4.5.6 ファイバーチャネルスイッチの交換
LUに対して複数の稼働状態のパスがある場合,交換するファイバーチャネルスイッチを経由するパスだけを閉塞状態にして,そのほかのファイバーチャネルスイッチを使用してアクセスを続けることで,アプリケーションを運用したままファイバーチャネルスイッチを交換できます。
ファイバーチャネルスイッチの交換手順を次に示します。
- 注意事項
次に示す手順で交換できるのは,ファイバーチャネルスイッチだけです。
次のコマンドを実行して,交換しようとしているファイバーチャネルスイッチを経由するパス(ファイバーチャネルスイッチが接続しているHBAを経由するパス)に対応するfscsi番号を検索します。
# lsdev -C | grep fscsi
実行結果の例を次に示します。
fscsi0 使用可能 1H-08-02 FC SCSI I/O コントローラー・プロトコル・デバイス fscsi1 使用可能 11-08-02 FC SCSI I/O コントローラー・プロトコル・デバイス
上記の実行結果の2行目を例にすると,「11-08-02」の「11」がバス番号,「08」がHBAアダプター番号を表します。ファイバーチャネルスイッチがこのHBAと接続している場合,対応するfscsi番号は「1」となります。
HDLM動作ODM設定ユーティリティー(dlmodmset)を実行して,NPIVオプションの設定を確認します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -o
実行結果の例を次に示します。
Lun Reset : off Online(E) IO Block : on NPIV Option : off OS Error Log Output : off
「NPIV Option」の行を確認してください。
交換するファイバーチャネルスイッチを経由するパスをOffline(C)状態にします。
手順2で確認したdlmodmsetユーティリティーのNPIVオプションの内容に応じて,次のコマンドを実行します。
NPIVオプションが「off」の場合
HBAアダプター番号とバス番号を指定して,次のコマンドを実行します。この実行例は,HBAアダプター番号「08」,バス番号「11」のHBAを経由するパスをOffline(C)状態にする場合の例です。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr offline -hba 08.11
NPIVオプションが「on」の場合
手順1で検索したfscsi番号を使用して,次のコマンドを実行します。この実行例は,fscsi番号「1」(fscsi1)を経由するパスをOffline(C)状態にする場合の例です。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr offline -hba 00.01
次のコマンドを実行して,Offline(C)状態のパスを一括して HDLM 管理対象から削除します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr delete -path
次のコマンドを実行して,親デバイス名を求めます。
# lsdev -C -l fscsin -F parent
交換するファイバーチャネルスイッチに関連するHBAのデバイスを削除します。
# rmdev -dl fscsin -R
ファイバーチャネルスイッチを交換します。
次のコマンドを実行して,HBAのデバイスを再構成します。
# cfgmgr -l fcsn
fcsnは,手順5で取得した親デバイス名です。
nはfcsデバイスのインスタンス番号です。
次に示すコマンドを実行して,パス情報を確認します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path
パス情報の詳細については,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。