Hitachi Global Link Manager 導入・設定ガイド
3.4.5 Global Link Managerのデータベースの格納先の変更(クラスタ環境の場合)
ここでは,Windows Server Failover Clusteringを使用している場合に,Windowsクラスタ環境のデータを移動する手順について説明します。
同じマシンにほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合,Hitachi Command Suite共通コンポーネントを起動または停止すると,ほかのHitachi Command Suite製品のサービスも一緒に起動または停止されます。
- 注意事項
-
- この手順を実施すると,同じマシンにほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合,ほかのHitachi Command Suite製品のデータベースファイルの格納先も変更されます。その場合,変更先のディスクの空き容量には,Global
Link Managerのデータベースファイルの容量のほかに,ほかのHitachi Command Suite製品のデータベースファイルの容量も必要になります。インストールされているHitachi Command Suite製品全体のデータベースファイルの容量を考慮して,ディスクの空き容量を確保してください。ほかのHitachi
Command Suite製品のデータベースファイルの容量については,各製品のマニュアルを参照してください。
- この手順で使用するhcmds64dbclustersetupコマンドを実行すると,HiRDBが使用するポートの設定がデフォルト値(22032)に戻ります。ポート番号を変更して運用している場合は,あとで設定し直す必要があるので,使用しているポート番号を控えておいてください。
- この項の構成
- (1) 実行系ノードでの手順
- (2) 待機系ノードでの手順
- 実行系ノードで,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスがオンラインで,実行系ノードがサービスと共有ディスクを所有していることを確認します。
- 次のコマンドを実行して,Global Link Managerのサービスをオフラインにします。
この手順によって,ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合は,それらのサービスもオフラインになります。
- Hitachi Command Suite v8.1.2以降の製品がインストールされている場合:
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /soff /r <リソースグループ名>
- Hitachi Command Suite v8.1.2以降の製品がインストールされていない場合:
<インストールDVD-ROMをセットしたドライブ>:\HGLM\Hbase\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /soff /r <リソースグループ名>
hcmds64clustersrvstateコマンドのオプションは次のとおりです。
- /soff
クラスタ管理アプリケーションに設定したHitachi Command Suite製品のサービスをオフラインにし,フェールオーバーを抑止します。
- /r
リソースグループ名を指定します。リソースグループ名に次の文字が含まれる場合は,リソースグループ名を引用符(")で囲んでください。
, ; = スペース
また,次に示す文字は使用できません。
! " & ) * ^ | < >
- 次のコマンドを実行して,データベースの内容をローカルディスク上の退避データ格納先フォルダにバックアップしたあと,指定した共有ディスクのフォルダにデータベースを再作成します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmds64dbclustersetup /createcluster /databasepath <共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ> /exportpath <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ> /auto
- <共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>
- クラスタ環境で使用する共有ディスク上のデータベースの再作成先フォルダを指定します。
- <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>
- 移行する前のデータベースを退避するフォルダを指定します。
- 注意
-
- hcmds64dbclustersetupの実行前に,<共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>および<ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>を削除または空にしておいてください。
- hcmds64dbclustersetupを実行すると,HiRDBが使用するポートのポート番号がデフォルト値(22032)に戻ります。
- 共有ディスク上の<共有ディスク上のデータベースの再作成先フォルダ>には,次に示すデータベース容量を合計した空き容量が必要です。
空き容量不足が原因でhcmds64dbclustersetupコマンドの実行に失敗した場合は,フォルダの空き容量を増やし,hcmds64dbclustersetupコマンドを再度実行してください。
- Hitachi Command Suite共通コンポーネントのデータベース容量
- Global Link Managerと同一ホストにインストールされているすべてのHitachi Command Suite製品(Global Link Managerを含む)のデータベース容量
- hcmds64dbclustersetupコマンドが正常終了するまでは,共有ディスクを実行系ノードから切り離さないでください。hcmds64dbclustersetupコマンドが異常終了した状態でホストを再起動すると,共有ディスクの接続先が待機系ノードに切り替わることがあります。
- autoオプションを使用すると,コマンド実行後にHitachi Command Suite共通コンポーネントおよびHiRDBが停止された状態になります。
