7.6.2 パラメーター
- -r {on | off}
LUN RESETオプションを有効,または無効にします。
on:有効
off:無効
デフォルトは「on」です。
次のどれかに該当する場合,onに設定してください。
GPFSを使用する。
次のOSのどれかを使用している。
AIX 7.2 TL00 SP5 以降
AIX 7.2 TL01 SP3,SP4
AIX 7.2 TL02 SP0,SP1,SP2
上記のうち1だけに該当する場合は,このパラメーターの設定を変更してもhdiskの再構成およびホストの再起動は不要です。2に該当する場合でhdiskデバイス構成済みの場合は,設定変更後にhdiskデバイスの再構成またはホストの再起動を行ってください。
- -i {on | off}
Online(E)状態のパスに対し,I/Oアクセスを抑止するパラメーターです。
on:I/Oアクセスを抑止します。
off:I/Oアクセスの抑止を解除します。
デフォルトは「off」です。
LVMミラー構成などで障害を検出した場合,Online(E)状態のパスに対しI/Oアクセスが続くと,障害を検出し続けてしまいます。このパラメーターをonに設定すると,障害対策をするまでI/Oアクセスを抑止するので,障害対策に掛かる時間を短縮できます。
このパラメーターの設定を変更しても,hdiskの再構成およびホストの再起動は不要です。
- 注意事項
このパラメーターをonに設定すると,Online(E)状態のパスへのI/Oアクセスが抑止されるため,I/O成功によってOnline状態へ自動的に遷移しません。パスの回復にはonlineコマンドか自動フェールバック機能を使用してください。
- -v {on | off}
NPIVオプションを有効,または無効にします。
on:有効
off:無効
デフォルトは「off」です。
バーチャルI/OサーバーのNPIV機能を使って,仮想HBAを適用するクライアント区画でHDLMを使用する場合は,onに設定する必要があります。詳細については,「3.4.3 バーチャルI/Oサーバーについての注意事項」を参照してください。
- -j {on | off}
OSエラーログへHDLMのメッセージを出力するかどうかを設定します。
on:出力する
off:出力しない
デフォルトは「off」です。
このパラメーターの設定を変更しても,hdiskの再構成およびホストの再起動は不要です。
OSエラーログには,パス障害時およびパス回復時にHDLMのメッセージが出力されます。OSエラーログのラベルでパス障害またはパス回復の区別ができます。
パス障害のラベル:HDLM_PATH_FAIL
パス回復のラベル:HDLM_PATH_RECOV
パス回復のラベルは,Offline(E)またはOnline(E)のパスがonlineオペレーションまたは自動フェールバックによってOnlineとなった場合に出力されます。
必要に応じてOSエラーログの推奨される処置に従って対処してください。また,OSエラーログの詳細データにはメンテナンス情報が含まれます。
- パス障害ラベルの場合,詳細データには次の情報が含まれています。
空白で区切った1番目の情報は,障害が発生したパスのOSPathID(16進数)を示しています。
空白で区切った6番目の情報は,パス障害の原因となったOSエラーコード(16進数)を示しています。
- パス回復ラベルの場合,詳細データには次の情報が含まれています。
空白で区切った1番目の情報は,回復したパスのOSPathID(16進数)を示しています。
同時に障害ログファイル(HDLMマネージャーのログ)にメッセージが出力されている場合は,そのメッセージの内容も確認してください。
AIX 7.2 TL00環境でHDLMが出力するパス障害時のOSエラーログの出力例を次に示します。この出力例の場合,詳細データの空白で区切った1 番目の情報が"0001"となっていることから,OSPathIDが1であることを示し,空白で区切った6番目の情報が"0005"となっていることから,OSエラーコード5(EIO)が発生したことを示しています。
ラベル: HDLM_PATH_FAIL ID: 37269DDB 日付/時刻: WWW MMM dd hh:mm:ss TTT yyyy 順序番号: 3005 マシン ID: 00F8782C4C00 ノード ID: natu クラス: U タイプ: INFO WPAR: Global リソース名: hdisk8 リソース・クラス: disk リソース・タイプ: Hitachi ロケーション: U78AA.001.WZSJPKR-P1-C4-T1-W50060E801082EEA0-L5C000000000000 説明 HDLM detected a path failure. 考えられる原因 HDLM detected a path failure. 障害の原因 A physical or logical error occurred in the path. 推奨される処置 Check the path in which the error was detected. 詳細データ Driver Information. 0001 8000 0017 0000 000A 0005 000B 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000 00
- -s
ユーティリティーを実行するときに確認メッセージを表示しません。
- -o
現在の設定情報を表示します。
- -h
dlmodmsetユーティリティーの形式を表示します。
使用例
- LUN RESETオプションを有効にする場合
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -r on KAPL10805-I The setup of the HDLM execution environment ODM will be changed. Lun Reset = on. Is this OK? [y/n]:y KAPL10800-I The dlmodmset utility completed normally.
- 現在の設定情報を表示する場合
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -o Lun Reset : on Online(E) IO Block : on NPIV Option : off OS Error Log Output : off KAPL10800-I The dlmodmset utility completed normally.
- ヘルプを表示する場合
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -h Usage : dlmodmset {{-r {on | off} | -i {on | off} | -v {on | off} | -j {on | off} } [ -s ] | -o | -h }