 2 | 3 | 4 } (Default Value 3)
    ElogFileSize                { 100 - 2000000 }(KB) (Default Value 9900)
    Number-Of-ElogFiles         { 2 - 16 }(Files)     (Default Value 2)
    TraceLevel                  { 0 | 1 | 2 | 3 | 4 } (Default Value 0)
    TraceFileSize               { 100 - 16000 }(KB)   (Default Value 1000)
    Number-Of-TraceFiles        { 2 - 64 }(Files)     (Default Value 4)
    Interval-Time               { 1 - 1440 }(Minute)  (Default Value 30)
      (pchk)
    Interval-Time               { 1 - 1440 }(Minute)  (Default Value 1)
      (afb)
    Error-Monitor-Interval      { 1 - 1440 }(Minute)  (Default Value 30)
    Number-Of-Times             { 1 - 99 }(Times)     (Default Value 3)
    AudlogLevel                 { 0 - 7 }             (Default Value 6)
    Category-Value              { [ss] [a] [ca] |
                                                all } (Default Value all)
    Facility-Name               { user |
                                  local0 - local7 }   (Default Value user)
    Facility-Number             { 1 | 16 - 23 }       (Default Value 1)
    Number-Of-PathUseTimes      { 0 - 999999 }(Times) (Default Value 32)
    Number-Of-ExPathUseTimes    { 0 - 999999 }(Times) (Default Value 100)
    Number-Of-ExRndPathUseTimes { 0 - 999999 }(Times) (Default Value 1)
    AutoPATH_ID                 { 000000 - 999999 }(Decimal) 
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = set, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
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