- 共有ディスク上の<共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>のパスを指定してください。ローカルディスク上の<ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>のパスを指定してください。
- <共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>および<ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>は,63バイト以内の絶対パスを指定してください。
- <共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>および<ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>に使用できる文字を次に示します。
A~Z,a~z,0~9,「.」,「_」
パス区切り文字として「\」,「:」,「/」も使用できます。
- パス稼働情報のレポート出力機能を使用していた場合は,すでに出力済みのパス稼働情報(パスステータスログ)をデータベースの格納先の共有ディスクへ移動します。レポート出力機能を使用しない場合は,手順4~6は不要です。手順7へ進んでください。
パス稼働情報(パスステータスログ)をエクスポートします。
次のコマンドを実行してください。
<Global Link Managerのインストールフォルダ>\bin\hglamexport /dir <エクスポート先フォルダ名>
<エクスポート先フォルダ名>は絶対パスで指定します。実在するフォルダを指定する場合は,空のフォルダを指定します。
<エクスポート先フォルダ名>に使用できる文字を次に示します。
A~Z,a~z,0~9,'.','_',そのほかにパスの区切り文字として(\),(:),(/)が使用できます。パスに空白が含まれる場合は,パスの前後に'"'を指定します。
コマンドの実行例を次に示します。
"C:\Program Files\HiCommand\HGLAM\bin\hglamexport" /dir "C:\hglamexport"
- プロパティファイル(server.properties)を編集します。
server.propertiesファイルの格納先を次に示します。
<Global Link Managerインストールフォルダ>\conf
レポートの保存先フォルダを,データベースの格納先の共有ディスク上のフォルダに変更します。
server.pathreport.log_locationに<レポートの保存先フォルダ>を指定します。<レポートの保存先フォルダ>は,データベースの格納先の共有ディスク上に配置します。150バイト以内の絶対パスで指定してください。パスの区切り文字の(\)は,2つ続けて指定してください。
記述例を次に示します。
server.pathreport.log_location=E:\\HGLAM\\pathreport
- パス稼働情報(パスステータスログ)をインポートします。
次のコマンドを実行してください。
<Global Link Managerのインストールフォルダ>\bin\hglamimport /report <エクスポートデータ格納先フォルダ名>
<エクスポートデータ格納先フォルダ名>には,hglamexportコマンドでエクスポートしたローカルディスク上の退避データ格納先フォルダを絶対パスで指定します。
- 注意事項
- コマンド実行前に手順5で指定した保存先のフォルダは削除,または空にしておいてください。
- フォルダが空ではない場合,フォルダの中身は削除されます。
- Global Link Managerが使用するサービスを登録しているグループを待機系に切り替えます。
Global Link Managerが使用するサービスは次の5つです。
- HBase 64 Storage Mgmt SSO Service
- HBase 64 Storage Mgmt Web Service
- HBase 64 Storage Mgmt Web SSO Service
- Global Link Manager Web Service
- HiRDB/ClusterService _HD1
- Microsoft Failover Cluster(Windows Server 2012以外)を使用する場合:
- フェールオーバークラスタ管理でGlobal Link Managerが使用するサービスを登録しているリソースグループを右クリックし,[このサービスまたはアプリケーションを別のノードに移動]を選択します。
- Microsoft Failover Cluster(Windows Server 2012)を使用する場合:
- フェールオーバークラスタマネージャーでGlobal Link Managerが使用するサービスを登録している役割を右クリックし,[移動]-[ノードの選択]を選択します。
- 待機系ノードで,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスおよび共有ディスクを,待機系ノードが所有していることを確認します。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのサービスが停止していることを確認します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmds64srv /status
サービスが停止していない場合,次のコマンドを実行して,Global Link Managerのサービスをオフラインにします。
この手順によって,ほかのHitachi Command Suite製品がインストールされている場合は,それらのサービスもオフラインになります。
- Hitachi Command Suite v8.1.2以降の製品がインストールされている場合:
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /soff /r <リソースグループ名>
- Hitachi Command Suite v8.1.2以降の製品がインストールされていない場合:
<インストールDVD-ROMをセットしたドライブ>:\HGLM\Hbase\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /soff /r <リソースグループ名>
hcmds64clustersrvstateコマンドのオプションは次のとおりです。
- /soff
クラスタ管理アプリケーションに設定したHitachi Command Suite製品のサービスをオフラインにし,フェールオーバーを抑止します。
