バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合,drmsqlinitコマンドを実行して,SQL Serverの情報を登録するデータベース構成定義ファイルを作成します。
SQL Serverの情報を登録するには:
- drmsqlinitコマンドを,SQL Serverのインスタンス名を引数に指定して,実行します。SQL Server既定のインスタンスの場合は,"DEFAULT"と指定します。
PROMPT> drmsqlinit <インスタンス名>
- 出力されるメッセージに従って,次の項目を登録します。
- VDIメタファイル格納ディレクトリー(任意)
- VDI生成タイムアウト時間(必須)
ここでは,最大の3,600秒を設定してください。この値は,ファイル作成後,手順5でバックアップ時間の実測値を目安に変更します。
- UNDOログファイル格納ディレクトリー(任意)
- トランザクションログバックアップファイル格納ディレクトリー(任意)
登録する項目の詳細は,マニュアル「Hitachi Command Suite Replication Manager Application Agent CLI リファレンスガイド」のdrmsqlinitコマンドの説明を参照してください。
- SQL Serverデータベース構成定義ファイル(<インスタンス名>.dat)が作成されたことを確認してください。
SQL Serverデータベース構成定義ファイルは次の場所に作成されます。
<Application Agentのインストール先>\DRM\conf\MSSQL\<インスタンス名>.dat
- 登録した内容を確認します。
登録した内容を確認するには,drmsqlinitコマンドに-vオプションを指定して実行します。
PROMPT> drmsqlinit -v <インスタンス名>
- バックアップに掛かる時間(VDIの静止化時間)を測定し,VDI生成タイムアウト時間を変更します。
次の手順に従って変更してください。
- drmsqlbackupコマンドを実行します。
- Application Agentのログファイル「drm_output.log」を参照し,次の2つのログ間隔からVDIの静止化時間を算出します。
KAVX1371-I データベースの静止化処理を開始します。
KAVX1372-I データベースの静止化解除処理を終了します。
- drmsqlinitコマンドを再度実行し,VDI生成タイムアウト時間を変更します。
バックアップ時間は,システムのリソースの状態に影響されます。VDI生成タイムアウト時間は,運用に合わせて,VDIの静止化時間より数分から数十分大きい値を指定してください。
設定したVDI生成タイムアウト時間がSQL Server に接続中のクライアントアプリケーションのタイムアウト値よりも大きい場合,クライアントから受け付けたI/Oの応答が返る前に,クライアントアプリケーション側がタイムアウトエラーになることがあります。
VDIメタファイル格納ディレクトリー,UNDOファイル格納ディレクトリー,およびログファイル格納ディレクトリーの構成を変更した場合,drmsqlinitコマンドを再度実行してデータベース構成定義ファイルの情報を更新してください。データベース構成定義ファイルに登録されている情報と実際のディレクトリー構成が異なる場合は,バックアップを取得できないことがあります。また,データベース構成定義ファイルの情報を更新した際は,drmsqlbackupコマンドまたはEX_DRM_SQL_BACKUPコマンドを実行してバックアップを再取得してください。バックアップ時とリストア時で,データベース構成定義ファイルに登録したディレクトリーの構成が変わると,バックアップしたデータをリストアできなくなります。
重要
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- クラスター構成の場合,クラスターを構成する両方のデータベースサーバーでdrmsqlinitコマンドを実行する必要があります。また,VDIメタファイル格納ディレクトリー,UNDOログファイル格納ディレクトリー,およびログファイル格納ディレクトリーを指定する場合は,現用サーバー,待機サーバーの両方から参照できる共有ディスクを指定してください。
- 1つのシステムに複数のSQL Serverのインスタンスがある環境の場合,VDIメタファイル格納ディレクトリー,UNDOログファイル格納ディレクトリー,トランザクションログのバックアップファイル格納ディレクトリーを指定するときは,インスタンスごとに別のディレクトリーを指定してください。
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