Hitachi

 Hitachi Dynamic Link Manager EX ユーザーズガイド(AIX用)


2.2 システム構成

HDLMは,SCSIドライバを使用して,ホストとストレージシステムを結ぶ経路を制御します。ホストとストレージシステムは,SANなどを使用してファイバケーブルで接続します。ホスト側のケーブルの接続口はホストバスアダプタ(HBA),ストレージシステム側のケーブルの接続口はチャネルアダプタ(CHA)のポート(P)です。

ストレージシステムには,ホストからの入出力対象になる論理ユニット(LU)があります。LU内の領域をDevと呼びます。ホストとLU内のDevを結ぶ経路をパスと呼びます。

HDLMは,パスにIDを割り当てて管理します。このIDをパス管理PATH_IDと呼びます。また,パスを管理対象物と呼ぶこともあります。AIXがパスに割り当てるIDを,OS管理パスIDと呼びます。OS管理パスIDは,AIXコマンドのlspathを実行して表示できます。また,HDLMでは,HDLMコマンドのviewオペレーションに-luパラメまたは-drvパラメを指定して実行すると,パス管理PATH_IDに対応するOS管理パスIDを表示できます。HDLMコマンドのviewオペレーションの詳細については,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。

HDLMのシステム構成を次の図に示します。

図2‒1 HDLMのシステム構成
[図データ]

HDLMのシステム構成要素を次の表に示します。

表2‒1 HDLMのシステム構成要素

構成要素

説明

HBA

ホストバスアダプタです。ホスト側のケーブルの接続口です。

SAN

ホストとストレージシステムがデータ転送に使用する,専用のネットワークです。

CHA

チャネルアダプタです。

P

CHAのポートです。ストレージシステム側のケーブルの接続口です。

LU

論理ユニット(ストレージシステム側で定義した,論理的なボリューム)です。ホストからの入出力対象となります。

Dev

LU内の領域です。

パス

ホストとLU内のDevを結ぶ経路です。