4.2.7 Kubernetesマニフェストの作成およびHelmチャートのカスタマイズ
次のKubernetesアプリケーションについて、Kubernetesマニフェストを作成、およびHelmチャートをカスタマイズします。
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ユーザ責務のKubernetesアプリケーション
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HMP-PCTOのコントロールプレーンおよびRASのKubernetesアプリケーション
Kubernetesマニフェストの作成およびHelmチャートのカスタマイズの詳細については、「2.6 Kubernetesマニフェスト作成」または「3.8 Helmチャートのカスタマイズ」を参照してください。
ここでは、スケーリング対応機能に関連する設定について説明します。設定するパラメタについては、「9.2 ユーザのコンポーネントに設定するパラメタ」および「9.3 HMP-PCTOとRASのコンポーネントに設定するパラメタ」を参照してください。
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スケーリング対応機能を使用するかどうかを設定します。スケーリング対応機能を使用するには、use-scalingパラメタにtrue(デフォルト値)を指定します。この設定によって、Podが複数存在する状態でトランザクションが正しく決着するようになります。
use-scalingパラメタの指定値は、Orchestrator、Entity-Module、SQL-Participant、TCC-Participant、TP1-Bridge、およびMediatorで統一する必要があります。
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スケーリング対応機能を使用する場合に必要な設定として、ルーティング機能の実現方法を指定します。set-routingパラメタにinnerまたはuserを指定します。
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inner:HMP-PCTOが提供するルーティング機能を使用してルーティングする場合に指定します。この方法の場合、各種サービスのPodの前にロードバランサを配置する構成はできません。
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user:ユーザがロードバランサを配置し、そのロードバランサでルーティングする場合に指定します。同一トランザクション内で同一のサービスに対して複数回通信する場合は、同じPodに対して通信するようにAPを実装し、ロードバランサを設定します。同一トランザクション内で異なるPodに対して通信した場合、トランザクションはロールバックされます。
例として、スケールインなどの理由でPodが削除されたケースで、同一トランザクション内で異なるPodに対して通信された場合、HMP-PCTOはトランザクションをロールバックします。
set-routingパラメタの指定値は、Orchestrator、Entity-Module、およびSQL-Participantで統一する必要があります。
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HMP-PCTOの各コンテナイメージを識別するための識別子をtracing.instance-idパラメタに設定します。
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起動するPod数を固定しないようにするため、オートスケール対象のKubernetesアプリケーションではreplicasを設定しないでください。
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Metrics Serverを使用する場合に必要な設定として、オートスケール対象のKubernetesアプリケーションのKubernetesマニフェストおよびHelmチャートでresourcesを指定します。