3.6.2 マネージドファイルサービスでのプロビジョニング
Microsoft Azure環境の場合でNFSストレージが必要なときは、次のどちらかのKubernetesアプリケーションをデプロイするための作業時に、マネージドファイルサービスでのプロビジョニングを実施します。
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ユーザ責務のKubernetesアプリケーション
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HMP-PCTOのコントロールプレーンおよびRASのKubernetesアプリケーション
HMP-PCTOは共有ファイルシステムとしてNFSを前提としています。このため、NFSをサポートしている次のマネージドファイルサービスを使用できます。
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Azure Files
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Azure Blob Storage
(1) Azure FilesをNFSストレージとしてプロビジョニングする
Azure Filesを永続ボリュームとして使用する場合は、次の項目を実施してください。
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NFSプロトコルを使用してマウントしてください。NFSプロトコルを使用する場合は、Premiumプランを選択する必要があります。
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ストレージクラスには、「azurefile-csi-premium」を指定してください。
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永続ボリュームとして使用するAzure FilesはAzure Files CSIドライバのPersistentVolumesの次のパラメタを設定することで決定されます。
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spec.csi.volumeAttributes.storageAccount:使用するAzureストレージアカウントを指定
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spec.csi.volumeAttributes.shareName:使用するAzure Files名を指定
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spec.csi.volumeAttributes.folderName:任意指定。Azure Files内の共有ディレクトリ名を指定
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spec.csi.volumeAttributes.protocol:使用するプロトコルとして「nfs」を指定
上記のパラメタを設定することで、永続ボリュームとして次がマウントされます。
/<Azureストレージアカウント>/<Azure Files名>/<共有ディレクトリ名>
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Azure FilesをNFSストレージとしてプロビジョニングする方法については、Microsoftの公式ドキュメントを参照してください。
また、Azure FilesをNFSストレージとしてプロビジョニングする際は、次の点を考慮してください。
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Azure Filesの動的プロビジョニングおよび静的プロビジョニングによる永続ボリュームの作成が使用できます。
動的プロビジョニングを使用することで、永続ボリュームクレームが発行された時点でKubernetesによって自動で「pvc-」から始まる名前が付いた永続ボリュームがプロビジョニングされるため、事前に永続ボリュームを作成する必要がなくなります。
静的プロビジョニングを使用する場合は、事前に永続ボリュームを手動で作成する必要があります。
(2) Azure Blob StorageをNFSストレージとしてプロビジョニングする
Azure Blob Storageを永続ボリュームとして使用する場合は、次の項目を実施してください。
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NFSプロトコルを使用してマウントしてください。NFSプロトコルを使用する場合はPremiumプランを選択する必要があります。
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ストレージクラスには、「azureblob-nfs-premium」を指定してください。
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永続ボリュームとして使用するBLOBコンテナはAzure Blob Storage CSIドライバのPersistentVolumesの次のパラメタを設定することで決定されます。
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spec.csi.volumeAttributes.storageAccount:使用するAzureストレージアカウントを指定
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spec.csi.volumeAttributes.containerName:使用するBLOBコンテナ名を指定
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spec.csi.volumeAttributes.protocol:使用するプロトコルとして「nfs」を指定
上記のパラメタを設定することで、永続ボリュームとして次がマウントされます。
/<Azureストレージアカウント>/<BLOBコンテナ>
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Azure Blob StorageをNFSストレージとしてプロビジョニングする方法については、Microsoftの公式ドキュメントを参照してください。
また、Azure Blob StorageをNFSストレージとしてプロビジョニングする際は、次の点を考慮してください。
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BLOBコンテナがマウントされるディレクトリとなるため、目的に応じたBLOBコンテナを作成することでファイルの混在を防止できます。
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Azure Blob Storageの動的プロビジョニングおよび静的プロビジョニングによる永続ボリュームの作成が使用できます。
動的プロビジョニングを使用することで、永続ボリュームクレームが発行された時点でKubernetesによって自動で「pvc-」から始まる名前がついた永続ボリュームがプロビジョニングされるため、事前に永続ボリュームを作成する必要がなくなります。
静的プロビジョニングを使用する場合は、事前に永続ボリュームを手動で作成する必要があります。