7.3.2 パラメーター
- -a Attribute=Value
設定する属性をAttributeに,属性値をValueに指定します。「Attribute=Value」の対を複数指定する場合は,全体を「"」(引用符)で囲み,対の間にはスペースを入れてください。
設定できる属性と設定値を次の表に示します。
表7‒3 dlmchpdattrで設定できる属性と設定値 dlmchpdattrで設定できる属性
設定値
reserve_policy
使用するリザーブポリシーを指定します。
no_reserve:リザーブの要求を無視し,LU をリザーブしません。
PR_exclusive:リザーブとしてパーシステントリザーブ(排他ホスト方式)を使用します。
PR_shared:リザーブとしてパーシステントリザーブ(共用ホスト方式)を使用します。
デフォルトは「PR_exclusive」です。
max_transfer
ディスクに対する最大転送サイズを指定します。
指定範囲は,HTC_ODMまたはXP_ODMのPdAt ODMの規則に従ってください。
queue_depth
ディスク上のキューに保持できるリクエスト数を指定します。
指定範囲は,HTC_ODMまたはXP_ODMのPdAt ODMの規則に従ってください。
rw_timeout
読み取り/書き込みのタイムアウト値を指定します。指定範囲は,HTC_ODMまたはXP_ODMのPdAt ODMの規則に従ってください。
phchk_type
パスヘルスチェックの動作環境を指定します。
all:HDLMデバイスの使用状態に関係なく,すべてのOnlineパスに対してパスヘルスチェックを実施します。
opened_only:ボリュームグループが活動化しているなど,設定されたデバイスが使用中の場合,パスヘルスチェックの対象とします。設定されたデバイスが使用中でない場合は,パスヘルスチェックを実施せずに正常なパスとしてカウントされます。
デフォルトは「all」です。
- -u { HTC | XP }
変更するODMを指定します。
HTC:HTC_ODMを変更する場合に指定します。
XP:XP_ODMを変更する場合に指定します。
このパラメーターを省略した場合は,HTC_ODM,XP_ODMの両方に変更が反映されます。
-uにどちらのODMを指定しても,-aパラメーターのAttributeにphchk_type属性を指定した場合は,すべてのデバイスに設定の変更が反映されます。
- -A
変更後の設定値を反映するために必要なhdiskの再構成を,自動で実行します。このパラメーターを省略した場合は,hdiskの再構成を手動で実行する必要があります。
- -s
ユーティリティーを実行するときに確認メッセージを表示しません。
- -o
現在のデフォルト値を表示します。
- -h
dlmchpdattrユーティリティーの形式を表示します。
注意事項
dlmchpdattrユーティリティーを実行する前に,HDLM管理対象のデバイスにアクセスするすべてのアプリケーションのプロセスを終了してください。
dlmchpdattrユーティリティーを実行する前に,パスに障害が発生していないことを確認してください。障害が発生していると,dlmchpdattrユーティリティーがエラー終了するおそれがあります。
dlmchpdattrユーティリティーの実行を[Ctrl]+[C]で中断した場合,中断したタイミングによってはKAPL10571-Iメッセージが出力されることがあります。この場合,設定変更が正しく完了していないため,再度同じ内容のパラメーターを指定してdlmchpdattrユーティリティーを実行してください。設定を元に戻す場合は,上記の設定変更が正しく完了したあとに,元の設定内容のパラメーターを指定してdlmchpdattrユーティリティーを実行してください。
HDLMをアンインストールした場合,reserve_policy属性とphchk_type属性の設定値はそれぞれ次のようになります。
reserve_policy属性:
設定値はデフォルト値に変更されます。
phchk_type属性:
設定値は削除されます。
このため,HDLMをアンインストール後に再度インストールする場合,reserve_policy属性とphchk_type属性は,設定値の再設定が必要です。
使用例
- hdiskのリザーブポリシーのデフォルト値を「no_reserve」に変更する場合
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmchpdattr -a reserve_policy=no_reserve KAPL10579-I The HDLM default values will be changed. Is this OK? [y/n]:y KAPL10571-I The dlmchpdattr utility completed successfully.
- hdiskのリザーブポリシーのデフォルト値を「no_reserve」に変更し, かつディスク上のキューに保持できるリクエスト数のデフォルト値を「4」に同時に変更する場合
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmchpdattr -a "reserve_policy=no_reserve queue_depth=4" KAPL10579-I The HDLM default values will be changed. Is this OK? [y/n]:y KAPL10571-I The dlmchpdattr utility completed successfully.
- 現在設定されているhdiskのリザーブポリシーのデフォルト値を表示する場合
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmchpdattr -o uniquetype = disk/fcp/Hitachi reserve_policy : no_reserve KAPL10571-I The dlmchpdattr utility completed successfully.
- ヘルプを表示する場合
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmchpdattr -h Usage : dlmchpdattr {-a Attribute=Value [Attribute=Value ...] [-u { HTC | XP }] [-A] [-s] | -o | -h} Attributes reserve_policy={ PR_exclusive | PR_shared | no_reserve } max_transfer=Numeric queue_depth=Numeric rw_timeout=Numeric phchk_type={ all | opened_only }