- /r
リソースグループ名を指定します。リソースグループ名に次の文字が含まれる場合は,リソースグループ名を引用符(")で囲んでください。
, ; = スペース
また,次に示す文字は使用できません。
! " & ) * ^ | < >
- 次のコマンドを実行して,データベースの内容をローカルディスク上の退避データ格納先フォルダにバックアップしたあと,指定した共有ディスクのデータベース再作成先フォルダを使用するように設定を変更します。
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\bin\hcmds64dbclustersetup /createcluster /databasepath <共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ> /exportpath <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ> /auto
<共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>には,実行系ノードでデータベースを共有ディスクに移行したときに指定したフォルダと同じフォルダを指定してください。
- <共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>
- 実行系ノードで指定した,クラスタ環境で使用する共有ディスク上のデータベースの再作成先フォルダを指定します。
- <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>
- 移行する前のデータベースを退避するフォルダを指定します。
- 注意
-
- hcmds64dbclustersetupの実行前に,<共有ディスク上のデータベース再作成先フォルダ>および<ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>を削除または空にしておいてください。
- autoオプションを使用すると,コマンド実行後にHitachi Command Suite共通コンポーネントおよびHiRDBが停止された状態になります。
- <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>には,ローカルディスク上のフォルダを指定します。
- <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>は,63バイト以内の絶対パスを指定してください。
- <ローカルディスク上の退避データ格納先フォルダ>に使用できる文字を次に示します。
A~Z,a~z,0~9,「.」,「_」
パス区切り文字として「\」,「:」,「/」も使用できます。
- パス稼働情報のレポート出力機能を使用する場合は,プロパティファイル(server.properties)を編集します。
server.propertiesファイルの格納先を次に示します。
<Global Link Managerインストールフォルダ>\conf
レポートの保存先フォルダを,共有ディスク上のフォルダに変更します。
server.pathreport.log_locationに<レポートの保存先フォルダ>を指定します。<レポートの保存先フォルダ>は,実行系ノードで指定したフォルダと同じフォルダを指定してください。
- Global Link Managerが使用するサービスを登録しているグループを実行系に切り替えます。
Global Link Managerが使用するサービスは次の5つです。
- HBase 64 Storage Mgmt SSO Service
- HBase 64 Storage Mgmt Web Service
- HBase 64 Storage Mgmt Web SSO Service
- Global Link Manager Web Service
- HiRDB/ClusterService _HD1
- Microsoft Failover Cluster(Windows Server 2012以外)を使用する場合:
- フェールオーバークラスタ管理でGlobal Link Managerが使用するサービスを登録しているリソースグループを右クリックし,[このサービスまたはアプリケーションを別のノードに移動]を選択します。
- Microsoft Failover Cluster(Windows Server 2012)を使用する場合:
- フェールオーバークラスタマネージャーでGlobal Link Managerが使用するサービスを登録している役割を右クリックし,[移動]-[ノードの選択]を選択します。
- 次のコマンドを実行して,リソースグループおよびGlobal Link Manager製品のサービスをオンラインにします。
- Hitachi Command Suite v8.1.2以降の製品がインストールされている場合:
<Hitachi Command Suite共通コンポーネントのインストールフォルダ>\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /son /r <リソースグループ名>
- Hitachi Command Suite v8.1.2以降の製品がインストールされていない場合:
<インストールDVD-ROMをセットしたドライブ>:\HGLM\Hbase\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /son /r <リソースグループ名>
hcmds64clustersrvstateコマンドのオプションは次のとおりです。
- /son
クラスタ管理アプリケーションに設定したHitachi Command Suite製品のサービスをオフラインにし,フェールオーバーを抑止します。
- /r
リソースグループ名を指定します。リソースグループ名に次の文字が含まれる場合は,リソースグループ名を引用符(")で囲んでください。
, ; = スペース
また,次に示す文字は使用できません。
! " & ) * ^ | < >
- 注意事項
- Microsoft Failover Clusterを使用している場合で,HBase 64 Storage Mgmt Web Serviceが起動しない場合は,HBase 64 Storage Mgmt Web Serviceを[サービス]ウィンドウで起動後,フェールオーバークラスタ管理でサービスをオンラインにしてください。
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