11.6.1　取得する情報

ユーザ（システム運用者）が調査するため、また、システム運用者がサポート部署へ資料を送付するために取得する情報を次の表に示します。

表11‒53　取得する情報
項番	情報の種類	取得する情報
1	標準出力の情報（HMP-PCTOのメッセージを含む）	ログを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに格納された標準出力の情報（HMP-PCTOのメッセージを含む）です。 HMP-PCTOは、各podの標準出力をログ収集アプリケーションまたはサービスに送信します。ログ収集アプリケーションまたはサービスは、ログを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに情報を送信します。各コンテナの標準出力には、HMP-PCTOと同一コンテナ上で動作している次の項目が出力したメッセージなどを含みます。ログ閲覧アプリケーションまたはサービスで、どの項目が出力した情報なのかを検索したり、フィルタリングしたりできます。ユーザ責務のKubernetesアプリケーションが出力したメッセージ HMP-PCTOの前提プログラム/連携製品・HMP-ADIF ・Spring Boot ・Java VM ・Javaランタイム・TP1/Client/J
2	分散トレースの情報	分散トレースを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに格納された分散トレース情報です。 HMP-PCTOは、各podの分散トレース情報を分散トレース収集アプリケーションまたはサービスに送信します。分散トレース収集アプリケーションまたはサービスは、分散トレースを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに情報を送信します。
3	メトリクスの情報	メトリクス情報を永続化するためのアプリケーションまたはサービスに格納されたメトリクス情報です。 HMP-PCTOは、各podのメトリクス情報をメトリクス収集アプリケーションまたはサービスに送信します。メトリクス収集アプリケーションまたはサービスはメトリクス情報を永続化するためのアプリケーションまたはサービスに情報を送信します。
4	Kubernetesの情報	Kubernetes上のpodの詳細情報です。 Podで問題が発生していないかどうか、発生している場合はEvent情報で、どんな問題が発生しているかを確認します。このEvent情報にはライフサイクルイベントハンドラで実行したHMP-PCTOのシェルスクリプトの標準出力の情報も出力されます。
5	連携製品が出力したトラブルシュート情報	各連携製品コンテナのボリュームに出力される情報です。 PostgreSQLのログ情報 EADSサーバのトラブルシュート情報 HMP-PCTOコンテナのボリュームに出力される情報です。 EADSクライアントのトラブルシュート情報 Tomcatのアクセスログ TP1/Client/Jのトレース情報連携製品が稼働するマシン上に出力される情報です。 HiRDBのトレース・ログ情報 SQL Serverのトレース・ログ情報 uCosminexus Service Platformのトレース・ログ情報 OpenTP1のトレース・ログ情報

ユーザ（システム運用者）が調査する方法を次の表に示します。

表11‒54　ユーザの調査方法
項番	情報の種類	調査方法
1	標準出力の情報（HMP-PCTOのメッセージを含む）	ログを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに送られた標準出力の情報を、ログ閲覧アプリケーションまたはサービスで確認します。
2	分散トレースの情報	分散トレースを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに送られた分散トレースの情報を、分散トレース閲覧アプリケーションまたはサービスで確認します。
3	メトリクスの情報	メトリクスを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに送られたメトリクスの情報を、メトリクス閲覧アプリケーションまたはサービスで確認します。
4	Kubernetesの情報	コマンド「kubectl describe」で確認します。
5	連携製品が出力したトラブルシュート情報	各連携製品のコンテナのボリュームに出力される情報を次のどちらかの方法で収集し、情報を確認します。各連携製品のマニュアルに記載されている出力場所や、出力方法を参照して収集します。 Elastic Stackを使用している場合、各Podのトラブルシュート情報のファイルの内容をサイドカーのFilebeatコンテナに組み込むことでElasticsearchに情報が格納され、リアルタイムで確認できます。 HMP-PCTOコンテナのボリュームに出力される情報を次のどちらかの方法で収集し情報を確認します。 uCosminexus Application Runtime with Java for Spring Bootのスナップショットログ収集機能を使用することで、指定したボリュームの内容をスナップショットログとして出力できます。 Elastic Stackを使用している場合、各コンテナのトラブルシュート情報のファイルの内容をサイドカーのFilebeatコンテナに組み込むことでElasticsearchに情報が格納され、リアルタイムで確認できます。連携製品が稼働するマシン上に出力される情報を次の方法で収集して確認します。各連携製品のマニュアルに記載されている出力場所や、出力方法を参照して収集します。

注　Microsoft Azure環境を使用している場合、各コンテナのボリュームに出力される情報について、サイドカーコンテナの組み込みによる情報の収集ができません。そのため、uCosminexus Application Runtime with Java for Spring Bootのスナップショットログ機能を使用して、HMP-PCTOコンテナのボリュームに出力される情報を収集してください。

ユーザが調査しても原因不明だった場合、システム運用者がサポート部署へ資料を送付するために収集する資料を次の表に示します。

表11‒55　情報の収集方法
項番	情報の種類	収集する情報	収集方法
1	標準出力の情報（HMP-PCTOのメッセージを含む）	ログを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに格納された標準出力の情報	Elastic Stack使用環境の場合 Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。 Microsoft Azure環境の場合 Azure Monitorのエクスポート機能で収集します。
2	分散トレースの情報	分散トレースを永続化するためのアプリケーションまたはサービスに格納された分散トレース情報をエクスポートしたファイル	Elastic Stack使用環境の場合 Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。 Microsoft Azure環境の場合 Azure Monitorのエクスポート機能で収集します。
3	メトリクスの情報	メトリクスを永続化するためのアプリケーションまたはサービスからメトリクス情報をエクスポートしたファイル	Elastic Stack使用環境の場合 Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。 Microsoft Azure環境の場合 Azure Monitorのエクスポート機能で収集します。
4	Kubernetesの情報	Kubernetes上のpodの詳細情報	コマンド「kubectl describe」で出力された情報をファイルに出力します。
5	連携製品が出力したトラブルシュート情報	各連携製品コンテナのボリュームに出力される情報 PostgreSQLのログ情報 EADSサーバのトラブルシュート情報	連携製品が稼働するコンテナ上でトラブルシュート情報の収集・出力を実施します。 uCosminexus Application Runtime with Java for Spring Bootのスナップショットログ収集機能を使用して収集します。 Elastic Stack使用環境の場合 Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。
6		HMP-PCTOコンテナのボリュームに出力される情報 EADSクライアントのトラブルシュート情報 Tomcatのアクセスログ TP1/Client/Jのトレース情報	uCosminexus Application Runtime with Java for Spring Bootのスナップショットログ収集機能を使用して収集します。 Elastic Stack使用環境の場合 Elasticsearchのスナップショット機能で収集します。
7		連携製品が稼働するマシン上に出力される情報 HiRDBのトレース・ログ情報 SQL Serverのトレース・ログ情報 uCosminexus Service Platformのトレース・ログ情報 OpenTP1のトレース・ログ情報	連携製品が稼働するマシン上でトラブルシュート情報の収集・出力を実施します。

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