Replication Manager Application Agent CLI リファレンスガイド

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2.3.2 drmfscat(ファイルシステムのバックアップ情報を表示する)

書式
drmfscat { マウントポイントディレクトリー名 | マウントポイントディレクトリー一括定義ファイル名 }
         [ -target ディレクトリー名 | -f 一括定義ファイル名 ]
         [ -device デバイスファイル名 ][ -l ][ -v ]
         [ -backup_id バックアップID ][ -hostname ホスト名 ]
         [ -comment バックアップコメント]
説明

ファイルシステムに対して実行されたバックアップ情報を表示します。複数のファイルシステムのバックアップ情報も表示できます。表示する項目を次の表に示します。

表2-8 drmfscatコマンドの表示項目

表示項目 意味
INSTANCE マウントポイントディレクトリー名
BACKUP-COMMENT バックアップコメント
BACKUP-ID バックアップID
BACKUP-MODE バックアップモード
(COLD,ONLINEまたはVSS)
INSTANCE マウントポイントディレクトリー名
ORIGINAL-ID drmfsbackupコマンドで取得した本来のバックアップID
START-TIME スナップショットバックアップ開始時刻
END-TIME スナップショットバックアップ終了時刻
HOSTNAME スナップショットバックアップを実行したサーバー名
T オブジェクトタイプ
(ファイルを表す「F」が表示されます)
FILE ファイル名
FS マウントポイントディレクトリー名
FSTYPE ファイルシステムタイプ
(NTFS)
DG -」が表示されます。
LVM-DEVICE 論理デバイスファイル名(論理ボリュームマネージャー導入環境の場合)または「GUID」(論理ボリュームマネージャーを導入していない環境の場合)
DEVICE※1 物理デバイスファイル名(RAWデバイスファイル名)またはHarddisk<n>(n:整数)
COPY-GROUP コピーグループ名
(RAID Managerボリュームグループ名,デバイス名)
PORT# サーバーホスト側のポート名称
TID# サーバーホスト側のターゲットID
LUN# サーバーホスト側の論理ユニット番号
MU# ペア識別子
LDEV# RAID装置内での論理デバイス番号
P/S 正ボリュームか副ボリュームかを識別する文字
P:ペアボリュームの正ボリュームを示す場合
S:ペアボリュームの副ボリュームを示す場合
SERIAL# RAID装置のシリアル番号
VIRTUAL-SERVERNAME※2 仮想サーバー名(環境変数DRM_HOSTNAMEの値)
DB-PATH※2 バックアップカタログ格納ディレクトリー名
CATALOG-UPDATE-TIME※2 バックアップカタログ作成時刻
BACKUP-COMMENT バックアップコメント

注※1
-deviceオプションを指定してコマンドを実行した場合,Tの次に表示されます。

注※2
-vオプションを指定してコマンドを実行した場合,表示されます。

表示できない項目がある場合,その項目欄には「-」が表示されます。すべての項目が表示できない場合,エラーメッセージが表示されます。

各項目は,空白文字で区切られて表示されます。

引数

マウントポイントディレクトリー名

バックアップ情報を表示したいファイルシステムのドライブ文字またはドライブ文字から始まる絶対パスを指定します。パスの末尾に「\」を指定しないでください。

マウントポイントディレクトリー一括定義ファイル名

バックアップ情報を表示したいファイルシステムのマウントポイントディレクトリーの一覧を記述した定義ファイルのファイル名を指定します。マウントポイントディレクトリー一括定義ファイル名を指定する場合,ファイル名だけを指定してください。マウントポイントディレクトリー一括定義ファイルの格納先と記述例を次に示します。

ファイルの格納先
<Application Agentのインストール先>\DRM\conf\fs

ファイルの記述例
D:
E:
F:\MNT

マウントポイントディレクトリー名は次の条件に従って指定する必要があります。

-target ディレクトリー名

マウントポイントディレクトリー名で指定したバックアップ情報をファイルシステム単位に表示する場合に指定します。ディレクトリー名は,マウントポイントディレクトリー名,ドライブ文字,またはボリュームマウントポイント名を表します。ディレクトリー名は,マウントポイントディレクトリー名で指定したバックアップカタログに存在する必要があります。バックアップカタログにないディレクトリー名を指定した場合,そのディレクトリーのバックアップ情報は表示されません。

ディレクトリー名は,絶対パスで指定してください。複数のファイルやディレクトリーの情報を表示するときは,ディレクトリー名をコンマで区切って指定します。指定する個々のディレクトリー名は,drmfsbackupコマンドで実行したパスと完全に一致させてください。ディレクトリー名のパスが完全に一致しない場合,正しいバックアップ情報が表示されません。ディレクトリー名の末尾に「\」を指定しないでください。

このオプションおよび-fオプションの両方を省略した場合は,マウントポイントディレクトリー名で指定したファイルシステムの情報を表示します。

-f 一括定義ファイル名

マウントポイントディレクトリー名で指定したファイルシステム内のファイルまたはディレクトリー単位にバックアップ情報を表示する場合に指定します。情報を表示するマウントポイントディレクトリー名,ドライブ文字,またはボリュームマウントポイント名の絶対パスの一覧を記述した一括定義ファイルをあらかじめ作成しておきます。一括定義ファイル名を指定することで,情報を表示するマウントポイントディレクトリー名,ドライブ文字,またはボリュームマウントポイント名を一度に指定できます。一括定義ファイル名は絶対パスで指定します。指定する個々のファイル名またはディレクトリー名は,drmfsbackupコマンドで実行したパスと完全に一致させてください。ファイル名またはディレクトリー名のパスが完全に一致しない場合,正しいバックアップ情報が表示されません。

一括定義ファイルのマウントポイントディレクトリー名は次の条件に従って指定する必要があります。

このオプションおよび-targetオプションの両方を省略した場合は,マウントポイントディレクトリー名で指定したファイルシステム情報を表示します。

-device デバイスファイル名

特定のデバイスファイル名に関連するファイルシステム情報,物理ディスク情報,論理ボリューム構成情報だけを表示する場合に指定します。

-l

表示形式をロング形式にする場合に指定します。

-v

表示対象のバックアップカタログに関する情報を表示する場合に指定します。次の情報を表示します。

-backup_id バックアップID

特定のバックアップIDのバックアップ情報だけを表示する場合に指定します。バックアップIDとは,バックアップデータを一意に識別するためのIDで,バックアップ時に,バックアップカタログに登録されます。なお,指定できるバックアップIDの値は0000000001~4294967295 です。先頭の0は省略しないでください。

-hostname ホスト名

特定のホストに関連するバックアップ情報だけを表示する場合に指定します。

-comment バックアップコメント

特定のバックアップコメントの情報だけを表示する場合に指定します。

バックアップコメントは大文字と小文字を区別します。

バックアップコメントはワイルドカード(*)が指定できます。前方一致(XYZ*のように,先頭は検索したい文字で,末尾に任意の文字を指定する)だけ指定できます。ワイルドカード,記号,または半角スペースを指定する場合はバックアップコメントを引用符(")で囲んで指定します。記号を引用符(")で囲まない場合は,特殊記号と認識しバックアップコメントの文字列として正しく解釈できません。「-comment "*"」と指定した場合は,すべてのバックアップカタログを表示します。すべてのバックアップカタログを表示した場合,バックアップコメントが登録されていないバックアップカタログには,「-」を表示します。

「-comment ""」のように,-commentオプションのあとに引用符2つを指定した場合は,バックアップデータはありません,というメッセージを表示します。

注意事項

-targetオプション,または-fオプションによって空白を含んだファイル名またはディレクトリー名をコマンドラインのオプションとして指定する場合,指定されるパス名は,引用符(")で囲む必要があります。

ただし,一括定義ファイル内で対象のファイル名またはディレクトリー名を記述する場合は,指定するパス名を引用符(")で囲む必要はありません。

戻り値

0:正常終了した場合

0以外:エラーが発生した場合

使用例